関裕二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
地形で読み解く古代史 関裕二 KKベストセラーズ
物証の少ない古代史を今に残る地形と地理の関連性と
現場に立って当時を思い起こしながら
人間の選択肢を拾い起こしていく
のそ状況証拠から当時何が起こっていたかを洗い出す
まるで探偵のように手足で物証を探し求めると言う
実態のある研究方法で読み解いた日本古代史である
政治的な編集が歪めている日本書紀と古事記や
風土記とか魏志倭人伝とは別の姿も浮かび上がってくる
大陸から見れば南東に太平洋という堀をめぐらす
東のはずれである日本列島は攻めるに攻めにくく
そレに値する大きな利益も臨めない特異な場所である故に
激しいせめぎ合いも回避できて来たと同時 -
- カート
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試し読み
Posted by ブクログ
天平の甍、井上靖さんの小説だが、これを30年近く前に読んで古代に興味が沸いた。大化の改新とかの時代が、現在につながっているなどと思ったこともなかったのが、今と同じように活き活きと人々が暮らしている、自分達と変わらないじゃないか、というか、自分の祖先なんだ、と急に身近に感じたものだ。もしかすれば、輪廻転生した自分が、その中の登場人物であったかもしれないし。
「聖徳太子の秘密」関裕二氏の本を読んで、目から鱗が落ちた。聖徳太子は実は架空の人物で、時の政権を担う天智系の天皇家とそれを支えてきた藤原氏が創り上げた虚構だというのだ。つい最近まで、聖徳太子の実在を疑ったこともなかったが、そういう見方も -
Posted by ブクログ
壬申の亂。
古代史上最大の騷亂とされてゐるが、謎が多く、その全容は捉へがたい。
從來の史觀では「律令制度」の側面から言及された説が多いが、それは結果論ではないかといふ思ひから、私にとつては納得できるものではなかつた。
まず、何故この戰爭が行なはれるに至つたのか、究極の原因がわからない。
そして天武が隱遁してゐた吉野から尾張に向かつたのは何故か。
東國が擧つて天武に味方したのは何故か。
外交政策が推古朝から全方位外交を目指してゐた大和朝廷が、何故天智朝の時にあまりに百濟寄りになるのか、そして何故天武朝になると全方位外交に戻るのか。
孝徳天皇が難波に遷都出來たのは何故なのか。
そもそも蘇我氏の