関裕二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
消された王権・物部氏の謎
オニの系譜から解く古代史
著:関 裕二
出版社:PHP研究所
PHP文庫 せ 3 2
ちょっと、おもしろかった
荒ぶる神は、祀ってその怒りを鎮めなければならない。荒ぶる神の一族をオニといっている
大国主命であり、物部氏であり、蘇我氏をここでは、オニといい、その子孫を鬼の系譜といっています
■日本統一
出雲はおろか、東日本に広がっていた勢力、そして、西からやってきた天皇家の勢力
日本が統一されたのは、東征により、天皇家が全国を制覇したから?という命題に疑問符をなげかける
東日本勢力が、天皇家の勢力と融合してできたのが、大和政権であるというのが本書の主張である
そ -
Posted by ブクログ
「神話」をも内包するような「古代史」を考えてみようという内容で、大変に興味深い一冊だった。
天照大神(あまてらすおおかみ)と言えば、伊勢神宮に祀られていて、「皇室祖神」ということになっている。その成立に纏わる様々なことを、考古学によって得られた識見も交えて、或いは『古事記』や『日本書紀』を丁寧に読み解いてみるようなことをしながら考えるというのが本書の内容である。
『古事記』や『日本書紀』の内容では、御伽噺めいている感さえ否めない「神話」が大きな部分を占めているように見受けられる。そして『日本書紀』には初代の神武天皇以降の歴代天皇の事績などが綴られているが、これにしても「流石にそこまで長生きはし -
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試し読み
Posted by ブクログ
飛鳥時代より前の時代の外交や古代国家ヤマトの政体について紐解く書に出会った。今から半世紀前に教科書や社会の先生から習った事がその後の考古学による発見、検証により誤ったことだったことを知りえたことは日本人とはを考える点でも意味あることであり、下手なミステリーより様々な想像を掻き立て読み応えがある。
例えば、ローマの政体は紀元前より確立しており、今と変わらない権力争いや治世が行われたことは様々な書籍が残されており詳細に検証されているが、当時の日本は未だカミさまの神話の世界であったことが不思議でならなかった。これが過去の歴史を被覆する手段としての日本書紀や古事記だとしたら、我々はまんまと編纂者である -
購入済み
私の育った時代(昭和)の学校では、縄文と言えば「大森貝塚」と「登呂遺跡」ぐらいしか教えられなかったが、世界遺産登録された遺跡を訪ねると色々興味深いことが散見され、縄文時代は大変面白いと感じている。そんな中で、本書を見つけ読んだ。縄文の解説と弥生との関わりのところまではわかり易くいい参考になった。おっしゃる通り縄文文化が現在の日本文化のベースとなっているところは、遺跡を訪ね現地の学芸員の方々のお話しを聴くと実感できる。(逆に、弥生から古墳時代以降のところは勉強不足でわからない)
電子本では難しい部分でもあるが、土器や土偶などの文様や様式は写真などで具体的に理解できるようになっているとありがたい -
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