あらすじ
饒速日命の末裔の物部氏、武内宿禰の末裔の蘇我氏、長髄彦の末裔の尾張氏――これら古代豪族はヤマト建国黎明期にそれぞれがヤマトの頂点に君臨し、また王家と血縁関係を結び、王家に女人を送り込んできた人々であった。彼らは王家と同等の権威を兼ね備え、あるいは、王になることもできた。この事実に驚く読者も多いだろう。古代においては、天皇と臣下という現在のイメージとは違い、彼らと王家が共同でヤマトを治めていたのだ。しかし、この複数の豪族と王家が合議によって、ヤマトを支配した体制は平安時代に藤原氏の専横状態になっている。共存してきた古代豪族は次から次と姿を消し、藤原氏だけが生き残り、政権を独り占めするという偏った状態が出来ていたのだ。この間、何があったのか? ここに「記紀」に隠蔽されたヤマト誕生の秘密と真実の古代史が隠されている。
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Posted by ブクログ
内容的には以前からの著者の説が展開されているので
他の著書を読んだ後でないと??な部分もあるかもしれませんが
古代豪族毎に出自や歴史が書かれているので
古代史に興味がある方はご一読されたら楽しめると思います。
ただ正史とはかなり違うので
それらを踏まえて読まれれば。
Posted by ブクログ
著者は藤原氏に何か恨みでもあるのだろうか……。
学生時代、藤原氏の研究をしていた身としては、色々と、私情が入りすぎ(スカイツリーの名を冠した駅や路線に関しての愚痴?)ではないかと思った。
成り上がるために、世代を超えて他の有力豪族を蹴落とし続けてきた藤原氏の執念がひしひしと感じられた。