佐藤愛子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
佐藤愛子さんという方を存じ上げずに手に取った本。
過去に直木賞を受賞された作家さんなのですね。
こちらの本は、佐藤愛子さんという破天荒な母と、夢見がちな娘・響子さんの日々のやり取りが面白おかしく描かれたエッセイ本。
規格外の母を持つ響子さんに憐れみを感じてしまうのだけど、実は、響子さんも負けてない。
響子さんなりの、愛子さんに対する処世術を身につけていて、時には最終的に愛子さんをやり込める場面もある。
同時に、愛子さんは娘にやり込められるのを喜んでいるきらいがある。
本当に母娘漫才みたい。素敵な母娘。
この文庫本自体が文字大きめで、さらっと楽しく読めてしまうエッセイなので、隙間時間にお勧め。
次は続編の「娘と私の時間」を読み、その後の佐藤母娘を追っていこうと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ重いテーマもあるけれどユーモアがあって軽快に書かれています。楽しかった。
『老いの才覚』(曽野綾子)を前に読んだので比較すると、『老いの才覚』は気持ちシャキッと背筋を伸ばしたいときに向いていて、『老い力』は肩の力を抜いて読める感じ。リラックスして読めるけどメモしたくなる文章もたくさんありました。
多くの人が長生きする社会だから、老いに伴う体や心の変化、喪失体験etcは受け止めるしかないですね、誰にでも起きること。高齢者だからと殊更偉そうにすることはないけれど、自分を卑下して隠れるような行動や態度をとるべきでもない。老いをどう捉えるか、体・心・人間関係・職業…色々な視点から考えられるテーマだと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ<備忘録・ネタバレあり>
1992年刊行を新装復刊したもの。佐藤愛子が70歳前後の時代なので、今とはまた違う古い観念がある。
竹を割ったようなはっきり明快な性格が気持ち良い。また孫に対しては「私は赤ン坊にかまけている。そして泣きしきる赤ン坊に、うるさい、黙れ、と怒っている。」などと容赦なくて笑ってしまう箇所が多々あった。
彼女の生き方の軸になっている考え方が興味深かった。様々な困難があったが怯まぬ努力で乗り越えてきたというわけではなく、ただ受け止めてきた、というのが逞しく、勇気づけられる。
楽天思考は苦労の中で上機嫌に生きるために培われ、それがさらに苦労を増やし、それがさらに楽天思考を強めた…という部分も感慨深い。自分ならめげて僻んで荒んだ思考になってしまいそうなのでめちゃくちゃ見習いたい。
反面、今時の若者は…男どもは…家電の使い方や電車の切符の買い方について…などといった話はどうにも面白がれず、むしろ少しだけ不快に感じてしまった。
株の話で宇部興産がでてきて、ラランドニシダのお父さんの会社だ!ってなった。
▼印象に残ったフレーズ
・確かに私は女にしては波瀾の多い人生を生きている。だが襲ってきた苦労を、何とか打開しようと考えて努力したことは実は一度もなかった。私はただ、苦労を仕方なく受け止めただけである。それから逃げることを考えなかった。ただそれだけのことなのだ。
・ある時「私は男運が悪い」とこぼしたら、遠藤周作さんはこういった。「君は男運が悪いんやないよ。男の運を悪うする女なんや」その考え方は私の気に入った。男運が悪いというと、なにかこう受身の、消極的な人生が浮かぶが、男の運を悪くする女といえば積極的な強い力を感じるではないか。私はすべてにそういう考え方が好きだ。
・いわゆる金もうけのうまい人は、無一文になった時でも、自分自身という金をまだもっているのである」(宗左近訳)私はアランの『幸福論』の中のこの一節を、何度も読み返しては自分を力づけてきた。「われわれ自身の力に依存する幸福は、われわれと一体になっている」私は「めげずに生きようとする力」を自分の財産にしようと思った。そしてそれを私の幸福とする──。そう思うことによって、私は元気を失わずに生きてきたのである。
・まことに人間万事塞翁が馬だ。禍福は糾える縄の如しだ。不幸な結婚は私を作家にしてくれた。借金は金への執着から私を解き放ってくれた。
・私はいつでも上機嫌でいたい人間である。憤怒する時でさえ、私は上機嫌で憤怒する。上機嫌で憤怒するという芸当を薬籠中のものにするには、余計な情念、恨みつらみは捨てなければならないのである。
・私は苦労の中で上機嫌に生きるために楽天家になった。楽天家になったことが更に苦労を増やし、それが更に私を楽天家にした。今は苦しくとも生き続ける限り必ずいい日がくると私は信じて生きている。
・「完全な意味でもっとも幸福な人とは、着物を投げ捨てるように、別の幸福を船外に適切に投げ捨てる人である」とアランは言っている。
「武器によって戦うように、幸福によって戦う」
「倒れようとする英雄にも幸福はある」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読みやすく面白かった。少し刺激的な昼ドラを観ているような感覚だった。
テンポがとても軽快で、内容は重たいがそれを感じさせずに、一つ一つの場面が映像として浮かんでくる。軽快ながらも、悲痛さや恋の儚さはしっかりと胸に残る。心理描写もとても鮮明で、少しハラハラもした。
人気テレビキャスターという華やかさもありつつ虚栄の溢れる世界は、一般人である自分にはどこか特別な世界と感じるが、とても身近な世界とも感じる。だからこそ感情移入もしやすく、テレビの向こう側の世界の人間に無責任な批評をくだしながら、日々に溶け込んでいく。この無勝手さはある種の情熱であり、コントロールのしようがないものなんだと実感した。
レトロな雰囲気が好きな方にはとてもオススメです。
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Posted by ブクログ
確か誰か有名人のおすすめ本で、
5年くらい前に自分でメモしたらしい痕跡が
見つかったため読んでみた。
読み出すまで時間がかかったけど
読み始めたらあっという間!(以下ネタバレ)
1番は、タイトルは佐藤さんの言葉では
なかったのね!?という驚き。笑
下記自分の心に響いたものを書き留めます。
①少しは生きる苦労があったほうがいい。(以下略)
これは自分のモットーに通ずるものがあって、
1つ目の座右の銘に出てきた時、
この本は最後まで楽しく読めるはず!!!と
確信した。
②苦しきことが来た時、逃げようとすればもっと苦しくなる。困難は逃げないで受け止める方が楽。
これは、そうかもナぁ…と思っていたことを
文面でそうなんだからな!と認めさせられた感じ。
クレーム受けた時とか友達と喧嘩した時とか
ちょっと時間置いちゃったりね…してたね…
③『自分らしく』は自分を見つけて行く、築いて行くもの。
④その人の魅力はハウツーで身につけるのものではなく、その人のキャラと経験によって自然と発酵して身につけて行くもの