池田信夫のレビュー一覧

  • もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら
    楽しかった。

    本書に書いてあることと、今実際に起こっていることが
    あまりにも近いので、どちらが現実なのか、
    読みながら混乱することもあった。

    日本ではコンセンサスが重要視されて、何も決められない政治がこのまま続き、本書の通りの未来になるように思う。
  • 原発「危険神話」の崩壊
    評価:★★★★★(5/5)
    著者によれば、今回の福島の事故において、2つの神話が壊れたという。

    安全神話:最悪の事態でも炉心溶融は起こらない
    危険神話:炉心溶融が起こると数万人が死ぬ

    前者についてはなじみ深いだろう。しかしこの本は後者についてもしっかりと触れてある。

    盛り上がる反原発運動にたい...続きを読む
  • ハイエク 知識社会の自由主義
    大学の経済学史の授業でも、それほど大きく扱われない存在であるハイエクの一生に焦点を当て、彼の著作や主張を交えて記した本。
    何故池田信夫という人物がハイエクに注目したのか最初はわからなかったが、両方の著作を見ているとなんとなくそれ理解できた。おそらく、池田はハイエクに多少ながら影響を受けていると言って...続きを読む
  • イノベーションとは何か
    実のところ池田さんの主張には首肯することが多い。ブログもずっと読んでいるし、推奨する本も何冊も読んだ。影響を受けている人のひとりと言っていいと思う。賛否が割れる原子力の話も、TPPの話も、電波の話も、電子出版の話も、主張されている内容については、あらかたその通りだと思う。
    ただ議論が喧嘩腰になるの...続きを読む
  • 古典で読み解く現代経済
    経済学の理論間の関係だけでなく、哲学との関係も整理されており、非常に勉強になった。加えて、野中郁次郎の暗黙知はポランニーの暗黙知の誤解から生まれたなど、池田節も心地よく面白い。
  • 古典で読み解く現代経済
    1月、2月に8回に渡り行われた講義をもとに執筆された本です。アダムスミス、マルクス、ナイト、ケインズ、ハイエク、フリードマンの経済理論をベースに現代の経済問題を考えるという構成はなかなかおもしろいです。えてして、古典は現代とは無関係なものとして扱われがちですが、現代にも通用するところが古典なのでしょ...続きを読む
  • 日本経済「余命3年」 <徹底討論>財政危機をどう乗り越えるか
    テレビを見なくなって経済・財政・政策の専門書をガンガン読むようになってからは、竹中さんが言ってることは経済学的にはかなりまっとうなんだって思えるようになった。

    小泉・竹中改革の害悪とかいっていつもテレビで垂れ流していれば洗脳されちゃう。テレビの害悪ってほんとひどいなって思う。

    池田信夫さんとかも...続きを読む
  • ハイエク 知識社会の自由主義
    ハイエクの入門書というよりは、ハイエクを通して著者の主張するところを述べるという色が強いように思います。著者のブログを合わせて読んでいると理解が深まるかと思います。そういう意味で、きちんとハイエクを知りたければ、実際の著作に当るべきかもしれません。ただ、ハイエク自身の著作を読んでみたいなと思わせる内...続きを読む
  • 日本人のためのピケティ入門―60分でわかる『21世紀の資本』のポイント
    『21世紀の資本』から、美味しいところだけ集めて、とても食べやすい盛付けと分量で、しかも日本人の口に合う味付けで調理してくれている
  • 日本人のためのピケティ入門―60分でわかる『21世紀の資本』のポイント
    帯に書いてある通り「知りたい基本が一気にわかる」。よくある安易なまとめや解説本とは違う気がする。ちゃんとわかっている人が、ざっくりコンパクトに説明してくれている感じ。
  • 日本経済「余命3年」 <徹底討論>財政危機をどう乗り越えるか
    著者たちの主張、処方箋は概ね理解できた。が、現実とのギャップにどんよりした。裕福な高齢者にも年金医療介護などで公費投入されているとか、要は再分配が機能していないという点。そして世代間の不平等、財政危機。
    池田氏がさらっと「小泉改革で格差は縮小した」と、今まで私が読んだ本とは反対のことを言っていて根拠...続きを読む
  • 日本人のためのピケティ入門―60分でわかる『21世紀の資本』のポイント
    日本人のためのピケティ入門: 60分でわかる『21世紀の資本』のポイント 単行本 – 2014/12/12

    資本主義では過去200年間、格差が拡大し、今後も不平等が拡大する
    2015年10月26日記述
    池田信夫氏による著作。

    ピケティによると2つの世界大戦後に平等になったというのは資本主義のおか...続きを読む
  • 「強すぎる自民党」の病理 老人支配と日本型ポピュリズム
    流し読み。
    共感できる点
    自民党も民主党もだめ
    ポピュリズム、シルバー民主主義、先送り批判
    消費税増税論者
    将来世代のための緊縮財政
    リベラル(夫婦別姓賛成)
    成長の夢から覚めよう

    もっと知りたい点
    年金改革=年齢に関係なく所得に応じた一律給付
    負の所得税
    原発必要と言う根拠

    細かい情報の信用度...続きを読む
  • 「空気」の構造
    日本独特のデモクラシーがどのような背景で成立し、その中で「空気」というものがどのような機能を果たしているのかを説明している。明治維新や江戸時代、あるいは先史時代からの分析も踏まえて、象徴的な権威と実質的な権力が分立し責任の所在が曖昧になった日本の社会構造を論じる内容。
    山本七平や丸山眞男の著作からの...続きを読む
  • 日本人のためのピケティ入門―60分でわかる『21世紀の資本』のポイント
    ・資本収益率>経済成長率となり、資本家と労働者の格差が拡大するのが現在の金融資本主義、つまり配当や賃料の利回りが、所得の伸び率を上回っている
    ・理論的な裏付けはないが、相続効果とタックスヘイブン効果が格差の拡大再生産に繋がっている
    ・グローバルに所得課税を行い、所得隠しが出来ないように世界の金融情報...続きを読む
  • 失敗の法則 日本人はなぜ同じ間違いを繰り返すのか
    日本の組織に「あるある」な失敗事例集。
    一言でいうと、

    優秀な現場が部分最適化してトップが決断できなない「空気」による機能不全

    が起きている。意思決定をボトムアップで部分最適にやるために、全体最適をしようとするリーダーを排除しているとも言える。打ち合わせを重ねて責任者をうやむやにして「空気」を醸...続きを読む
  • 「強すぎる自民党」の病理 老人支配と日本型ポピュリズム
    池田信夫による日本の戦後政治における問題点を指摘したもの。

    日本が政策論争ではなく政争に明け暮れて、本質的な問題が棚上げになってここまで来てしまったということがよく分かった。
  • 「強すぎる自民党」の病理 老人支配と日本型ポピュリズム
    現状の自民党政権の課題というか、日本の政治課題を論理的に説明していて納得感があるが、消費税の逆進性について全く言及がないのはなぜだろう。
  • ハイエク 知識社会の自由主義
    いつもブログを読んで勉強させてもらってる池田信夫氏の新著。

    ハイエクといえば、一般的にはケインズに対置される存在の人物として理解されているのではないかと思います。
    政府支出による有効需要創出を唱えたケインズに対して、サッチャーやレーガンによる「小さな政府」を志向した新自由主義思想の後ろ盾となったハ...続きを読む
  • ハイエク 知識社会の自由主義
    アダムスミスから受け継がれる市場経済に立脚したハイエクの思想と、それと対峙した社会主義やケインズ主義を中心に主要な経済学思想との比較を論じている。

    当初は、異端であると考えられ評価されていなかったハイエクの自由主義的経済は、既に現在の米英的な資本主義経済を中心とした先進国経済の活動の中核的な理論と...続きを読む