池田信夫のレビュー一覧

  • もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら

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    楽しかった。

    本書に書いてあることと、今実際に起こっていることが
    あまりにも近いので、どちらが現実なのか、
    読みながら混乱することもあった。

    日本ではコンセンサスが重要視されて、何も決められない政治がこのまま続き、本書の通りの未来になるように思う。

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    2012年03月01日
  • 原発「危険神話」の崩壊

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    評価:★★★★★(5/5)
    著者によれば、今回の福島の事故において、2つの神話が壊れたという。

    安全神話:最悪の事態でも炉心溶融は起こらない
    危険神話:炉心溶融が起こると数万人が死ぬ

    前者についてはなじみ深いだろう。しかしこの本は後者についてもしっかりと触れてある。

    盛り上がる反原発運動にたいして冷静に情報を与えてくれる。

    反原発や脱原発、そして原発推進・肯定・・・などなど様々な考えの人がいると思う。
    また、雰囲気に流されて(山本七平のいうような「空気」に流されて)いる人も多いのではないだろうか?
    『原発は危険だからやめておいた方がいい。けどよく知らない』といった具合で。

    たしかに今

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    2012年02月23日
  • ハイエク 知識社会の自由主義

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    ネタバレ

    大学の経済学史の授業でも、それほど大きく扱われない存在であるハイエクの一生に焦点を当て、彼の著作や主張を交えて記した本。
    何故池田信夫という人物がハイエクに注目したのか最初はわからなかったが、両方の著作を見ているとなんとなくそれ理解できた。おそらく、池田はハイエクに多少ながら影響を受けていると言ってよいだろう。

    ハイエクといえば自由主義者というイメージが強い。例えばLSEで教授として働いていた時代においては、激しく社会主義を批判したという事実からもそれが伺える。だが、私たちが描く「経済自由主義者」のイメージと、ハイエクはどうも少し違うようである。彼の思想はスミスやリカードらによる古典派経済学

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    2011年12月04日
  • イノベーションとは何か

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    実のところ池田さんの主張には首肯することが多い。ブログもずっと読んでいるし、推奨する本も何冊も読んだ。影響を受けている人のひとりと言っていいと思う。賛否が割れる原子力の話も、TPPの話も、電波の話も、電子出版の話も、主張されている内容については、あらかたその通りだと思う。
    ただ議論が喧嘩腰になるのは肌に合わないのだけれども。

    本書は「イノベーション」に関するかねてからの主張を改めて筋道立てて一冊の本にまとめたものである。成長には生産性の向上が必要で、生産性の向上にはイノベーションが不可欠である。では、どのようにしてイノベーションが実現されるのかが扱わなければならないというのが著者の問題設

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    2011年11月06日
  • 古典で読み解く現代経済

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    経済学の理論間の関係だけでなく、哲学との関係も整理されており、非常に勉強になった。加えて、野中郁次郎の暗黙知はポランニーの暗黙知の誤解から生まれたなど、池田節も心地よく面白い。

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    2011年07月03日
  • 古典で読み解く現代経済

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    1月、2月に8回に渡り行われた講義をもとに執筆された本です。アダムスミス、マルクス、ナイト、ケインズ、ハイエク、フリードマンの経済理論をベースに現代の経済問題を考えるという構成はなかなかおもしろいです。えてして、古典は現代とは無関係なものとして扱われがちですが、現代にも通用するところが古典なのでしょう。
      

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    2011年06月14日
  • 日本経済「余命3年」 <徹底討論>財政危機をどう乗り越えるか

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    テレビを見なくなって経済・財政・政策の専門書をガンガン読むようになってからは、竹中さんが言ってることは経済学的にはかなりまっとうなんだって思えるようになった。

    小泉・竹中改革の害悪とかいっていつもテレビで垂れ流していれば洗脳されちゃう。テレビの害悪ってほんとひどいなって思う。

    池田信夫さんとかもすごく勢いのある経済学者で、これからの日本を変革できる逸材であるとすごく期待している。榊原さんとの共著である「! 絶対こうなる!日本経済」に続きいい本だった。

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    2011年01月03日
  • ハイエク 知識社会の自由主義

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    ハイエクの入門書というよりは、ハイエクを通して著者の主張するところを述べるという色が強いように思います。著者のブログを合わせて読んでいると理解が深まるかと思います。そういう意味で、きちんとハイエクを知りたければ、実際の著作に当るべきかもしれません。ただ、ハイエク自身の著作を読んでみたいなと思わせる内容にはなっています。

    最後には、一貫して計画経済やケインズ主義の大きな政府に反対したその経済哲学および思想哲学を、インターネットの自立分散の分権システムを支える思想として紹介しています。帯に書いてあるように「インターネットを予見した」というのは言い過ぎでは、とも思いますが、数多の経済思想や原理の

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    2009年12月29日
  • 日本人のためのピケティ入門―60分でわかる『21世紀の資本』のポイント

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    ピケティの21世紀の資本を読むのは難しい。
    この本はわかりやすく、また日本の解説もされている。
    量は少ないので読みやすい。

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    2025年10月06日
  • 平和の遺伝子:日本を衰退させる「空気」の正体

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    はじめに

    序章 新型コロナで露呈した「国家の不在」

    Ⅰ  暗黙知という文化遺伝子
        第一章 文化はラマルク的に進化する
        第二章 「自己家畜化」が文化を生んだ

    Ⅱ  国家に抗する社会
        第三章 縄文文化の最古層
        第四章 天皇というデモクラシー

    Ⅲ  「国」と「家」の二重支配
        第五章 公家から武家へ
        第六章 長い江戸時代の始まり

    Ⅳ  近代国家との遭遇
        第七章 明治国家という奇蹟
        第八章 平和の遺伝子への回帰
        第九章 大収斂から再分岐へ
        終章  定住社会の終わり

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    2025年08月23日
  • 脱炭素化は地球を救うか(新潮新書)

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    はじめに

    序章  地球は「気候危機」なのか
    第1章 人間は地球に住めなくなるのか
    第2章「グリーン成長」は幻想である
    第3章 環境社会主義の脅威
    第4章 電気自動車は「革命」か
    第5章 再生可能エネルギーは主役になれない
    第6章 電力自由化の失敗
    第7章 原子力は最強の脱炭素エネルギー
    第8章 脱炭素化の費用対効果
    終章  環境社会主義の終わり

    典拠一覧

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    2025年08月23日
  • 日本人のためのピケティ入門―60分でわかる『21世紀の資本』のポイント

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    r>gという資本主義の残酷な現実。
    超資本主義世界の一員として目を背けてはならない世界の摂理。

    原書は分厚くハードルが高いため、シンプルな入門書でメインメッセージを掴むことから始めた。
    1時間ほどで読めるのでオススメ。
    経済学の基礎がない自分にとっては、入門書でもやや難しめ。

    提示される数々のデータは残酷を超えて...
    最早グロい。
    余りにも大きすぎる敵に、怒りすら湧かず、ただただ悲しい気持ちにならざるを得ない。
    労働者の立場に甘受しては殺されるという危機感も芽生える。

    生涯労働者、AIに職を奪われる可能性が高い自分は、せこせこと端金で資産を形成する。
    そして、最大限に、ルサンチマ

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    2025年04月14日
  • 脱炭素化は地球を救うか(新潮新書)

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    ネタバレ

    温暖化を疑うのではなく、温暖化対策の費用対効果を考えるべき。問題のほとんどは途上国に発生する。その対策煮資金を出した方がいいのではないか。

    都市の暑さの原因は温暖化ではなく、ヒートアイランド現象。温暖化の被害は都市に集中している。
    地球の気温は、遙か以前から20度以上も変動している。
    大気中のCO2濃度は0.04%、水蒸気は2%、温室効果は水蒸気が48%、CO2は24%。
    メタンガスの温室効果はCO2の28倍。

    北海道の米は美味しくなった。3度上昇までは日本の農産物の収量は増える。
    温暖化で先進国の超過死亡率は減る可能性が高い。
    熱帯では気候難民が増える。その結果都市に移住する=都市のイン

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    2024年10月25日
  • 戦後リベラルの終焉 なぜ左翼は社会を変えられなかったのか

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    コメンテーター。センテンスが長く学問的にむずかしい話をする人はテレビ局に嫌われ、短時間で言い切って「角度をつける」人が好まれる。テレビ局の言いたいことを「識者」を通じて言わせる。p.55

    国連は集団安全保障のための機関であり、集団的自衛権を保障するものではない。集団的自衛権とは各国の結ぶ軍事同盟のことで、国連とは別の問題。p.64

    アメリカは極東での軍事負担を軽減するため、日本の自立(軍事力強化・集団的自衛権)を求めている。p.139

    NYTはイラク戦争開戦に賛成の論陣を張り、「イラクは大量破壊兵器を持っている」と誤報を出した。p.90

    朝日新聞には一貫した原則や論理はない。一貫してい

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    2024年05月24日
  • 日本人のためのピケティ入門―60分でわかる『21世紀の資本』のポイント

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    『21世紀の資本』から、美味しいところだけ集めて、とても食べやすい盛付けと分量で、しかも日本人の口に合う味付けで調理してくれている

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    2022年10月28日
  • 日本人のためのピケティ入門―60分でわかる『21世紀の資本』のポイント

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    帯に書いてある通り「知りたい基本が一気にわかる」。よくある安易なまとめや解説本とは違う気がする。ちゃんとわかっている人が、ざっくりコンパクトに説明してくれている感じ。

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    2022年08月26日
  • 日本経済「余命3年」 <徹底討論>財政危機をどう乗り越えるか

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    著者たちの主張、処方箋は概ね理解できた。が、現実とのギャップにどんよりした。裕福な高齢者にも年金医療介護などで公費投入されているとか、要は再分配が機能していないという点。そして世代間の不平等、財政危機。
    池田氏がさらっと「小泉改革で格差は縮小した」と、今まで私が読んだ本とは反対のことを言っていて根拠を示して欲しかった。経済がよくなると格差を問題にして「構造改革の光と影」とか言い始める人がいるんだそうだ。
    法人税の話をもっと知りたいので他の著作も読んでみたい。

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    2022年01月07日
  • 日本人のためのピケティ入門―60分でわかる『21世紀の資本』のポイント

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    ネタバレ

    日本人のためのピケティ入門: 60分でわかる『21世紀の資本』のポイント 単行本 – 2014/12/12

    資本主義では過去200年間、格差が拡大し、今後も不平等が拡大する
    2015年10月26日記述
    池田信夫氏による著作。

    ピケティによると2つの世界大戦後に平等になったというのは資本主義のおかげでは無いのだという。
    グローバルな資本課税が必要であると。
    (だたこれは実現が難しい)

    NHKでもパリ白熱教室と題して21世紀の資本、ピケティの主張を紹介していた。
    内容的にはNHKで紹介、解説していた通りである。
    ピケティも来日の際にもっと若者に有利な税制にする。
    これは富裕層の資産に、もっと

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    2021年12月10日
  • 「強すぎる自民党」の病理 老人支配と日本型ポピュリズム

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    流し読み。
    共感できる点
    自民党も民主党もだめ
    ポピュリズム、シルバー民主主義、先送り批判
    消費税増税論者
    将来世代のための緊縮財政
    リベラル(夫婦別姓賛成)
    成長の夢から覚めよう

    もっと知りたい点
    年金改革=年齢に関係なく所得に応じた一律給付
    負の所得税
    原発必要と言う根拠

    細かい情報の信用度はさておき、全体的に共感・信頼できると感じた。自分は原発はいずれなくすべきと思うが、著者の原発に関する本を読んでみたい。




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    2021年11月29日
  • 「空気」の構造

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    日本独特のデモクラシーがどのような背景で成立し、その中で「空気」というものがどのような機能を果たしているのかを説明している。明治維新や江戸時代、あるいは先史時代からの分析も踏まえて、象徴的な権威と実質的な権力が分立し責任の所在が曖昧になった日本の社会構造を論じる内容。
    山本七平や丸山眞男の著作からの引用も多く、学びの多い内容だった。

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    2021年06月27日