池田信夫のレビュー一覧

  • 日本人のためのピケティ入門―60分でわかる『21世紀の資本』のポイント
    分厚い「本物」は、とても買ったり読んだりする気にならないが、これならば・・、と。本職のエコノミストででもなければ、十分でしょう。
    問題は、rが、一体どれくらいのものか、というのが、この本でも結局よくわからないところだな。
  • ハイエク 知識社会の自由主義
    ハイエクは「自生的秩序」を重んじ、起源や根拠がよくわからなくても、大昔から淘汰されずに残ってきた伝統や習慣を尊重すべしと主張した。社会構造を一気に変革できると考えた合理主義には反対の立場だったという。
    「自生的秩序」の考え方は、国家が上から押し付けるルールよりも、ローカルな人々に根付く「善」を重視...続きを読む
  • 「日本史」の終わり 変わる世界、変われない日本人
    読み物として、とても面白い。実際に日々の生活の中で感じる組織や社会、文化に対する疑問に、意外な角度からヒントを与えてくれる。自分の思考を深めるための、導入的な対談だった。
  • イノベーションとは何か
    イノベーションについての諸分野の研究成果がまとめられており、読みやすいし、勉強になる。著者の論そのものは、巷で言われている「なぜ日本からイノベーションが生まれないのか」について学問的な裏付けをしながら解説していくもの。イノベーションのためには、変人が突き抜けなければならない、というようなことを暗に言...続きを読む
  • 「日本史」の終わり 変わる世界、変われない日本人
    対談に名作なし、は読書家の定評(?)だが、池田信夫ということで手に取ってみた。

    対談のもう一方の相手の與那覇潤は、『中国化する日本』という本を書いた気鋭の歴史学者らしい。池田信夫も学者といえば学者なので、学者系の対談にあるようにやたらと文献が出てきて、あの本の中ではこう言われていた。あれはこう解釈...続きを読む
  • 「空気」の構造
    福島の事故以降、法律的根拠も科学的根拠もなく原発が止められ、再開もできない状況から本書は書き始められる。著者は、閉塞感といら立ちとともに、その原因が日本人の「空気」によって動くことだと批判する。

    先行する研究事例である山本七平(『「空気」の研究』という著作もある)や丸山眞男、『失敗の本質』などを通...続きを読む
  • ハイエク 知識社会の自由主義
    経済学者/哲学者のフリードリヒ・ハイエクの主張や生涯を追うハイエク入門書。著者の池田氏の博覧強記ぶりはかなりのもので、入門書といえど決して易しくなく、"噛みごたえのある"内容だった。

    前提となる他の経済学者の主張や学派などの知識がない状態では、特に理解に時間がかかってしまい不勉強を恥じる。
    ただ、...続きを読む
  • アベノミクスの幻想―日本経済に「魔法の杖」はない
    アベノミクスに対する徹底的な批判の書。
    ブログで書かれていることを背景含めて著者の主張をまとめている。

    確かになぜデフレから脱却するとよいのか分からない。実際にはまともに説明もされていない。円安も輸出産業にとってはよいことだが、一般にはよいことだけではない。インフレは、資産の目減りにつながる。

    ...続きを読む
  • 「日本史」の終わり 変わる世界、変われない日本人
    池田信夫・與那覇 潤共著。

    2人の趣味で書いたでしょって感じの本。
    多分1回じゃわからん。

    日本史を西洋基準でなく、中国基準で見直しましょう。
    それはシステム1(本能的な感情)とシステム2(抑制する機構)の存在で、システム1は全世界が持ってて、システム2は戦争しまくった西洋しかもっていないってい...続きを読む
  • ハイエク 知識社会の自由主義
    【ハイエク 知識社会の自由主義】
    「はじめに」
    ●社会主義と新古典派経済学に共通する「合理主義」と「完全な知識」という前提に反対し続け、それらは死後15年以上経ち行動経済学の多くの実験で反証された。
    ●「不完全な知識にもとづいて生まれ、つねに進化を続ける秩序が、あらゆる合理的な計画をしのぐ」という予...続きを読む
  • 「空気」の構造
    日本人の特質を、山本七平や丸山真男の論を活用しながら、歴史学・考古学・哲学などの知識を駆使して、解説した著作。

    結論を言えば、日本人だけにしかない特質を、中国大陸から適度に離れた日本列島の距離感によって、民族の危機に陥るレベルの戦争を経験しなかったために「空気」に支配される日本人(日本列島に定住し...続きを読む
  • イノベーションとは何か
    著者は元NHK職員で経済評論家。本書はこれからの日本企業がGoogleやfacebookのようなグローバルレベルのイノベーションを起こすための課題を提起している。アメリカ発の経済学・経営学の本とは違い、本書は日本の経営活動にフォーカスした内容であり納得感がある。「イノベーションとは”技術”よりも”ビ...続きを読む
  • 「日本史」の終わり 変わる世界、変われない日本人
    西洋の法律と中国の科挙システム•徳治、昔からの村社会のキマイラが日本の現状だという。なるほどね、そういう見方があるんだ。
  • 「空気」の構造
    丸山眞男、山本七平などを紐解き日本人を間を漂う「空気」について鋭く分析し、日本の政治や企業経営にバッサリと切り込む厳しい考察、ほとんどが既知の話ですが、池田氏の手に掛かるとその切れ味は名刀いや妖刀の如しです。

    『あなたたちはいつまで下請けをやろうとするんですか。うちの社員があれも作ってくれ、これも...続きを読む
  • イノベーションとは何か
    イノベーションが必要だといわれることが多いが、イノーベーションとは何かを教科書的に解説した良書。

    内容は、8側面(+終章)からイノベーションを解説して、その具体例として様々な引用から後から考えると必然だったことが、実は当時はそうではなかったことを感じさせることが多い。技術が必ずしもイノーベーション...続きを読む
  • 「日本史」の終わり 変わる世界、変われない日本人
    非常に難解。

    日本はまれになく平和であり、法の確立も、専制君主もなりたたず
    江戸時代から進化していない江戸化された世界
    みんなが拒否権をもち法の確立がなされていない世界
    橋下氏のやり方は中国皇帝のやり方。西洋化できていない
    日本。でも江戸のままではなりたたず、今後中国化していく
    という話。

    どち...続きを読む
  • もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら
    最初マンガで「もしドラ(読んでいないけど)」パクッったのかと思ったが、友人に勧められて読んでみた。

    良い意味で裏切られた、素晴らしい本

    日本が直面している危機的な状況を多面的に捉えている
    -膨張し続ける国債
    -それを横並び意識で買い支えている銀行
    -しかも半分以上あまり価値が無い
    -ペイオフに関...続きを読む
  • 原発「危険神話」の崩壊
    原発に反対するわけでもなく、推進するわけでもなく、色々あるエネルギーの選択肢を、あくまで冷静に分析してみようとする本。
    内容の軸にあるのは、冷静に分析した時のコスト比較では原発が有利、なので再稼働すべき、という論調です。

    出されているデータが正しいものだと仮定して、書いてあることは非常によく理解で...続きを読む
  • もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら
    経済に関して無知なのですが、このようなストーリがありえるかありえないかの問題ではなく、日本政府が取るべき姿勢はなにかが描かれているのかなと思いました
  • もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら
    日本経済もこのようになりえるのかと、リアルに感じた。漫画なので読みやすい。銀行の閉鎖とペイオフ、体力の無い銀行の精算、IMFからの資金援助・・・こんな状況にも陥る可能性があるのか。
    世界経済と生活はつながっている。ギリシャや欧州の危機も対岸の火事では済まされない。明日は我が身ではないか。今日営んでい...続きを読む