池田信夫のレビュー一覧
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福一事故では,原発の「安全神話」が否定されたと言うよりむしろ「危険神話」が否定されたのだという話。著者はツイッター上では不用意な発言が多く,震災から間がないころはほとんどデマ拡散者だったが,さすがに書籍になるとそういうのは刈り込まれてまともになってる。原発の危険を否定するわけではなく,リスクを他と比較して費用対効果で判断すべきという姿勢は他の論者と同様。ただ前科(?)があるから一応眉に唾をつけながら読んでみた。まあまあいいんじゃない?
武田教授や自由報道協会など,放射能の危険性を過大視する人々のダメさを批判してる。「宮台真司氏は福島事故のあと、ツイッターで放射能デマを拡散して批判を浴びたが -
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ネタバレ「もしドラ」に似たようなコンセプトで書かれた書籍。2015年に経済破綻した日本の設定。今の政治家で設定された登場人物がでて現実味がありおもしろい。経済は詳しくないが、数年後同じ状況に日本がなりうる可能性は充分ありうる。「日本経済が破綻」したらどうなるか大変勉強になりました。この本の内容が正解とは思わないが、一部は正解になるのかな。
「最終的には日本国民が覚悟を持って経済を再建すれば、ふたたび繁栄を取り戻すでしょう」p217
日本人は変化を嫌うが、現状を打開するには思い切った改革が必要。そのためには痛みが伴う覚悟を伴うことを国民は理解する必要がある。
改革には、小泉新次郎(や大阪の橋本さん)み -
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「池田信夫blog」でおなじみの著者が、主に日本のIT・電機産業を負の実例として示しながら、イノベーションの何たるかについて語る本。本書でも著者の評論家ぶりが如何なく発揮されており、書いてあることは至極もっともで正しそうに見える。たとえば、「イノベーションは不確定性が強い」「10件の起業のうち1つヒットすればいい方」「イノベーションが必ず失敗する方法はあるが、必ず成功する方法はない」ことについて、最新の経済理論を引用しながら明快な論理で説明している。ただ、これでは「残りの人生を棒に振るリスクを背負ってくれる起業家」が大量に出現しなくてはならないことになってしまうし、日本みたいに生活レベルが極端
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大学の時以来、経済学ほとんどふれていないが、これはマンガということもあり、チャレンジしてみた。
ミルトン・フリードマンというノーベル経済学賞をとった人の『資本主義と自由』にかかれている政策を、小泉進次郎がやってみたら?という、ドラッカー読んだ野球部の女子マネージャーみたいなストーリー。
理論的に、将来起こりうることを実在の人物に近い登場人物たちがやっていこうとするストーリーが想像力をかきたてられる。
経済理論など小難しい用語盛り沢山なので、ある程度用語や理論を知ってないと楽しさ半減。
けれど、政治次第では未来はかえられ、それを経済学の理論や政策が役立っていくのを感じられる本。
これを -
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ネット上では非常な毀誉褒貶がある方ですが、私は参考にしています。
この本は200p足らずの新書ですが、ハイエクの紹介から、近接する各種経済学の根本的な思想、法学の由来、フーコー流儀の社会学もあれば、自主的秩序と自由の理由に至るまで、ともかく著者の該博な知識は抜群で、内容はあくまで深く豊かです。
ちょっと読みにくいですけどね。
社会学方面では私、小室直樹先生が師匠、だったのですが愛すべき小室先生ご逝去後は、意地悪爺さんみたいなこの人でしょうか?と思います。
以下、非常に勉強になった場所二つほどを、書換え、付けたし、省略ありで。
1)神がこの世を設計したから、世界は「時計仕掛け」で永遠の未来ま -
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元ネタとなる池田信夫のメルマガは読んでいない。
あえてマンガにすることはないんだろうな。
『資本主義と自由』についても短い文章の解説があるが、現在の日本や混乱する欧米の文脈に置くとどういうことになるのかをもう少し解説してもいいのではと思う。そういうときはマンガ(物語)よりも文章(論理)の方が向いている。
物語は2015年の架空の話だが、自民党が政権党に返り咲く可能性はあるんだろうし、ギリシアのように破綻が取りざたされる可能性はゼロではないんだろうなと思う。財政破綻、年金破綻の問題はやがてくる話なのかもしれず、すでに起こった未来とさえ人によっては言うことができるのかもしれない。分かる人 -
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ネタバレマルクスやケインズを批判した、オーストリア学派の経済思想家ハイエク。
しかしながら日本では知名度は低く、ソ連崩壊後はマルクスも力を失い、今やケインズ一人勝ちである。
日本も政界・財界・マスコミはケイジアンだらけだ。
アンチテーゼとしてのハイエクが注目を浴びてくるのは当然かもしれない。
先日youtubeで「ケインズ対ハイエク」という面白いラップの動画を見かけたが、非常によくできていた。
ラウンド2の最後にヨレヨレのケインズが勝利判定されるあたり、出色の出来だ。
パンチ(批判・反証)を浴びまくってヨレヨレのケインズ(経済学)が、判定(アメリカ政府・ウォール街)によればそれでも勝者なのだ。
現 -
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もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら
池田信夫 原作 ,
田代真人 構成
藤咲ユイ 画
【感想】
三年前の木村拓哉の月曜ドラマ「CHANGE」を思い出させる。
なかなか、面白い。
実在する人がでてきて現実味をおびる。
マクロ経済のことは理解していませんが、
「フリードマンの資本主義と自由」はトライするか??
(経済学者ミルトン・フリードマンが1962年に書いた)
【要約】
小泉進次郎総理がミルトン・フリードマンの自由主義政策を進めるが
国会は法律を通せない。
最後にIMFが入ってきて、総選挙というエンディング。
【ポイント】 -
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アダム・スミスの国富論から始まる本書は、マルクスの資本論、ケインズの一般理論から間にハイエクとナイトを挟んで、フリードマンの「資本主義と自由」に至るまでを、現代に通じる経済問題とからめて解説してくれています。
いつものように解釈に対し賛否あるようですが、私には非常に興味深く、面白く読めました。
今から国富論や資本論の原著を読み、自分のなりの解釈をはぐくむ、というのは相当時間に余裕のある人じゃないと難しいでしょ。
そういう生活をしてみたい、と思いつつ、まずは働かなくっちゃね、というのが現実なんで、とりあえずは先生のお話を聴くことに価値を感じます。
多少?と思う箇所は、池田先生がいつも取り上げ -
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竹中平蔵, 池田信夫, 土居丈朗(財政), 鈴木亘(社会保障)という経済問題で気が合う面々の座談会を書籍化したもの。こういう固めのテーマは書き下ろしの方がよい。意見の相違がないのだから、ますますそう思う。
議論のテーマは、日本の財政問題、社会保障、労働市場、など。語られていることは大枠で正しいように思う。震災前に出版された本だが、この上さらに震災によるマイナスを乗り越えて世界の中心に日本が躍り出ることは不可能ではないかと思えてくる。
とにかく小泉・竹中の改革を何の検証もなく悪政のように語らせてはいけない。政治的にその方が受けると認識している政治家も多くいるようではあるが。
それにして