竹田恒泰のレビュー一覧
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明治天皇の玄孫にして、憲法学者であり歴史学者でもある竹田先生が、
「国体」についてまとめられた一冊、講義形式でスルッと入ってきました。
アメリカは「自由の国」、フランスは「平等」に重点が置かれている、
中国の国体は「中国共産党一党独裁の社会主義国家」、そして日本は?
“誰もが自分の生まれ育った国は「こんな国」と説明できるはず”
これについて、自らの血肉とした言葉で説明できる人は、
今の日本にどれくらいいらっしゃるでしょうか、、もちろん私自身も含めて。
“国体とは、日本人のアイデンティティの根本をなすもの”
国際化(グローバル化)との言葉が声高に叫ばれている今だからこそ、
自分自身 -
Posted by ブクログ
「日本はなぜ世界で一番人気があるのか」(PHP新書 2010年)を上梓された旧皇族竹田 恒泰さんの新刊。
旧皇族だからとかではなくて、一人の日本好きのとして、多くの発言をなされている。
本書では主に、戦後のWGIP(War Guilt Information Program:ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)、つまり、戦後占領下の日本で、GHQが徹底的に推し進めた、日本人に対する戦争についての罪悪感を日本人の心に植えつけるための宣伝計画、それ以降についての日本について語られている。
統計においても、”日本のことが嫌いな日本人”という状態が、数年前から転じ、”日本のことが好き”と -
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著者の竹田恒泰氏の動画コンテンツから本書の存在を知り、興味があったので購入。
著者はその出自から天皇の歴史を軸とした著書が多く、また国内には天皇家に関する書籍が数多存在するが、天皇と怨霊を結び付けた“裏の歴史”について独自の論考を展開するところが本書の特徴を際立たせている。
本書で登場する天皇の中で最も多く紙面が割かれているのは、中学や高校の歴史の教科書では「保元の乱で敗れて流罪になった天皇」程度の扱いで記載されている崇徳天皇である。
歴史の教科書ではほとんど登場することのない崇徳天皇が、地方に流罪になった後に怨霊と化し、その後800年に及び鎮魂され続けていることなど、(自分も含め)日本史を -
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アメリカの戦争責任について考える時、勝者は歴史を自らに都合良く描き、正当化の理論を編み上げる。原爆投下もその一つだろう。「戦争終結を早め多くの命を救った」とされるが本当にそうなのか。その一方的な論理に疑問を抱くのは歴史を学ぶ者の責務だ。
敗者が声を上げにくい状況で勝者が生み出した「正義」を無批判に受け入れる危うさ。問うべきは勝敗を超えた普遍的な人間の倫理ではないか。空襲、そして原爆投下が戦争犯罪であるとする見方も根強い。
歴史を直視し検証する意味は大きい。他者の痛みに寄り添う視点を持つこと、それが未来の平和への礎となるのではないだろうか。