清水潔のレビュー一覧
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こんな話が実在してしまうのかと驚いた。
絶対的な正義として認識しがちな警察も、検察も、裁判官も、所詮はただの1人の人間。
気を抜くと、ふと自らが心の拠り所とするストーリーに従って生きようとしてしまう。それによって誰かを貶めることになるとしても。
そうして小さな真実が覆い隠されるその行為が積み重なった結果に、目も当てようもない冤罪事件が発生してしまうのかもしれない。
徹底的に事実とデータ、小さな声に向き合い続け、国家権力に立ち向かってでも、真実を追い求める清水記者のバイタリティとその執念にただただ感服した。
冤罪事件は、多様な形でドラマ化されることがあるが、大概はその主人公は弁護士、または被 -
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推し芸人さんがおすすめしていたため手に取った1冊。
何となく知っている事件のノンフィクション作品。冤罪事件といえば袴田事件があるが、日本は逮捕されたらほぼ有罪が決まっているようなもの。逮捕率が高いことは大変ありがたいことだが、自分がもし誤認逮捕された時に最後まで無実を訴え続けられるだろうか?誰かが最後まで私の無実を信じて、証明しようと奔走してくれるだろうか?そう思うとゾッとする。
人間は都合のいいものだけを見て、都合の悪いことはなきものにするのは常だが、警察にそれをやられては困る。そして、科学の力は絶対と思われがちだが、必ずしもそうではないとも思う。今のDNA鑑定ならかなりの精度なんだろうなと -
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非常に緻密な取材、現場に足を運び続けることで、長い時間が経っていても改めて見えてくることがあるのだなということは実感される。
DNA鑑定によって犯人であるとされたが改めて鑑定し直すと誤りであった、ということがあるのはなかなかショッキング。
冤罪の可能性がありながら死刑執行された人もいたということだと思うので、個人的には死刑制度には反対だな、と思う。
死刑制度の問題点として冤罪の可能性がどうしてもあること、犯人自身の内に持つ病理みたいなものをちゃんと解明せず、社会にフィードバックができずに事件を終わらせてしまうこと、があるように思う。
影響力の大きな組織にくっつく「記者クラブ」が、その組織の「言 -
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1999年、埼玉で起きた殺人事件を週刊雑誌記者(著者)が追ったノンフィクション。
当時、自身は10代だったので内容がよくわかっていなかったが、今回読んでみて事件概要がよくわかった。
・単なる個人のストーカーではなく、金銭やり取りのあるストーカーグループだったこと。
・実行犯が元恋人ではなく、雇われの人間
・警察署にストーカー相談に行っても対応が悪く、初期解決に至らなかったこと
・名誉毀損で告訴まで手続きしたが、その後警察の怠慢を誤魔化すために書類が改竄されたこと
・改竄事実と被害者が残した遺言の相違を隠すために真犯人(元恋人)を捜査から除外していたこと
被害者は、ストーカーグループと警察に -
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「足利事件」の不明点を追及し、冤罪を明らかにし、我が国の司法の闇を暴いた「殺人犯はそこにいる」の著者が記す調査報道の真髄。
著者は「100取材して10を書け。10しかわからなければ1しか書くな」という雑誌社の先輩の教えに従い、「100取材して1を書く」報道の基本を続けてきただけで、「調査報道」にこだわる積りはないのだという。
それを調査報道と言われ、調査報道の代表格と謳われるような我が国の報道の貧困、記者クラブに代表される閉鎖的、排他的で発表報道に特化し、米ジャーナリズム界では蔑まされる「エゴスクープ」に奔走する報道村に著者は強い疑問と危機感を抱く。
前著もなのだが、本書でも簡潔に紹介さ -
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FOCUS編集部を経て日本テレビに移ったジャーナリストが手掛けた調査報道の裏側に迫る。疑問を持ったらとことん追いかける。そして常に「裏取り」を慎重に行う。正義と言うよりは、権力側の都合や思惑で泣く人が出てしまうことがよほど許せないという取材姿勢が見える。
時に危険な目に逢いながらも、一旦司法が下したことさえも疑問があれば覆そうと真実に迫る過程がドキュメンタリー風に綴られていて読みごたえがある。桶川ストーカー殺人事件など、筆者の執念で警察の怠慢や勝手な推測で事件を歪曲化したマスコミを糾弾した有名な事例もその裏側が語られている。
成功例だけでなく失敗やボツになった事案にも触れている。失敗した場 -
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初老版『深夜特急』by沢木耕太郎
ジャーナリストの清水潔氏と小説家の青木俊氏によるドタバタ鉄道旅行記。いや、本来はそういう読み方ではなく、戦争を巡る日本とロシア周辺の歴史を辿る旅でもあり、重々しいテーマを取り扱ったものだ。しかし、それを2019年にタイムトリップして当に現代を旅するものだから、まるで意識したかのような〝戦争と今“のコントラストを表現した名著。楽しく読める分、凄惨な歴史が沁みるような仕立てと言えるかも知れない。
「だまされた」亡き父の書棚、一冊の本に貼り付けられたメモ用紙。本の表紙には『シベリアの悪夢』、ミステリー小説のように始まる物語は、清水潔のお家芸。この〝読ませる文章“、