亜樹直のレビュー一覧
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畑に入って落ちているとは言え葡萄を食べたり
土が泥濘んでいるといったりしているが
入って大丈夫なものなのだろうか。
北海道などで観光客が牧場や畑に侵入し疫病を持ち込み
草地を荒らしという問題を連想してハラハラした。
ワインの値段が上がったら
昔からうちのワインを楽しみにしてくれているお客さんに
申し訳ないから評論家と付き合わない、
というシャトーの人の言葉が、誠実でありつつも
自信に溢れていて凄いなと思った。
中原さんがもっと策略があるかと思っていたので
すんなり負けを認めて教えを請うてきたのが
ちょっと意外に思いつつほっとした。
ロベールさん、真夜中にアポ無しでこられて
美味しいワイン -
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ネタバレ料理は文化というのは共感するし、
無理やり掛け合わせてそれこそ”マリアージュ”するなら良いが
どちらの持ち味も消してしまうのはどうかと思う。
事前申告していないワインや料理の持ち込み、勝手な実演、
しかもブースの外で飲食物を持ち歩いての宣伝、
実際の展示会では基本的にNG行為。
中華料理はみんなでワイワイ騒いで美味しく食べるのが魅力だから
作る方もスタッフ全員で食べて意見をぶつけ合いながら練り上げる、という考えは良い。
第六の使徒で奈良へ向かうことにする雫。
日本のワインは個人的に好きなので、答えがそうであれば面白いなと思う。 -
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ネタバレ音羽楼の店主、雫たちがやっていることは
相当失礼なことなのに、声をかけて
最終的にはちゃんと話を聞いてくれて立派な人だ。
中国から評判の良い本場の調味料を取り寄せて
使っているつもりが、それに化学調味料が入っていて
というのは哀しい。
素材に気を遣っていたし、お客さんでも気が付かない人の方が多分多かっただろう。
ただ、チャイニーズ・レストラン・シンドローム、つまりグルタミン酸ナトリウム症候群は
グルタミン酸ナトリウムのせいではなかったという研究成果があるはずで
化学調味料という名前のせいで風評被害を受け
日本ではうま味調味料という呼び方に変わっているぐらいなのに
一応原因としては諸説あると言 -
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雫たちの努力のおかげで、すこしずつ軌道に乗りはじめた太陽ビールワイン事業部ですが、そこへ河原毛部長がリストラの対象にされているという知らせがもたらされます。代わって部長になるとされている中原(なかはら)という男は、若くして会社の幹部候補と目されており、ワインについての造詣も深い人物です。
河原毛部長がワイン事業部から追い出されることに納得のいかない雫たちが上層部に掛けあったところ、まもなく立ち上げられるレストランの開店日に出店するワインを両者が持ち寄ってコンペティションが開催されることになります。雫たちはボルドー右岸にわたってワインをさがします。
後半は、ワイン事業部水泳部の美人女性社員で -
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「第六の使徒」のこたえを求めて、雫はみやびとともに飛鳥の地を訪れます。そこで彼は、イタリア料理店を経営するレオナルド・ロマーノという男に出会います。彼は、別れた恋人のゆくえを追いかけていました。そして彼女がのこした手がかりが、雫に示された「第六の使徒」の記述に登場する柿本人麻呂の歌だったのです。
他方一青も京都を訪れ、「第六の使徒」のヒントになる弥勒菩薩像と対峙しつづける日々を送ります。そこへ、一青の母である仄香(ほのか)もやってきて、神咲豊多香が「息子たち」に託した謎解きの高遠さを一青に語ります。
「第六の使徒」をめぐる雫と一青との戦いは雫の勝利となりますが、これまでの戦いにくらべると、 -
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「フード&ワインショー」が開催され、音羽楼のライヴァル店である「ヌーヴェル・シノワーズ黒」社長の太田黒(おおたぐろ)と林の因縁の対決がスタートします。中華料理とのマリアージュを考えぬいた雫たちでしたが、中華とワインの組みあわせに客はなかなか手が出ず、初日の売り上げは芳しくありません。それでも雫は、おなじく出店していた一青のことばにヒントを得て、挽回の足がかりを得ることになります。
後半は、一青とセーラの母親が日本に帰国して彼らと再会を果たすことになり、さらに「第六の使徒」の謎解きがスタートします。
これまでも暗にほのめかされていた雫と一青のかくされた関係について、読者の注意を引くような描写 -
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マッターホルン登頂を果たした雫は、みずからの得た「第五の使徒」のこたえを披歴しますが、ただちにそれが誤りであることに気づきます。この戦いも一青の勝利となりますが、一青は自分がマッターホルンで開封したワインである「モンラッシュ」の名を雫が挙げたことに驚き、あらためて雫の感覚の鋭さを実感させられます。
つづいて、みやびの同級生だった高杉の見合い話をめぐるエピソードがあり、一青が思わぬかたちでストーリーにかかわることになります。
その後、太陽ビールワイン事業部が「フード&ワインショー」に参加することになり、中華料理のチェーン店である「音羽楼」と提携することになります。最初は、音羽楼の社長である林 -
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「第四の使徒」について、雫と一青がそれぞれの回答を示します。くだされた結論は、一青の勝利でした。
その後、雫は藤枝さんがマスターを務めるワイン・バーの手伝いをすることになりますが、そこにやってきた一人の男性客とトラブルになってしまいます。彼は、出されたワインが劣化していると難癖をつけ、雫は反論を試みます。すんでのところで藤枝が店にもどってきて、そのことがきっかけとなって雫たちは客の男のかかえていた離婚問題の解決に協力することになります。
つづいて、ロベール師匠に窃盗の疑いがかけられることになるという事件が起こります。神咲豊多香の軽井沢の別荘から、ワインが盗み出されたというのです。さっそく別 -
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雫は、幼いころに面識があったコンサート・ミストレスを務める秋想名誰(あき・そなた)という女性に再会しますが、彼女のほうは雫に対してつれない態度をとり、雫は彼女の初恋の秘密にせまります。
一方、一青も少年時代に出会ったジュリエッタ・ド・ジャコバンという女性のゆくえをさがし出そうとします。彼女のことを知っているという芸能事務所の会長・藤田伝次郎(ふじた・でんじろう)のもとを訪れた一青は、やがておこなわれる藤田とフランス人監督のどちらも納得するようなワインをえらぶというミッションを引き受けます。
かつて雫がかかわった事件に登場したレニャール氏が、一青と知りあいだったことが明らかになるなど、伏線の -
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ソウルでの雫と一青のニア・ミスのあと、雫は現地スタッフのソン・ミヒとともに、キムチをはじめとする韓国料理に合うワインをさがします。彼の見つけたスパークリング・ワインに加えて、キム・ゲヒョンの妹であるユナがさがし出したイタリア・ワインとのマリアージュによって、ゲヒョンはそれまで拒んでいたワインを受け入れることを決意します。
後半は、「第四の使徒」をめぐる雫と一青の戦いがはじまります。豊多香の記述のなかにあった「初恋」ということばを解釈するための新しい挑戦に向かい、一青はみずからの過去をたずね、雫も現在音楽家として活躍している一人の女性にめぐり会うことになります。 -
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雫にも匹敵する優れた感覚の持ち主であるローランは、一青の片腕となって働きますが、そんな彼女に西園寺マキや女性スタッフたちの嫉妬が集まります。そして彼女たちは、ローランを一青のもとから遠ざけようとする計画を実行に移します。
後半は、韓国料理とのマリアージュをめぐる太陽ビールワイン部門の新しい挑戦がえがかれます。韓国料理を提供する店からワインを提供してほしいという申し出を受けた雫たちでしたが、現場を取り仕切るキム・ゲヒョンという青年は、韓国料理とワインは合わないと主張します。雫はソウルにわたりますが、現地で一青の主宰するワイン講座で発生したトラブルに遭遇します。 -
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ついに、「第三の使徒」の謎にこたえを出す日がやってきます。雫と一青は、それぞれが考えたこたえを示しますが、両者とも誤りであることが判明し、ロベール師匠によって三日後にふたたび両者の新しいこたえを提出することがきめられます。
神咲豊多香の遺言状をめぐる雫と一青の三度目の戦いは雫の勝利となりますが、雫はいまなお一青におよばないことを感じます。そんな彼にワイン事業部の河原毛部長が声をかけ、彼に経験の不足を教えるとともに、さらなる進化へ向けて雫の背中を押します。
ストーリー的にはここで一段落といったところですが、雫がワインのますます深い世界にのめり込んでいくことが示唆されていて、今後どのようなかた -
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神咲豊多香の遺言状に記された「第三の使徒」をめぐって、雫と一青との戦いがはじまります。ロベール師匠から映画監督の黒川明彦(くろかわ・あきひこ)を紹介された雫は、撮影中の映画の主演女優である松下七海(まつした・ななみ)にワインを飲ませることを依頼されます。雫は、頑なにワインを飲むことを拒む七海の秘密にせまります。
その後も、雫と一青は、それぞれのしかたで「第三の使徒」の謎を解き明かそうと努力をつづけます。ふたたび軽井沢の別荘にやってきた雫は、豊多香と生前に親しくしていた建築家の富岡やブドウ農家の山脇と出会い、改めてワインの世界の深さを知っていきます。