酒寄進一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第2次世界大戦(と言うよりナチ)の傷痕が今だ生々しいドイツ。あらすじを読んだ時には、政治的な意味合いで「ユダヤ人問題」がクローズアップされた事件なのかと思ったが、あまりそこは突っ込まれず、正直ホッとしてしまった。それよりも驚いたのは、ドイツではまだまだ前時代的(だと思っていた)な「貴族」という存在にかなりの価値があるのだということ。この価値観は理解しづらい。
しかもこの話、登場するほとんどの女性がタフで、男性陣のヘタレっぷりが際立っているけど、これはドイツの国民性?(確かにメルケル首相はタフそう)
だいぶ細切れで読んだ為、警察が右往左往していた印象しかない。でも一気に読めばなかなか面白いと思う。気になる点はあるけれど。
以下、不納得な点。
・カタリーナがカルテンゼー家を憎む理由(読み落としでなければ、そもそも明かされていない気がする。どんな理由だろうと興味津々で読んでいたので、肩透かしを食らった気分)
・勧善懲悪すぎるラスト(手記が発表されれば確実にユッタも終わりでは?普段は勧善懲悪の方が好みだけれど、この収束の仕方には違和感)
・大きな事件の割に関係者範囲が狭い
・捜査陣側の苦戦に対して、犯人の告白であっさり解決方向(苦戦した甲斐がまったくない。告白が無ければ、解決したかが怪しい) -
Posted by ブクログ
2人の主人公の『猪突猛進』ぶりにハラハラさせられたミステリー。
強引すぎる捜査は、一歩間違えば犯罪のボーダーラインを簡単に超えてしまうので、読んでいて不安になる。『正義感』と言えば聞こえはいいけれど、行き過ぎた『猪突猛進』はあまり好きではない。
話のテンポは良く、飽きずに読めたが、事件自体は少し疑問が残るし、ご都合主義的な部分も否めない。
船長は本当に塗り潰された名前の正体を知らなかったのか(冒頭に「本当に知らないんだ」っていう独白があるけれど…)とか、あれだけの人数をすべて事故死に見せかけるのは運があっても不可能なのでは?とか、私立探偵の能力が出来過ぎとか。
ミステリーとしては詰めがちょっと中途半端だけれど、トータル的にはありかな。今後に期待。 -
Posted by ブクログ
作者の手腕なのか訳者のテクニックなのか、さくさく進んで大変読みやすい。短いセンテンスの中に、シンプルな表現で必要最小限の情報は提示されているので、ストーリーとキャラクター両方が浅く広く読み手に浸透してくる。
前作同様、事件を通して知り合った男女のコンビが、協力して真相に迫るという展開。今回の舞台はプラハ。ひとつの事件がいくつもの枝葉に分かれていくという展開はよくあるが、本作品はその逆。誰を追って何を明らかにすべきなのかが判りやすいので、ストレスも少ない。
ストーリーは順調に進むが、都合よくできている感は否めない。手掛かりの入手や、真相に近付くプロセスにミステリ的要素はあるものの、主人公が簡単にクリアしていくので、どこか興醒めな感覚は残る。小道具の使い方などは巧いと思うので、余計に勿体無く感じる。
全体的に薄味で無難。ストーリー、キャラクター、事件の背景や舞台など、もっと掘り下げれば個性も強くなるだろうが、私はこのままでいいと思う。どっぷり浸かるわけでもなく、半身浴の心地良さで軽く読み進められるのが自分に合っているみたい。続編も読みますよー。 -
ネタバレ 購入済み
座席ナンバー7の恐怖
期待はずれの作品でした。
なぜ娘の為に乗客全員の命を危険に晒すのか、墜落させたら自分も死んで娘の安否もわからなくなるのに。しかも結婚式を控えた昔の恋人が都合良く動いてくれるなんて。
かなり時間の経った時間が何故今頃になって蒸し返されるのかもよく分からず。
ただ、乳牛の話だけが、印象に残りました。