山口幸三郎のレビュー一覧
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ネタバレシーズン1が終わり、5篇の短編集。最後に陽子先生のストーカーみたいな人物が出てきてまた展開が続くような感じで終わる。4篇目の『花の名前』は増子刑事と旅人との出会いの話なんだけど、殺人やら虐待やら急にシリアスで一番面白かった。なのに最後、『夏の日』でいくら何でも風邪で寝込んでた旅人が秋田まで行かないでしょ、と興ざめ。テイちゃんはどうしたのよ。まぁ具体的な地名を出してるわけじゃないけど。テレポーテーションできるわけでもないのに。やっぱ陽子先生が好きになれないんだよなー。何となく、旅のお共としてこのシリーズを読んでいくつもりでいたけど、そんなにはまってないんだし、他の読んだ方がいいよなー。なかなかい
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ネタバレ繁華街の雑居ビルにある「探し物探偵事務所」。
日暮旅人は聴覚、嗅覚、味覚、感触、温度を感じられない。
その代わりに全てを視ることができる。
フリーマーケットの片隅にあった椅子が導く過去の二人
保育士の陽子の子供のころからの宝物と苦い記憶
視覚を失いつつある老夫人の思い出の景色
閉園した保育園に埋められたタイムカプセルの行方
旅人と血のつながらない娘の灯衣(テイ)ちゃんとの関係。
旅人の事務所を取り仕切る雪路との関係。
保育士の陽子と旅人の関係。
そしてかつて旅人の身になにが起きたのか。
お人よしと思われる旅人にも何やら思惑があるようで、まだまだ先が長そうなお話。
登場人物が明るいので、テン -
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ネタバレ最後の謎解きが特に印象的。
じわじわと真相に近づいていくのが、ぞわぞわしたというか。
一方で偽名を使った少年を炙り出すためのやり方が、なかなかえげつなかったのも印象的だった。
使えるものは幽霊でも使う。
頼まれれば「即日スピード解決」な探偵と幽霊のバディもの。
一番の謎は、幽霊となった人香の死因と遺体の場所。
結局今回はこの謎は解決とはならないが、クライマックスに相応しい謎解きは用意されている。
(冒頭に書いた最後の謎解き)
シリーズが続くのであれば、本文にもあった通り、この最大の謎が解決したときが終了になりそう。
実のところ自分は「生き霊」説を半ば本気で推しながら読んだのだが、警察関係者 -
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ネタバレ忘れたい記憶を本当に手放せる、そんな奇跡があるのなら、すがりたくなる人は少なからずいるだろう。
ここを訪れる人たちの中には、都市伝説として語られるその奇跡を頼ってきた人が確かにいた。
ある人は門前払いを食らい、ある人は実際に記憶を手放した。
その先に何が待っているかを、予測することなく。
手放したい人の記憶の内容もその理由も様々だ。
心が壊れてしまった人を救いたい。
失われた命に関わる後悔を涙を消し去りたい。
読み手側の同情を誘うには十分な理由。
ただ記憶を失った場合の代償は後から分かる。
その記憶を失えば救われるかと言えば、そうとは限らない。
その記憶の消去と辻褄を合わせるため、人間の -
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ネタバレ完結とのことですが、美雨ちゃんの体質の件が片付いただけで終わっちゃったので、少し物足りなさが残ってしまった。
ダルシャナも解体し、一先ずはお兄さんの陰謀は阻止できはしたけど、彼はまた別の手を考えるだけで、兄弟対決に決着がついたわけではない。
行幸が救おうと思っている彼女のことも過去のことは分かったけど現状維持で何も解決できていないし。
美雨ちゃんが来る前の状態に戻ったとも言えなくもない。
寧ろ美雨ちゃんは晴れて卒業、巣立ってしまったので、個人的には物足りないどころか、マイナスかなと感じてしまうほど。
三人でわいわいしているのを見るのも楽しみの一つだったので、まさか美雨ちゃんが二人の前からいなく -
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アイドル×探偵×幽霊
幽霊と、その幽霊を成仏させずに現代に留めている“鎖”を視て触れることができる、超俺様で自己中心的な初ノ宮行幸と、その妹で幽霊の声を聞き取ることができる初ノ宮由良。
表面上はアイドルとマネージャーとしてコンビを組んでいる二人だけれど実際は除霊が本職。
そんな2人に出会った。新人マネージャーの小路美雨。
無意識のうちに幽霊を引き寄せてしまう「渡し屋」と呼ばれる厄介な性質の所為で日常生活を無茶苦茶にされ、職を失い、初ノ宮兄妹に振り回され、さらには単独での行動を制限され、事務所に軟禁される羽目になってしまう。見た目はまるで小学生、涙腺がゆるゆるで、すぐに事件の被害者や幽霊の想い