太田光のレビュー一覧
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太田光って人は色んな本を読んでいるし、映画、落語、本当に知識がある。
でその知識はこれとこれに結びつくという考えもできる人だ。
憲法9条…
恥ずかしながら高市総理の発言が中国を怒らせたそのきっかけが憲法9条。
憲法9条にそこから興味を持ち出し、
爆笑問題ファンとしては太田さんがどんな視点を持っていたのか気になり、手に取った。
対談方式なのだが、
「知」の殴り合い。「知」の戦いだと思った。
対談の事ではなく、太田光は世間と「知」と戦っているのだと思う。
対談で理解できそうで理解できない部分もあったけど、
憲法9条について、私が到底思いつかなかったことを言ってくれるので、考えを知識を流すような感覚で、ふたりの対談を傍観する気持ちの距離感で読むといいと思います。 -
Posted by ブクログ
ナンダカナぁ…。の口癖の中にある違和感を全て言語化していて気持ちが良かった。
「正義」というものに対しての多角的な視点からの意見を述べていて、この世の複雑に絡み合った問題を踏まえつつ、芸人としての茶化しを入れつつ、真面目に意見を述べていたなという印象。
本人も自覚ありのようだったが、風呂敷のように広がりすぎるお話は、何を軸に話されていたのかを忘れてしまうような時もあり、言葉を選びながら書いているからこそ少し勿体ないなと感じたり。それでもあらゆることに興味関心があって、話が派生したり飛んでしまうことは、私自身もあるあるなのでそこまで強く非難はできない。
思っていたよりも内情を把握した上で意見を述べてることが多く、考えさせられる内容ばかりだった。
#2026 #5 -
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すごい力作!
芸人でありながら多くの政治家や文化人、科学者等、多彩なジャンルの第一線の人々に接してきて積み重ねてきたであろう著者の大事にしたいことが渾身の筆致に込められた作品でした。また社会の隅っこにいる人や異文化の異なる価値観にも無償の愛ならぬ肯定感を与え、不人気な総理大臣にも自身を謙虚に投影しているように思えて、まさに太田さんらしい人間愛に満ちた物語。
若干スベりそうな笑いも冗長なシーンもラジオのオープニングトークを思えばよくまとまっているというか。笑
執筆から数年の時が下っている今、混沌とした時代をいくつか先取りしたような描写に時折ドキッとさせられたり、ふと立ち止まって考えさせられるタイミングがあったり、後半の衝撃の事実も不思議と受け入れてしまう寛容さに読みながらハッとしたり。長かったけれど読んでよかったと心から思える上下巻でした。
夏休みの読書にぜひ。 -
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爆笑問題の太田光氏による9つの短編を集めた、初めての小説集になります。よく小説の世界で短編がうまい人は作家として大成するといわれておりますが、本書の中にはその片鱗を見せるものでした。
この本も遅ればせながら読んでみました。しかし、太田光氏と僕はまったく読書の傾向が違うようで、よくテレビでは太田氏が影響を受けた作家が列記されておりますが。僕はそのほとんどを読んでいません。
でも、書かれている小説は全て短編小説なので、すんなりと読むことができました。よく小説の世界では短編を書ける作家はうまいといわれていますが、ものすごく将来性のあるデキだと思います。
特に好きだったのが『奇跡の雪』という短編で、知的障害を持つ女の子に爆弾をくくりつけて自爆テロをさせるというもので、よくこの内容の小説が発表できたもんだなと最初は思いました。
でも、遠く離れた世界では、こういうことが現実であるわけで、作者である太田氏はあの過酷な芸能の仕事をやりながら、こういうテーマを選んで一編の小説を書いたものだなと。正直舌を巻きました。
他にも落語調の小説があったり、宮沢賢治へのオマージュを連想させるものなど、なかなか実験的な作風で、本人が漫才か執筆かで迷うときが来るのかもしれませんが、個人的にはもう少し彼の作品の続きを見てみたいなと思っています。
※追記
本書は2023年4月6日、幻冬舎より『マボロシの鳥 (幻冬舎文庫 は 7-17)』として再文庫化されました。 -
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太田光の主張は一貫しているのでフォロワーだったら目新しい箇所はさほどない。だがそれは欠点にならず、むしろ通底に存在する一貫性が彼を信用させる一助となる。
様々なものに影響され、その培われた持論を守る故に視点が限定されがちで、長年追っていた者からすると既知なものになりがちだ。しかし彼は思想を発表する場に恵まれているので、それ以上を求めるのは贅沢であるし、彼の貫き通すコアな部分は侵される可能性はないだろうということに安心を得られる。
以下メモ
芸能人として太田光は無責任男を標榜するトリックスターとしての一面と、鋭い視点で積極的に社会問題を切り込むオピニオンリーダーとしての一面があるのではないかと思う。(異論はあるだろうが)
統一教会を擁護する彼の存在を見て私を含む世間一般の人達は無責任な発言と太田を糾弾し溜飲を下げようとするだろう。ただ普段はくだらないことをいう芸人に過ぎない彼の一面から公人としての責任は微妙に回避することができる
一方、世間から白い目で見られている信者達にとっては彼をオピニオンリーダーとしての側面から彼の発言によって自身の存在を擁護することが出来る。彼がつくりあげたブランドの賜物だろう。太田の発言に救われ悲惨な道へ進まなかった信者も多いだろうと思う(既に悲惨だと言われれば首肯するしかないが)。
要するに無責任であることが彼の生命を守り、ブランドでもあることが信者の尊厳を守るのである。この微妙なバランス関係が崩れると、太田や信者にとって不幸な結果をもたらしたのではないだろうか。
太田が意図的にやっている訳では無いだろう。しかし植木等を尊敬する彼が目指す無責任男としての一面と、自身の経験による自省から少数派への徹底的な擁護を行う一面によって、彼の存在は世間から攻撃を受けるあらゆる人にとって、自然とその世間との緩衝地帯になる可能性を持つことになるのである。恒等関係になっていると言えばいいのか。(気取って意味をよくわかっていない用語を使ってみました)
反社会的組織の存在を許さないという私たちの意識は、規範的な社会の実現のためには不可欠である。私も統一教会の存在は許し難いと思っている。しかし社会が掬いきれない影の部分を包摂する団体や個人が反社会的であるのは往々にある。
その存在が奪われた時、虐げられた人達は何をよすがにすればいいのであろうか。
太田光の存在は拠り所のない現代の多くの人にとって必要不可欠なものとなりつつあるのかもしれない。(大袈裟) -
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「太田光」がリスペクトしている作家「向田邦子」への想いを綴った『向田邦子の陽射し』を読みました。
「向田邦子」関連の作品は、4年くらい前に読んだ「文藝春秋」編集の『向田邦子ふたたび』以来ですね。
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最上のオマージュ、鋭利な批評
誰よりも「向田邦子」を讃仰している「太田光」による最も誠実なオマージュ。
「こんなことを向田さん以外の誰が書けるだろう」というその傑出した魅力を小説・エッセイ・シナリオの奇跡のような表現を通して綴る。
「太田光」が選ぶ、「向田」作品の「読む」「観る」ベスト10の原文も掲載。
「向田」読者の幸福を存分に味わえる、最高の入門書にして最強の「向田」論。
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「向田邦子」ファンには堪らない内容でしたねぇ… 「向田邦子」作品の評論に留まらず、お気に入りのエッセイ・小説・シナリオの名シーンの原文が掲載されていて、昔からの読者も懐かしみながら愉しめたし、これから「向田邦子」作品を読んでみようと思っている人への入門書にもなる良書でしたね。
■Ⅰ ぼくはこんなふうに向田邦子を読んできた
○奇跡のような小説―思い出トランプ
○沈黙という、至福の表現―あ・うん
○“人”と“幸福”との距離―隣りの女 男どき女どき(小説)
○向田邦子にしか書けない作品―寺内貫太郎一家
○色彩鮮やかに心を伝える―父の詫び状
○向田さんの“愛し方”と“誇り”―眠る盃
○“大きなもの”への怒り―無名仮名人名簿
○“日本”と“日本人”への向田さんの意思―霊長類ヒト科動物図鑑
○太宰治の“幼稚さ”と向田さんの“強さ”―夜中の薔薇
○向田さんの“茶の間”と“世界”―女の人差し指
○言葉を花にする作家―男どき女どき(エッセイ)
○“片思い”の対話―向田邦子全対談
○生への“沈黙”―向田邦子の恋文 向田邦子の遺言
○太田光が選ぶ「読む向田邦子」ベスト10
《小説》
・かわうそ
・三枚肉
・男眉
・大根の月
・あ・うん
《エッセイ》
・ごはん
・水羊羹
・なんだ・こりゃ
・鉛筆
・マスク
■Ⅱ 向田邦子が書いた女と男の情景
○向田邦子の不在の大きさ
○浮気をされても腹は減る
○男は女にかなわない
○ダメな男をかわいがる
○強いけど、もろい人―妹・和子さんに聞く
○太田光が選ぶ「観る向田邦子」ベスト10
《阿修羅のごとく(1979年NHK)》
・女正月
・虞美人草
《あ・うん(1981年NHK)》
・こま犬
・送別
《寺内貫太郎一家(1974年TBS)》
・1 茶の間
■あとがき
「太田光」も語っていますが、「向田邦子」作品に登場する人物って、愛せない人がいないんですよねぇ… 中途半端な人間でも、ダメ人間でも、ついつい許しちゃいたくなるような、そんな魅力に溢れています、、、
登場人物が嘘っぽくなくて、身近にいるような感じがするんですよね… そして、心の機微の描き方が巧い、そこが魅力なんだと思います。
収録されている短篇やエッセイは全て再読ですが… その中でも、特に印象的だったのは『かわうそ』や『三枚肉』、『男眉』、『大根の月』ですね、、、
男女の機微の描き方が秀逸… 再読で新たな気付きもあって愉しめました。
ずっと昔に読んだ短篇を、また読んでみたくなりました。 -
Posted by ブクログ
たまに、若手のお笑い芸人が「太田さんの本読んでまーす!」とバラエティで話題に出しているのを見かけたりするけれど、バラエティにおける爆笑問題のテイストを想像して読むと予想以上にお笑い要素の少ない、時事ネタ漫才の「時事」部分を漫才要素抜きで話題にした内容で驚くのではないか、と思う。
連載時期が連載時期なだけに後半ほぼコロナ関連の話で(太田さんのエッセイ類の中でもこの構造はかなり異色)かつて阪神淡路大震災やオウム事件が起きた時漫才の内容変更を余儀なくされた話なんかも触れられていて、それだけセンセーショナルな時期なんだと話題だということも、その状況下で締めはやはり志村けんのことになるところも、太田さんなりの思考が見えて興味深い。 -
Posted by ブクログ
爆笑問題のラジオが好きで、特にカーボーイは毎週欠かさない。くだらないトークで盛り上がるのも好きだが、太田さんが時折熱くなって話し出す内容に、いつもいつも関心し、「この人は、いったい何なんだろう?」と思っていた。
じゃあ著書を読めよということで、今回初めて、著書から太田光という人に会ってみた。
テレビで大学教授に食ってかかる姿とは対照的に、その気持ちや思考は落ち着いていて、覚悟を持って世界を見つめ、挑んでいる。優しさと厳しさと純粋さと哀しさと、いろんなものが混ぜ混ぜの状態だけど、ああこの人は世界や人間を愛しているんだ、と思った。
カオスな物事、予定調和を壊して混沌とする状態を楽しむ(楽しんでいるように、私は思う)本人の芸質と同様に、その愛は一辺倒の意味はなくカオスなのだけど、私はこの愛の形が大好きだ。
恋人同士が、良いところだけじゃなく、悪いところ、良い悪いもない混ぜに、ただただ相手の存在を大切に感じ抱きしめていたいと思えることが、ままあるように、太田光という人は、自分が生きている世界と付き合っているし、命を生きている。
とても面白く、支えになり、刺激され、尊敬する姿だ。
ニッポンの教養というNHKの番組も大好きだった。あんなふうに、ディベートとは違う、共同登山のような対談を、もっと書籍化して欲しい。知れば知るほど、爆笑問題は面白い。