【感想・ネタバレ】笑って人類!(下)のレビュー

あらすじ

メダメ総理・富士見は桜を始めとする個性のキツイ秘書達、そしてアンと彼女を支える国務長官・ダイアナとともに、武器ではなく「言葉の力」で、どんな国のどんな立場の人間も置き去りにせず、世界を一つにしようとする。しかし、両親をテロで亡くしたアンには、ある秘密があった――。平和への祈りが胸にせまる、今こそ読むべき痛快長編。

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Posted by ブクログ

すごい力作!
芸人でありながら多くの政治家や文化人、科学者等、多彩なジャンルの第一線の人々に接してきて積み重ねてきたであろう著者の大事にしたいことが渾身の筆致に込められた作品でした。また社会の隅っこにいる人や異文化の異なる価値観にも無償の愛ならぬ肯定感を与え、不人気な総理大臣にも自身を謙虚に投影しているように思えて、まさに太田さんらしい人間愛に満ちた物語。
若干スベりそうな笑いも冗長なシーンもラジオのオープニングトークを思えばよくまとまっているというか。笑
執筆から数年の時が下っている今、混沌とした時代をいくつか先取りしたような描写に時折ドキッとさせられたり、ふと立ち止まって考えさせられるタイミングがあったり、後半の衝撃の事実も不思議と受け入れてしまう寛容さに読みながらハッとしたり。長かったけれど読んでよかったと心から思える上下巻でした。
夏休みの読書にぜひ。

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2025年07月20日

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