岡潔のレビュー一覧

  • 岡潔 数学を志す人に

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    数学を志す人にという副題ですが「数学はアビリティだけでできるものではない。人間としてでき上がらねばだめだ」という著者の言葉のとおり、人の情緒や美の話が主となっています。
    中でも信頼と存在について語られた『天と地』がよかった。「それがあなたの心の夜明けなのです」で終わるかっこよさ。持っている数学者のイメージと違うのではないでしょうか。

    仏教の話は微妙だなと思っていたら、解説に「おもしろくない」とバッチリ書かれていて笑ってしまった。解説も含め一冊として楽しめた本でした。

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    2025年02月02日
  • 人間の建設

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    批評家小林秀雄と数学者岡潔の対談。
    今の感覚からするとうーん、と思う部分も多々あるが対談の端々から感じる知性の瑞々しさや柔らかさからはキラキラと光るものも多く感じる。
    特に「情緒」≒「直感」の考え方はとても面白く感じた。

    あと小林秀雄がどうしても岡潔とベルクソンを引き合わせたい感が面白かった。

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    2024年12月04日
  • 人間の建設

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    「〔岡〕昔の(日本の)国家主義や軍国主義は、それ自体は、間違っていても教育としては自我を抑止していました。だから今の個人主義が間違っている。自己中心に考えるということを個人の尊厳だなどと教えないで、そこを直してほしい。
    《中略》 神風の恐しさは見たものでなければわからない《中略》ものすごい死に方をしている。」(p.119)

    「〔岡〕私は日本人の長所の一つは、《中略》神風のごとく死ねることだと思います。《中略》 あれができる民族でなければ、世界の滅亡を防ぎ止めることはできないとまで思うのです。」(p.139)

    「〔小林〕特攻隊というと、批評家はたいへん観念的に批判しますね。悪い政治の犠牲者と

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    2024年11月15日
  • 春宵十話

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    「人間の建設」を読んで岡潔をもっと知りたくなって。明治は金で岡の時代を銅だと評し、同時代に警鐘を鳴らしている。そうなると果たして現代は。「人間の建設」で触れられた"世界の知力が低下してきている"の意味が分かる。金言に溢れている。

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    2024年08月04日
  • 人間の建設

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    ネタバレ

    友人に勧められて。

    小林
    …誰でもめいめいがみんな自分の歴史をもっている。オギャアと生れてからの歴史は、どうしたって背負っているのです。伝統を否定しようと、民族を否定しようとかまわない。やっぱり記憶がよみがえるということがあるのです。記憶が勝手によみがえるのですからね、これはどうしようもないのです。これが私になんらかの感動を与えたりするということもまた、私の意志ではないのです、記憶がやるんです。記憶が幼時のなつかしさに連れていくのです。言葉が発生する原始状態は、誰の心のなかにも、どんな文明人の精神のなかにも持続している。そこに立ちかえることを、芭蕉は不易と読んだのではないかと思います。(p.

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    2024年08月02日
  • 数学する人生(新潮文庫)

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    最終講義の章にこの本の全てが詰まってる気がする。ここだけでも何度も読んだら面白い。

    後半ほとんどの生い立ちのところは面白くなかった

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    2024年05月09日
  • 人間の建設

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    知や意思はいかに説明しても、情は納得しない。直観(感情の満足・不満足)なしに情熱は持てない。裏打ちのないのを抽象的という。しばらくはできても、足が大地をはなれて飛び上がっているようなもので、第二歩を出すことができない。

    欧米人の指導層には小我をもって自己と考える欠点がある。日本人の長所の一つは神風のごとく死ねること。あれができる民族でなければ、世界の滅亡を防ぎとめることはできない。無明がはたらいているから、真の無差別智、つまり純粋直観がはたらかない。欧米人の特徴は目は見えないが、からだを使うことができる。目を閉じて、からだはむやみに動きまわっている。いつ谷底に落ちるかわからない。日本がすべき

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    2024年04月28日
  • 人間の建設

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    二人の偉人が対談している。小林秀雄さんと岡清さん。国語と数学。
    二人の思想、見ている世界を自分は残念ながら眺めることができていないので、会話についていけないところも多々あった。
    岡潔さんの書籍は何冊か読んだことがあるが、小林秀雄さんの書籍はまだ読んだことがない。今度は、小林さんの書籍を手にしてみたい。

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    2024年01月18日
  • 数学する人生(新潮文庫)

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    数学という研究をしてきた、岡潔さんは、戦後を生きる為に必要だった、宗教に出会い、それを自身の生活の中に馴染ませ、生きようしていた事がわかる。
    岡潔さんのいう、外界と自身が溶け合っていく事が、宗教的であるという説明が、何となく腑に落ちた。メンター的存在がいたらと私自身思ってはいるもののなかなか出会う事ができない、しかしながら、岡潔さんのように先人達から学ぶという在り方もあるのだなぁ、と思ったが、なかなか読解力と理解力が必要なのだろうと想像できる。

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    2024年01月10日
  • 数学する人生(新潮文庫)

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    土井善晴先生の書籍からまさかの岡潔へ
    松尾芭蕉や日本絵画、情緒についてなど数学以外にも深く通じていて、数学だけではない、視野広さと考えの深さがとてつもないと感じる
    岡潔の生涯からなにか1つでも気づきを得たくなってきたので、さらに読んでみようと思う

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    2023年11月26日
  • 春宵十話

    購入済み

    ただ咲く

    スミレはただスミレらしく咲いていればいい。なぜ咲くのかなどは考えない。これは世界に対する絶対の信頼が為せる技だと思う。世界は美しくできている。数学もまた。

    #感動する

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    2023年10月01日
  • 春宵十話

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    読み終え、まず思ったことは、岡先生が今生きておられたら国の行く末に絶望するほかないだろう、ということでした。

    本書で明かされる岡先生の案じた日本の教育の乱れや西洋化一辺倒でアイデンティティを失いつつある日本人の在り方。数十年の時を経てその通りになっている部分もありつつ、加えて、近年ではAIの普及も手伝って情緒を排したとて正解にたどり着ける選択肢が増え、成果を効率的に得るビジネスハックが隆盛していますが、岡先生はまさにこのような観念的な世相こそ危惧しておられたのではないでしょうか。

    そういった国を憂う考えが展開される中、教育を扱ったトピックが非常に多く、岡先生は教育に日本再生の望みを託されて

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    2023年07月31日
  • 春宵十話

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    【読もうと思った理由】
    直前に読んだ「人間の建設」は、岡潔氏と小林秀雄氏の対談を一冊の本にしたものだが、非常に読み応えがあり、また感銘を受ける箇所も多かった。二人ともそれぞれに特徴があり、小林秀雄氏にも当然興味を持ったが、僕は岡潔氏に、より惹かれてしまった。一般的に数学とは、論理的な学問と言われている。ところが岡氏は、数学にしてもどんな学問にしても、その中心にあるのは「情緒」である、つまり、心なんだと訴えている。岡氏が情緒にそこまで固執する理由を理解したく、また、岡潔氏本人にも興味がかなり湧いてきた。晩年には数学の研究のみならず、思想家として数多くの随筆(エッセイ)を残した。岡氏の代表作として

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    2023年07月07日
  • 春宵十話

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    ある先生のお薦めに従い読んでみたもの。ところどころ難しく感じる箇所があり、読みこなせた感じがしないのは、おそらく私の教養が足りないせいだろう。具体的な話は面白く読んだが、感覚的な話については表面的な言葉は理解できてもピンとこない箇所があった。数学と心の関係も、よく理解できない。でも、上手く言葉にならないが、面白い人だなぁと思う。天才というのは凡人には理解しきれないのだと感じてしまうが、それでも知りたいという興味をそそられる。強烈なほどに自分がある人は面白い。

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    2023年04月25日
  • 春宵十話

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    1901年生まれの著名な数学者・大学の先生のミニコラム集。岡さんの経験した青少年期は今と違って自然との触れあいが多かったのだろうなと感じられ、情緒の調和(安定)の大切さに気付かれたのかもしれないですね。スマホやパソコン漬けで、切れがちの人が増えてきている今こそ、学びが多いと感じました。数学・算数の上達論のヒントも面白かったです。

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    2023年02月19日
  • 春宵十話

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    幼い人が書いたのかと思うくらい簡明で純朴な文章に驚かされる。人柄が文章に表れすぎている。溢れ出す人柄を、文章という形式が抑えきれていない。情緒とは自明を自明と見る働きであるそうだ。全く思いもよらぬ定義であった。しかし、そんなわけあるかといくつか情緒をその観点から考え直してみると、まったく当てはまっているようにも思える。天才の発想としか思えない。

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    2022年01月27日
  • 数学する人生(新潮文庫)

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    本を読むと時々、時間が流れていく感覚を静かに、だけど力強く感じることがある。だからヴァージニア・ウルフの小説が好きなんだけど、あの時と同じ感覚になった。数学は苦手だけど、ずっと手元に置いておきたい本。

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    2021年11月28日
  • 春宵十話

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    シブい(随筆)
    かかった時間 不明

    数学者(かなりすごいらしい)岡潔の随筆。新聞に連載されたもの? プラスアルファ?

    内容の半分くらいは、非常に前時代的で、頭の固いおじいさんの説教。曰く、日本から情緖が失われている、だとか、女性の顔がキツくなっている、だとか、今の教育は間違っている、だとか。

    残りの半分くらいには、数学者(かなりすごいらしい)としての自分を作っているのは何か、数学とはどのような学問か、自分の場合に学問的ひらめきはどのように訪れたか、が綴られており、個人的にはこの部分がめちゃくちゃおもしろい。特にこの人の場合? 他の人も? 数学的インスピレーションが文学や芸術に支えられてい

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    2020年04月11日
  • 春宵十話

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    数学者岡潔が毎日新聞紙上で連載し人気を博していたエッセイ集。「私は数学なんかをして人類にどういう利益があるのだと問う人に対しては、スミレはただスミレのように咲けばよいのであって、そのことが春の野にどのような影響があろうとなかろうと、スミレのあずかり知らないことだと答えて来た。」全然次元は違うが勝手に勇気をもらっている。「すべて成熟は早すぎるより遅すぎる方がよい。」糸井さんも同じような趣旨のことを言ってた、じっくりと農業のように対象に取り組め。「緻密さが欠けるのは一切のものが欠けることにほかならない。」神は細部に宿ると同じ意味か?「本だって読むことより読みたいと思うことのほうが大切」合間合間の時

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    2019年07月19日
  • 春風夏雨

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    数学者であり、教育者であり、思想家であった岡潔。戦後の日本の世相にふれるなかで感じた憂いとは、これからの日本の進む道とは。

    岡潔の遺した言葉は、力強くかつ自由である。その文章を読むたびに、頭で理解することより、心で感じることを求められているような気がする。

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    2019年05月27日