佐島勤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ本巻は、壮大な本編の激流からひととき距離を取り、サイドストーリーという形式を通して人物たちの輪郭を丹念に描き出した一冊である。大きな事件のうねりが物語を牽引する巻とは異なり、本作では各キャラクターの日常や内面に静かに光が当てられる。その結果、これまで印象として捉えていた人物像が、確かな質量を伴って立ち上がってくる。
短編という構造は、一見すれば小休止のようでありながら、実際には物語世界の奥行きを拡張する重要な装置として機能している。それぞれのエピソードが断片でありながら、確実に人物の価値観や立場、関係性を補強し、読者の理解を一段深い層へと導いていく。主要人物のみならず、周囲のキャラクターた -
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Posted by ブクログ
たぶん15回目くらいの再読。積読になっている巻までがんばるぞー。
古都内乱編下、京都。ええ、地図と首っ引きで読みました。が、行った所多し!街中はほとんど行ってないのに、碁盤の目の外側は結構行ってた。コロナ禍の2021年に地図の右上を制覇したのが大きい。空いてて良かった。
閑話休題。青春な三人が出てきて、達也の冷めた部分が少し和らぐ巻。うーんでも、古都編あたりから、キャラ設定した人をバンバン退場させていくんだよな。愛着のあるキャラが無惨な事になる哀しさ。児童文学だったら絶対批判される。そして、読書友達に薦めにくくなってきた。
さて、次の巻いってみよう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ入学編〈下〉は、表面的には学園内の些細な衝突や部活動をめぐる騒動が描かれているように見えながら、その背景に静かに流れる“異能の時代”の重苦しい空気が、物語全体を深く満たしている一冊だ。
司波達也という存在は、いわゆる“最強”として単純に描かれるのではなく、隠された力と抑圧された感情、そして自己犠牲にも似た静かな決意が織り重なり、読むほどにその内面の深さが滲み出てくる。彼が軽んじられながらも動じず、ただ淡々と状況を分析し、必要な場でのみ力を示す姿は、一種の静謐な強さを象徴しているようだ。
その一方で、深雪の兄への揺るぎない信頼と敬愛は、物語の硬質な世界観に温度を与えている。彼女の真っ直ぐな想 -
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たぶん20回目くらいの再読。積読になっている巻までがんばるぞー。
ようやく七宝くんの回を読み終わらせた。ふーっ。何が苦手なのか考えてみた。
まず、私の苦手な俺つぇぇー系で、ちょいハーレムを望んでいる点。これは、物語の展開上キャラ付けとして仕方のない部分もある。
二つ目。高校生にしては考え方が幼い点。イマドキの高校生ですら、もっと周囲を見てその中での立ち位置考えてると思うんだが。おだてられて育ったという水波のセリフが全てを物語っているのかも。
三つ目。これが私にとって一番苦手な部分、自分で考えようとしないこと。二つ目と矛盾するようだが、七宝くんは、相手の言うことを鵜呑みにするか、凝り -
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Posted by ブクログ
たぶん20回目くらいの再読。積読になっている巻まであと35冊くらい?がんばるぞー。
追憶編。四葉家が、初めて詳しく出てくる話。いやぁ、見事だ。達也の特質、深雪の達也に対する想い、深夜の態度の理由、桜シリーズ、風間との関係、四葉の闇。これらが、この後伏線となり、物語の構成の主材料となり、達也の成長と共に、変質して行く。
横浜騒乱編の後に持ってきたシリーズ構成も良い。読者を学園ものの中に引き摺り込んで置いて、その背景をここで初めて語る。深夜、真夜の過去も明かされる。凄い。
アニメは、ここから始まっていたか、その構成も、初めて触れる人を意識した順番で、それもわかりやすくてよかった。