奥野修司のレビュー一覧

  • ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年

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    沖縄で起こった取り違え事件。
    沖縄では、経済的、教育的な差は各家庭に根強く存在している。今でもそう。親の教育や学校での指導が弱いとかではなく、別々の要素が複雑に絡み合った郷土性の問題である。
    子供の取り違えにより、ある程度成長した子を元の家族に返したとして、その子の生活様式の中にあった経済的教育的価値観は生活様式の刷り込みに影響を与える。さらに、そうした差の中で培った価値観によってできあがった性格や精神状態は、さらに大きな影響を与える可能性が高い。
    「これまで元気で適応できたから、よそでも大丈夫。」
    な訳がない。
    そうした葛藤はやがて相互の家族が育ててきた子、同家族の実子にとって軋轢を生む。親が望むとおりに子は育つという思い込みは、注いできた愛情や一緒に過ごした空間の密度、そして養育費用が大きければ大きいほど強くなる。これは時代が変わったところで同じである。大人、取り分け親という存在は、無尽蔵ではないものを捧げた分だけ、子への期待が高まり、思いどおりになると思っている人もいると思う。過言でなければそのような考え方の方がマジョリティな部分であるかもしれない。

    取り違えによって子供を交換する、というのは上記の部分を過小に評価したとしても、複雑であるし、子供への影響は大きいと言えるだろう。だからこそ、我が子の取り違えは絶対に起こってはならない問題だと言える。
    影響が大きいのは子供だけではない。育ての親でさえも、精神的な部分や経済的なダメージは多大である。まともに意識を働かせることは難しく、思考が麻痺してしまうこともあるかもしれない。
    一方で病院などというものは他人事である。当事者も当事者であるにも関わらず、損害賠償を支払えばおしまいと考えている。医療訴訟ではない分、額も医者として真っ当な収益を得ている者であれば支払えない額ではない。無責任だし、なんなら遅々として交換が進まないことに対するイラつきだけは、一丁前に当事者意識である。

    この作品ではそういう両家族の苦しみと、病院サイドの明らかに血の通ってない事後処理、沖縄のマスコミ側が抱える県民に対する奢りまで、憎々しく書かれています。それは恐らく、著者の奥野氏がジャーナリストだからだと思う。

    人の不幸を書いた作品であるため、オススメしたい作品ではないが、一見の価値はあります。

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    2026年05月04日
  • 丹野智文 笑顔で生きる ―認知症とともに―

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    丹野智文さんのことをもっと知りたいと思い、この本を手に取った。

    読み進める中で、専門職である自分が、認知症の当事者のことを本当の意味で理解できていなかったのではないか、と強く感じた。

    制度やサービスの説明ばかりしていないか。
    家族の話ばかりを聞いていないか。
    本人が「どう生きていきたいのか」を、きちんと聞けているのか。

    次々と自問自答が浮かんでくる。

    けれど、この自問自答こそが大切なのだと思う。
    それをやめてしまったとき、相手を理解しようとする視点そのものを失ってしまうのではないか、そんな危機感を覚えた。

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    2025年12月31日
  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く―(新潮文庫)

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    今迄読んだ本で1番好きだと言っても過言では無い1冊。
    心霊現象って言われるとちょっとおののくが、そんな事ないとてもとてもあたたかい話ばかり。
    幽霊も誰かにとっての大切な人だった、ただただそこで生きていた人だったと思うと、恐怖心なんか抱かなくなる。
    定期的に読み返してる。

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    2025年09月30日
  • 心にナイフをしのばせて

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    ネタバレ

    ※石井光太著『本を書く技術』で紹介されていた一冊ですが、重いテーマなのでご注意ください

    『嫌われる勇気』という本を読んだとき、他者の課題と自分の課題を分けるという考え方を学んだけど、この本を読んでる間、その考え方を思い出していた

    被害者家族は、高校生の息子を殺されたときから時間が止まり、過去も未来もなくなり、何十年経っても傷が癒えることは無い

    一方、加害者の少年Aは、少年法に守られ、社会に復帰して弁護士として成功し、被害者家族には一切謝罪もせず、賠償金も払わず、"立派に更生"している

    著者と大人になった少年Aとのやり取りは、読んでいて腸が煮えくり返るけど、少年Aが反省するかどうか、謝罪するかは少年Aの課題
    反省しなさい、謝罪しなさいと少年Aに強いることは、他者の課題に踏み込むことになる(これが苦しみの種になる)

    被害者のお父さんは、自分自身と残された家族とが何とか生き続けていくことで精一杯だったから、結果的に自分の課題に必死に取り組み続けている中で寿命を終えた
    あまりにも不公平だし不条理だけど、どこかに希望を見出すとしたら、"残された家族を守る"というこのお父さんの壮絶な意地にそれを見出したい

    This is a book introduced in Kota Ishii's "The Art of Writing Books," but please be aware that it deals with a heavy theme.

    When I read the book "The Courage to Be Disliked," I learned the concept of separating others' tasks from my own. While reading this book, this way of thinking stayed with me.

    The families of victims stopped in time from the moment their high school son was killed; there is neither past nor future, and no matter how many decades pass, their wounds never heal.

    On the other hand, the perpetrator, Juvenile A, is protected by the Juvenile Law, has successfully reintegrated into society and become a lawyer, without offering any apology or compensation to the victims' families, seemingly "rehabilitated."

    The exchanges between the author and the now adult Juvenile A make one's guts boil with anger while reading, but whether Juvenile A repents or apologizes is Juvenile A's own task. Forcing Juvenile A to repent or apologize would mean stepping into another person's task, which becomes a source of suffering.

    The victim's father was barely holding on to live along with his family, and as a result, he spent his life desperately working on his own tasks. It is extremely unfair and absurd, but if there is any hope to be found, I would like to see it in the father's fierce determination to "protect the remaining family."

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    2025年08月31日
  • 看取り先生の遺言 2000人以上を看取った、がん専門医の「往生伝」

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    ネタバレ

    私にとって衝撃を強く受けた本の上位に位置する神本の1冊。
    看取ってきたプロが看取られる立場に…そして東日本大震災がおきる。
    プロとしての信念がひっくり返り自分が歩んで来た道が揺らぎはじめた先生が新たにたどり着いた死生観にハッとさせられました。

    古本屋にてみかけたら必ず購入してます。同じ本が複数ストックして読んだことがない仲間にプレゼントしてます。


    何度読んでも考えさせられる。

    ぜひ〜!!!

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    2024年12月14日
  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く―(新潮文庫)

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    魂の存在を認識する実体験集 一昨日、昨日あたりから、魂は死なない、(ある一定まで)無くならない、魂は生き続ける、というのがどのような形でそうなっているのか知りたくてYouTubeで探していたら、まさにその欲しい答えとなる動画にいくつか出会えてかなり腑に落ちたところで、たまたま先週買ってたこの本も近いものがあるのではないかと思って読んだら、まさにだった。この本は不思議な体験をした方のそのお話が掲載されているのだが、魂の存在を認めた側からすれば、まさにそうだね、という断定本であると思う。今まではこの手の本は不思議だな、で終わっていたものが、今のわたしの認識からすると確認が出来て良かった、あるんどやっぱり、やっぱりそうなんだ、と納得出来て読めたこと、実際に体験した人たちがいて嬉しい、と思った。これからますます魂に関する認識は覆っていくことと思う。

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    2026年03月14日
  • ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年

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    ノンフィクションなのに小説を読んでるように細やかな心情が伝わってくる。自分にも同じくらいの子供がいるので、子供の気持ちを思うと苦しくなる。そしてそれ以上に親の状況▪葛藤に自分を重ねてしまう。

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    2024年01月23日
  • 本当は危ない国産食品―「食」が「病」を引き起こす―(新潮新書)

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    私は堤未果さんの本を読み、国の基準を信用する危うさを知った。
    日本人は、国の基準がー、WHOがー、IAEAがー、国連がー、大学教授がー等、言う事を何も考えずにを鵜呑みにしすぎである。
    国が定めている基準というものは、どれだけ他国の干渉を受け、金、権力の影響を受けているかを知るべきである。

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    2023年10月11日
  • 丹野智文 笑顔で生きる ―認知症とともに―

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    彼だからかな?まわりも協力的だね。
    認知症は初心者はそんなに変わらないんです。
    急にすべてがわからなくなったりはしない
    アルツハイマーの場合はね。

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    2023年07月31日
  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く―(新潮文庫)

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    最初はタイトルに惹かれて、興味半分の購入でした。

    最初は怖いかなと思ったのですが、読んでいくうちに鳥肌が立ったり、相手に対する愛する思いみたいなので泣いたりとしました。
    私は、被災者ではないので、当時のこともニュースで見たぐらいで詳しくは知らなかったです。
    ただ、この本を読んでみると、体験したことないはずなのにその現場にいるような気持ちになる、みたいな、言葉で説明するのが難しいですが、そのような気持ちになっていました。

    また、本にも書かれていたように、この様な霊体体験をしたというのは、科学的には説明も再現もできないため、本人の気の所為や幻覚せん妄、偶然と言われてしまえばそれまでです。
    ただ、この本を読むと、世の中には科学では説明できないことはたくさんあり、私が知らないだけで多くの人がその様な体験をしていたことがあるのではと思いました。

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    2023年04月01日
  • 丹野智文 笑顔で生きる ―認知症とともに―

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    丹野智文さんの素晴らしいパートナー、若生栄子さんは高校時代の同級生だと思う。
    豊かな人生を歩んでいることを知って、嬉しい。僕も今も豊かな人生を送らせてもらっていて、そんなことを伝えたいなって勝手に思ったりなんかしてる。
    勤務している学校の図書室で見つけたこの本。何かの「力」が入ってのこととしか思えない。

    <本から>
    「作り笑いでもいいから笑っているといいよ。そうすると本当の笑顔が出てくるようになるから」

    「若年期認知症の方のつどい〖翼〗若生栄子

    忘れていたことを無理に思い出そうとすると、私の脳は全然違うことを思い出してしまうのです。明らかにちがうのに、それが正解だとさっかくするのはどうしてでしょうか。間違っているのに、気がつかないのです。ジグゾーパズルにたとえるなら、形の似ているピースを無理やりはめ込んで完成したと喜んでいるようなものです。間違っているのに、間違ったと思わないで失敗する。失敗したことは理解できるので、自分の記憶に自信が持てません。だからいつも不安になるのです。

    認知症の人は失敗しながらでも、自信を持って行動するのが良いのです。そして周りの人は、当事者が失敗しても怒らないことです。

    ちょっとした言葉で認知症当事者は傷つき、自分の行動に自信がなくなり、失敗を恐れてしまうのです。失敗をしたことを指摘されるのは嫌なことだと思います。

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    2023年02月14日
  • ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年

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    以前から『生まれか育ちか』『血か情か』といったテーマには興味があったが、自分自身が子どもを授かったことで改めて向き合ってみたいと思い、読んでみた。厳密に言うと『そして父になる』を見返そうかと思っていたところ、この本の存在を知って思わず購入したもの。

    このタイミングでこの本と出会えて本当によかった。
    と強く思うほどに感銘を受けた。

    実話であることに驚くほどの展開ですぐに読み切ってしまったが、とにかく智子さんの子どもを想う気持ちに圧倒されるし、親を冷静に見る子ども側の意見からは感じることが多かった。
    親の教育の一貫性と教養、さらには親が自分自身をコントロールして、子どもから尊敬に値する人間で居ることこそが何より大事なのだと感じた。

    ここに出てくる両家はあまりにも対照的だと感じるが、自分自身も親の言うことの矛盾は敏感に察知していたことを思い出した。
    親も人間である以上、完璧で居ることは難しいが、それでもこうしたことは常に心に留めて、子どもの幸せを願える親でありたいと思う。

    エピローグでそれぞれが今を力強く生きる姿には勇気をもらいました。
    過去は変えられないから、起きたことを踏まえてどうあるべきか、きちんと考えて、真摯に向き合っていける人間でありたい。

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    2023年02月06日
  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    科学的には説明のできない、根拠のない被災地でのエピソード。最初はちょっと読んだら怖いと思うのかなって思っていたけど、どの出来事にもちゃんとメッセージが込められているようで、胸にストンとおちていく感じがしました。恐怖よりも、ぬくもりを感じます。
    「彼らが不思議な体験をするのは、亡くなったあの人を忘れたくないからであり、同時にそれが、死者の願いでもあることを知っているからだ。」
    この一文がこの本を的確に表現しているなと感じました。
    忘れたくないし、忘れられたくない。死にはつきものだと思うけど、突然訪れたからこそ、その想いは一段と強いのだろうなと感じます。

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    2023年01月18日
  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く―(新潮文庫)

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    東北、宮城県亘理出身の私は自分の中にある「不思議な感覚」に自然に納得出来た。故郷を遠く離れて生きているが、魂レベルでは故郷に常駐しているね。

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    2023年01月06日
  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く―(新潮文庫)

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    東日本大震災で家族を失った方の不思議な体験をまとめた話。津波で家族を失った苦しみ、亡くなった方からのメッセージなどから愛を感じて感動する。
    岩田書店の一万円選書で送られてきた本。とてもよかった。
    遠野物語についても本の中で触れられており、読んでみようと思った。

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    2022年12月18日
  • 極秘資料は語る 皇室財産

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    英国のエリザベス女王がお亡くなりになり、様々な話題がニュースになっている。その中には英国王室の財産もある。




    約280億ドルもの遺産があるとニュースになり、桁違いな額に驚愕した。




    そう言えば、日本の皇室の財産はどうなっているのかなとふと思った。



    そんなときに書店でこの本を発見。この本の興味深いのは戦前・戦後の皇室の財産の全貌が明らかになったことだ。



    太平洋戦争後、日本を占領したGHQは、財閥解体と皇室財産の解体をすすめた。再び脅威の存在とならないようにするためだ。




    戦前の皇室は、日本最大の「財閥」だったのだと指摘している。



    驚いたことに皇室の財産目録のようなものが存在しなかった。




    調査の結果を1945年10月にラジオ放送を通して発表している。「皇室の総資産は15億90万円」だと。




    しかし、土地と建物の評価額が主体で、金塊、金銀宝石や美術品は含まれていない。




    翌年3月に再調査したところ、高質倍以上の約37億1600万円になった。




    これについ政府の高官、大臣クラスでも知らなかったので、ビックリ。




    こうなったのは、明治時代に「宮中・府中の別」と、政府と宮中は独立していたからだ。




    政府に介入を避けて、財政面でも宮中が独立するためだ。



    戦前には皇室に「機密費」があった。昭和11年の皇室予算の中にあり、30000円だった。現在の金額に換算すると1億円にも満たないそうだ。




    何に使っていたかというと、華族の赤化、共産主義に傾倒することが問題になっていた。




    華族として好ましからざる行動をする方たちを調査する費用を支出項目にしづらい内容のお金ではないかという趣旨の発言を元宮内庁職員が述べていた。





    そう言えば、戦前も海外に留学する皇族はいた。大正デモクラシーを背景に外遊する皇族が増えて、負担も増えた。




    東久邇宮稔彦王(ひがしくにのみやなるひこおう)は、大正9年にフランス留学したあと、昭和になるまで帰って来なかった。その滞在費はほとんどが皇室負担だったというから驚きだ。




    戦後になると、支出で生活の様子が見えるようになった。




    「御用度費」では、アイロンや噴霧器などに混じって、興味深い品があるとして、昭和43年度は「ソニービデオコーダー一式」を31万3000円で購入した。




    テレビ映像を記録する世界初の家庭用ビデオレコーダーだ。




    昭和天皇は、水戸黄門や大岡越前のような勧善懲悪の時代劇がお好きだった。




    ビデオ録画の手配は侍従がするが、時々録画ミスをすることがあった。




    発売当時は操作がややこしかったそうだ。




    目にする機会のない皇室の「家計簿」は興味深いなあ。

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    2022年12月13日
  • 本当は危ない国産食品―「食」が「病」を引き起こす―(新潮新書)

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    (本から)
    いまの農薬の特徴は浸透性

    ビニールが柔らかいのは可塑剤を混ぜているから
    劣化すると、可塑剤がパラパラと落ちてきます。
    作物は根っこからこれを吸収。この可塑剤が今、内分泌撹乱物質(ホルモン作用を撹乱する物質で環境ホルモンともいう)として問題になっている

    「残念なことに、日本のお茶からは100%、ネオニコチノイド系農薬が出ました」

    ネオニコは、昆虫のアセチルコリン受容体にくっついて神経を興奮させ続けることで殺す仕組み

    農薬の成分が全国の河川からも検出されることは、専門家にとっては常識でも、国民のほとんどは知らない。

    脳細胞が”発火”する
    環境脳神経科学情報センターの木村ー黒田純子
    「ネオニコチノイド系農薬にはヒトの健康を害し、特に子ども達の脳の発達に影響する可能性がある」
    一ニ年にアメリカ小児学会が「子供に対する農薬の暴露が、発達障害や脳腫瘍などを引き起こしやすくする」と警告

    家庭にあふれるネオニコ系農薬

    ネオニコの昆虫への毒性は、かつて問題になったDDTより「はるかに強い」と言われる。ただ、出荷量からすれば有機リン系の三倍以上も出荷されているのが「グリホサート」で、近年、複合毒性が明らかになってきた農薬である。
     これは、ベトナム戦争で使われた枯葉剤を作った、かつての世界最大バイテク企業モンサント(現在は買収されて、ドイツのバイエル傘下)が開発した除草剤「ラウンドアップ」の主成分だ。
    ラウンドアップは非常に強力な除草剤で、雑草だけでなく、あらゆる農作物を無差別に枯らす猛毒である。そこで、モンサントは、この農薬に耐性を持つバクテリアの遺伝子を大豆などの種子に組み込んだ。そうすれば、ラウンドアップを空から撒くと雑草が消えて、耐性のある遺伝子を組み込んだ大豆だけが残るというわけだ。

    川田氏
    「信じられないかもしれませんが、収穫前にラウンドアップを撒いて小麦を枯らすんです。それから収穫すると、自然に枯れるのを待つよりも効率がよくて収量がいいんですね。この方法を、収穫した後に防虫や防カビのために農薬を撒くポストハーベストに対して、プレハーベストと言いますが、カナダ産やアメリカ産の小麦のほぼ全てからグリホサートが出ます」

    提出されたモンサントの”機密書類”
    「ラウンドアップを開発した責任者が『グリホサートとラウンドアップを同じ意味で使用してはいけません。例えば、ラウンドアップは発がん物質ではないと言ってはいけない。だから、グリホサートを使った除草剤全てにラウンドアップの商品名を使用することはできません。必要な試験を行っていません』」

    ラウンドアップは、ネオニコと同じで、洗っても取れない。葉っぱから吸収されて、植物の全身に浸透していくからだ。

    グリホサートを含む除草剤は、「脅威の除草力」などといったキャッチフレーズで、今もホームセンターやネットショップで売られていて、農家でない人たちが、道路や駐車場、学校のグラウンドなどに平気で使っている。やがて、恐ろしい病に見舞われるかもしれないとも知らずに・・・・・・。

    グリホサートにはホルモンのように働く環境ホルモン作用も報告されており、これはネオニコともよく似ているが、それ以外に、薬剤耐性菌を作り出すことが分かっているという。

    残留農薬の汚染が多い野菜・果物
    1イチゴ   2ホウレンソウ  3ネクタリン 
    4リンゴ   5ブドウ     6モモ
    7サクランボ 8洋ナシ 9トマト 10セロリ

    残留農薬の汚染が少ない野菜・果物
    1アボガド  2スイートコーン  3パイナップル4キャベツ  5タマネギ  
    6グリーンピース(冷凍)  7パパイヤ
    8アスパラガス 9マンゴー  10ナス

    五日間の有機野菜で体内の農薬半減

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    2022年12月05日
  • 極秘資料は語る 皇室財産

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    戦前、戦後それぞれ態様の違う皇室財産、秘密資料が明らかにする皇室の意外史。

    実に興味深く楽しく読めた本。著者は新書としては珍しく学者さんではなくノンフィクションの奥野修司氏。

    皇室を収入と支出の観点から詳細に読み解いていく。
    まずは、戦前の皇室の財産の多さには驚かされる。御料林からの収入を初め、各種国策会社への投資。GHQが最初、皇室を財閥の一つとみなしていたこど良くわかる。それだけ圧倒的な財産と収入。

    一転して戦後、こちらは昭和天皇のお姿が良くわかるような詳細な支出の検証。各種儀式に遺された今日の公家文化の残滓が面白い。

    戦前と戦後、あまりに異なる皇室の態様。財産という観点から見た隠れた昭和史は実に面白いものでした。

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    2022年11月08日
  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く―(新潮文庫)

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    壊れたはずの携帯が光り、メールが送られてくるなどあり得ないと思うのが普通だが、本当にあったのなら信じるしかない。まだまだ世の中には分かっていないことがたくさんあると感じた。

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    2022年09月01日
  • 死者の告白 30人に憑依された女性の記録

    ネタバレ 購入済み

    苦しむ魂にするべきこと

    幸か不幸か私には生きていないものは見えない。読んでる間は、私自身が「この女性は医学的に精神を病んでいるのではないか」と思った。でも、東北で過ごした経験があり、確かに彼の地で人ではない何かが身近にいる気がした。
    この世にいないはずの魂に和尚様やこの女性がしていたのは、苦しい気持ちを聞き、宥め、導くことだった。
    それが目に見える見えないに関わらず、苦しむ人に対して話を聞くことの大切さを強く感じた。

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    2021年10月15日