奥野修司のレビュー一覧

  • 本当は危ない国産食品―「食」が「病」を引き起こす―(新潮新書)
    本来、自然界に冬のイチゴは存在しない。季節に逆らって加温しながら育てるから、植物にとってはストレス。病気にかかりやすくなるから、農薬をたくさん使う。

    今の農薬の特徴は浸透性。内部に農薬が浸透している。

    ビニールハウスの劣化した部分が落ちてきて作物が吸収する。

    農薬の毒性があらわれるのは、10年...続きを読む
  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く―(新潮文庫)
    東日本大震災の津波で家族を喪った人々が体験した出来事であり、どこにでもある家族愛の物語であり、困難に向き合おうとする人間のしなやかさを綴った本でもある。
    怪談ではないので恐怖は覚えないが、切なさや愛おしさで目の奥が痛んでくる。
  • 心にナイフをしのばせて
    犯罪被害者の家族の話でした。少年犯罪が起きるたびに議論になりますが、加害者の権利が守られるが被害者の情報などはいつもつまびらかにされます。この本を読んで、被害者の家族もやはり守られていないなと思いました。心にナイフを忍ばせているのは被害者の家族でした。
  • 心にナイフをしのばせて
    こわいこわい。少年Aって人間を野菜に例えて有名だけど、その心を考える。野菜って当然自分以下だけど、調理によってはうまいんじゃね?栄養あるしさってかんじかね。わからんでもない。しかし、ダメだろ。自惚れにもほどがある。
  • 本当は危ない国産食品―「食」が「病」を引き起こす―(新潮新書)
    国産だから安全ではない。農薬、除草剤などが肥満、アレルギー、発達障害の原因となるという。あまりに低い日本の安全基準に警鐘を鳴らす。

    何を選んで食べたらいいのか分からなくなる。有機野菜なら安全なようだが、それもほんとうなのだろうか。
  • 本当は危ない国産食品―「食」が「病」を引き起こす―(新潮新書)
    農薬(ネオニコチノイド系)が、アレルギー疾患、生殖、肥満、発達障害と相関がある。日本での農薬の基準値は諸外国と比べて相当高い。世代も越えていくという。驚愕の情報だ。
  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く―(新潮文庫)
    私の中では日本を代表するノンフィクション作家の一人として信頼している奥野修司が、東日本大震災で愛する家族を亡くした人々の身に起こった霊体験とも呼ぶべき不思議な事象をまとめあげた一冊。

    出てくるエピソードは第三者から見ればそれが真実かどうかを判断することはできない。しかし、本人たちが科学的には説明が...続きを読む
  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く―(新潮文庫)
    震災で家族を亡くした方々の貴重な体験談を集めたノンフィクション。それぞれの物語というより著者との対話を通じたナラティブな内容が胸に迫る。あの日をあの人を忘れない...。残された者たちの回復過程がここにある。「冬の旅」の発刊を待望。
  • ゆかいな認知症 介護を「快護」に変える人
    12ケース14名の認知症当事者を描いたルポタージュ。当事者として今や代表者的な存在である丹野智文さんを始め、竹内さんの人脈から繋がっていった方々の貴重な声は当事者理解に資する貴重な体験、考え方がそこかしこに記されている。介護・医療従事者のみならず、様々な方々(特に行政職)に手に取って欲しい一冊。ステ...続きを読む
  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く―(新潮文庫)
    奥野修司(1948年~)氏は、立命館大経済学部卒のフリージャーナリスト。2006年に『ナツコ 沖縄密貿易の女王』で講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。2014年度より大宅壮一ノンフィクション賞選考委員(雑誌部門)。
    2011年3月11日の東日本大震災は、1万8千余人に上る死者...続きを読む
  • ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年
    昭和40年代に起きた事件のノンフィクション作品。前半は取り違え発覚後から交換、裁判の行方がメイン。中盤は取り違えの起きる構造的な背景・状況の開示。後半は交換後の当事者心理状況を明らかにしていく。血か情か?親とは?子を育てるとは?昔ほどではないにしろ、日本はまだまだ血縁関係を重んじる社会であること、そ...続きを読む
  • 怖い中国食品、不気味なアメリカ食品
    読めば読むほど怖くなる、次々と出てくる怖い話に憂鬱になってしまった。
    読まなかったら幸せだった?
    人生も折り返している自分なので、今更遅いかもしれないけど、買い物の時に手に取った時一瞬考える、それだけでも少し違うかも。
    お金は払うから、安全なものだけを、と願わずにはいられない。
    子供達にも少しずつ伝...続きを読む
  • 丹野智文 笑顔で生きる ―認知症とともに―
    勇気と使命感を持って、当事者の声を発信する丹野さん。
    丹野さんの場合は、自分のために、そして同じく認知症と診断された人のために笑顔で生きることを自分に課している。

    認知症については、私たちはまだまだ知らないことが多い。認知症といっても、原病による症状のちがいや、個人による感じかたの違いがあるとはい...続きを読む
  • ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年
    これぞノンフィクション言いたくなる作品。いったいどれほどの取材を行ったのか、時間も手間も相当にかけていることは想像に難くない。「ライターの仕事は調べること」と言った人がいたが、自称「ライター志望者」はぜひ本書を読んで、「調べること」とはどういうことかを知るべきだろう。
  • 心にナイフをしのばせて
    本書でも酒鬼薔薇聖斗と比較してますが、同級生同士の殺しなのでもう少し両者の言い分と、学校自体に焦点を当ててもよかったのでは?と思いますが、とりあえず随分前とは言えど痛ましい内容ですね。。
  • 心にナイフをしのばせて
    殺人事件の被害者家族のその後を追ったヒストリー。いかに事件の衝撃が10年後、20年後、半世紀たっても事件に翻弄されるのか、深い衝撃を感じた。心の傷をフォローに対応できる体制が社会にはなく、傷を抱えたまま暮らしていくことの残酷さを顕わにしていると思う。被害者の妹さんの「常識的な対応が、必ずしも心でこも...続きを読む
  • ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年
    なんとも数奇な運命に見舞われた二家族、筆舌に尽くし難い苦労があったことでしょう。正解が無いだけに赤の他人が意見することは憚られますが、病院の対応だけは憤りを覚えます。二度と繰り返されることが無いよう願うばかりです。
  • 怖い中国食品、不気味なアメリカ食品
    普段の食事の買い物をしていると、中国産や、アメリカ産の食品をどれだけ購入しているか分からないだろう。

    なぜなら、それほど気を付けて見ている時間が無いと言うこともあるが、表示をしなければならない義務が無いものが多いためである。


    中国の加工食品の驚くべき実態は、視察に行っただけでは到底計り知れない...続きを読む
  • 看取り先生の遺言 2000人以上を看取った、がん専門医の「往生伝」
    これがすべて、ではないけれど、こんな手段もあるんだなと思った。本の帯通り、がんというか病気や死への向きあい方が変わった。もともと、延命処置に批判的だったけど、死への道標が具体的で、漠然とした恐れが緩和された気がする。

    在宅死が見えなくなっていて、看取りの文化が無くなってしまった弊害が出ているなんて...続きを読む
  • 心にナイフをしのばせて
    大切な家族を、ある日突然誰かに殺されてしまったら。
    こういう想像を、軽くでなく真剣に我が事として考えてみるひとはいないだろうと思う。
    ひとは、殺人事件になど巻き込まれないと根拠もなく思い込んでいる。わたしを含めて。

    本書は、高校生になった少年が同級生に無残に殺された事件の被害者を丁寧に取材して書か...続きを読む