佐野眞一のレビュー一覧
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先日、金融庁元長官の遠藤さんが、講義の中で紹介された宮本常一の父の言葉に触発され、この本を、手に取りました。大正2年4月(1913年ですから、今から1世紀以上の昔)、山口県の離島だった(周防大橋が架かったのは1976年)、周防大島から旅立つ14歳の常一が書き留めた父善十郎の言葉。 汽車に乗ったら窓か...続きを読むPosted by ブクログ
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凄まじい執念で描かれた孫正義伝。
「人間を背中や内臓から描く」と言ってのける、この佐野という筆者にこそ興味をそそられた。
日系三世の血と骨の物語はきっと事実。
人間は面白い。素晴らしい。
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おもしろかった。
黒澤映画の「羅生門」のような話で、語るヒトによって、同じ内容がこうも違うのか...ということを痛感させられた。
個人的には、中国韓国日本は、どこかでつながっていて、いろいろな諸問題は、磁石の+と+のようなものだと思っている。Posted by ブクログ -
「(軍用地)約88%が国有地で占められる本土に対し、沖縄では1/3は個人が所有する私有地で占められている」p63
「(ニーチェ)「この世で男が熱中できるものは二つしかない。遊びと危機である」」p134
「親族同士が助け合う沖縄ユイマール精神は、沖縄人の進取の精神を殺ぎ、ひいては沖縄の発展を阻害する要...続きを読むPosted by ブクログ -
ノンフィクション作家による、月間プレイボーイに連載されていたコラムに一部追加して文庫版化されたもの。取材を基に書かれているため、内容が細切れになっているが、それぞれのテーマについてよく調べられていると思う。沖縄の裏の部分の一端を理解することができる。
著者に政治的な意図はないにしろ、やや狭史眼的な...続きを読むPosted by ブクログ -
情報の消化と消費の違い、本とは知性と等価なものか、知識と等価なものか、媒体がそれが保持する内容と独立して媒体自身の自立した意味を持つのか?本好きなものとしてまた考えさせられる。Posted by ブクログ
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野底土南(ぬかどなん)の名前は竹中労の著作で知った。思えば
竹中労も沖縄に魅了された人だったのだもね。野底は2007年に
亡くなっているのだが、病床とは言え本書ではインタビューが
出来ているのが凄い。
青い空と青い海。日本国内の南国リゾートだけではない面が、
下巻でもてんこ盛り。上巻はア...続きを読むPosted by ブクログ -
東電OL殺人事件は知ってはいたが、詳しく掘り下げみたいと思ってた事件。
今回読んでみて、やはり闇は深いんだなと再確認した。ただの殺人事件ではないと。
この本から読み取れるのは2つ。日本の司法制度の酷さと、殺された被害者の異常性。特に被害者の病み方はすべて理解できないところに闇の深さを改めて感じた。Posted by ブクログ -
日本中を旅した民俗学者の宮本常一と、宮本を精神的そして経済的に支えた渋沢敬三のお話し。
宮本常一の著作を読んで以来少し民俗学に興味があった、宮本と渋沢敬三の生い立ちや関係、渋沢栄一の孫である敬三が民俗学を支援した背景、そして名著『忘れられた日本人』の裏話など、綿密な取材を重ねており大変興味深い内容...続きを読むPosted by ブクログ -
戦中戦後に国全体で負わなければいけなかった負担を、沖縄に押し付けてしまった。だから本土の人間として沖縄に謝りに行く、という姿勢で進歩的文化人などによって語られてきた沖縄。本土=加害者、沖縄=被害者。多くの日本人も、この認識をもとに沖縄を捉えてきた。でもすでに戦後70年。戦後沖縄がたどってきた長い歩...続きを読むPosted by ブクログ
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先に読んだ宮本の自伝「民俗学の旅」や、佐野眞一の「渋沢家三代」と重複する部分も多かったが、2人と関係した研究者も登場し、当時の歴史やつながりも見えてくる。
宮本は明治40年に山口県の周防大島で生まれた。尋常小学校を卒業後は村に残って百姓をしていたが、叔父にすすめられて大阪に出ることになった。島を出...続きを読むPosted by ブクログ