佐野眞一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
被害者の生い立ちや生活ぶりが、当時からとっても興味深かった事件。
結局真犯人は捕まっていないことを知って読んでいるので、ネパールまで調査に行った旅行記的な箇所や所々にはやや退屈。
それにしても無罪になってよかったけど、煙が立つのはそこに火があるからだと思わせられる元被疑者の暮らし方。
読み終わっても、どうして被害者がこんな生活をしていたのかははっきりとはわからない。
仕方ないことだけどモヤモヤが残る。
現場の地理が具体的だったのでGoogleマップを見てみたら、今でもアパートも隣のビルも現存していて鳥肌が立った。証言してくれた青果店もあってびっくり。
渋谷から道玄坂経由してホテル街抜けて神泉 -
購入済み
日本人必読の名著
本土によってあたかも棄民政策を受けてきたような悲惨な沖縄の歴史。それを精緻に奥深く解き明かしている名著である。日本人のみならずアメリカ人にも必読と思う名作である。
-
Posted by ブクログ
ペリーが浦賀に来航した1853年に、久留米藩の漢学者の家に生まれ、司法・宮内省・枢密院議長という職歴を持つ倉富勇三郎の日記を読み解いた本。いや、読み解くにはあまりに膨大で、かいつまんだ本といったほうがただしいかもしれません。
日記の巻数は、手帳・大学ノート・便箋・半紙などに297冊、執筆期間は大正8年から昭和19年の26年に及びます。1日の執筆量は、多いときには四百字詰め原稿用紙に50枚を超える日もあります。そのほとんどが、ミミズがはったような難解なペン字、文語体で、しかも、会話をそのまま書き写しているような内容なので、読み進むのも困難。以前、倉富氏縁の作家が解読を試みましたが、挫折したという -
- カート
-
試し読み
Posted by ブクログ
毎晩、円山町に立つ東電OLの精神の闇について興味はあるが、殺害した犯人が冤罪であったこと、また新犯人像などには興味がない、読み物として一貫性はあるにしろ、同じことを何度も主張する意味が不明である。最大の読みどころは東電OLに共感する女性たちのインタビュー箇所かな
以下は同事件を題材にした小説
鳴海章『鹹湖 彼女が殺された街』(1998年、集英社)
久間十義『ダブルフェイス』(2000年、幻冬舎)
桐野夏生『グロテスク』(2003年:文藝春秋、2006年:文春文庫)
真梨幸子『女ともだち』(2006年、講談社)
折原一『追悼者』(2010年、文藝春秋)
追記:『鹹湖 彼女が殺された街』『 -
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
興味を持って読み進めたんですけれども、なんというか著者の妄想というのか、とにかく被害女性への感情移入みたいなのが甚だしくて正直レポとしてはちょっと信用に置けぬものがあるなぁ、というのが実感でした。が、まあ、興味深く読めたところも多々あって、たとえば容疑者扱いされたネパール人に対する警察の取調べの様子なんかは割りとリアルで酷いものでしたね。今は少しは改善されてるんでせうか? よく知りませんけれども可視化? みたいなのがされてるんかな? 今でもこんな感じの取調べが続けられているとしたら由々しき事態ですぞ!
ヽ(・ω・)/ズコー
被害女性に対してはなんとなく一風変わった女性、といった印象を抱き