永井するみのレビュー一覧

  • 義弟

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    人気弁護士の彩と義理の弟の克己。ふたりとも実親とうまくいっていない共通点からお互い信頼しあえるように。彩とプラトニック不倫関係にあった男性が突然死、克己と偽装死にすることにした。そのあたりから暗雲立ち込め、今まで自分自身を欺いていた気持ちが互いに表れ始める。
    家族愛から逸脱してしまう気持ちが切ない。なのに私はこの作品大好き。実生活にありえないからこそ、ヒリヒリする。

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    2025年05月27日
  • 秘密は日記に隠すもの

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    どれも面白い。
    人に言えないことを記すものだと思い込んでいるため読んでいて何度も騙される。
    弁護士をしているカッコいい父親の秘密、【トロフィー】好きな女性と結婚するのは自分ではなく悲しい話、【道化師】面倒見のいい妹のために書く日記、【サムシングブルー】妻を失った夫、という嘘の日記を書く夫は、現実では生きていて邪魔な妻を事故死させようと企む【夫婦】
    手書き文字が好きで、日記的なものを書いているが処分しようかな。でも書いたものを読み返す事ならではの良さ、気づきってあると思う。
    ここ最近、昔読んだ本を読み返し、違う感想を持つ事を楽しんでいる。永井するみ、とっても好き。

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    2025年05月22日
  • 欲しい

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    槙ありさ、経営者の由希子、派遣ホストのテル、3人それぞれの欲しいもの。はかなげで守ってあげたいタイプのありさが一番腹黒かったとは。生活保護の問題点をうまく突く人がいる一方で、受給すべき人ができない現実が重くのしかかる。アンズ男、なるほど。
    今読み返しても全く色褪せてない。
    永井するみさん、まだまだ読みたかった。

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    2025年05月20日
  • ソナタの夜

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    「結婚をせずに男と関係を続けるのは、何かあったとしても自分は知らずにいるのだという不安を一生涯背負うこと」
    さすが!
    それでも好きにならずにはいられない。妻の立場を思えばそんな事を言ってはいけないけど、どちらにもなりうるのが人間の危うさ。
    秋雨、7年間秋雨の時期に年に一度だけ。妻も夫も…この作品が一番好き。この先の姉妹の関係は大丈夫か気になったりもするけど。

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    2025年05月17日
  • 隣人  新装版

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    6本の短編の内5本が不倫話。
    どれも変わった角度からの話で斬新やった。
    特に『伴走者』『洗足の家』『至福の時』がお気に入り。

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    2024年05月08日
  • 欲しい

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    この作家さんの作品は3冊目。
    恋愛小説のようであり、不穏な雰囲気の漂うミステリーでもあり、かなり好きな感じ。
    テルのサイコパスさが怖かった。。

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    2024年03月11日
  • 秘密は日記に隠すもの

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    ‘’日記に隠された秘密‘’を題材とした短編中。
    最後の最後に驚くべき真相が判明する物語もあり、
    一気読みしちゃいました。

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    2022年09月17日
  • 秘密は日記に隠すもの

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    おもしろかった。
    それぞれの話が日記によって書かれている。
    どれも、びっくりさせられるところがありおもしろかった。
    それぞれの日記の持ち主は、前の話にさらっと登場していて(その関係者だったり)おもしろかった。
    「夫婦」が一番おもしろかったな。

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    2019年06月08日
  • グラデーション

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    【あらすじ】
    恋愛ネタに盛り上がるクラスメイトを、いつも一歩外から冷静に見ていた中学生の真紀は、みんなのように楽しめない陰気な自分が嫌いだった。しかし、そんな真紀のことを真っ直ぐに見ていてくれる人がいる。いつまで経ってもあの頃と変わらない友達もいる。14歳の少女から23歳の大人の女性へと、グラデーションのように少しずつ成長していく10年間を描いた、どこか懐かしく爽やかなストーリー。

    【感想】

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    2017年05月13日
  • 隣人  新装版

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    本屋でオススメポップがあったので手にとってみた。
    一昔前の作品ながら、そんなに古さも感じられないミステリー。
    特に女性ながらの心理描写が圧巻。
    1作目の「隣人」はあー、やっぱりのラスト。
    かと思ったらまたまたドッキリ。
    短篇集なので読みやすく、是非お勧めです。

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    2013年10月15日
  • 涙のドロップス

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    こんなモノは物語にもならないと思っていた既婚女性が日常感じる小さな小さな空虚感。口に出すことさえできないさまざまな葛藤。それを本当に丁寧に的確な言葉で言い表してくれていて、読んだだけで癒されました。

    上品な世界観も素敵です。

    それなのにもうこの作品を創った方はお亡くなりになられているなんて・・・ショックです。出会った日に別れを知ってしまいました。

    これから、この方の作品を順番に読んでいこうと思います。

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    2011年04月28日
  • 天使などいない

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    短編なんだけど、1個づつそれだけの話でも有りだと思った。
    解説も共感出来たし。
    また永井さんの本を読みたくなった。

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    2010年11月14日
  • グラデーション

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    一人の女の子の14歳から23歳の成長を淡々と優しく描いていて
    面白かった。今思うとそうでもないことに、思いっきり悩み、
    落ち込んだり、はしゃいだりした遠い昔を思い出す。

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    2010年09月20日
  • 唇のあとに続くすべてのこと

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    永井するみさんは熟年女性の心理を描くのが本当に巧みだと思う。本作品は若干の推理小説的要素もあるのですが、本質はそこではなく揺れ動く一人の女性の心の機微にこそあると思う。

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    2009年10月04日
  • 天使などいない

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    働く女性の等身大の姿
    女性特有の頭の回転の良さや憎さが出てて良かった

    別れて欲しいのやられた感たのしかった
    レターが一番好きかな

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    2025年08月02日
  • 隣人  新装版

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    どれも面白い。
    不倫が多いが、邪魔者は消すのが一番とばかりみんなさっさと行動する。
    一話目の隣人は
    留守の時の宅配便受けとってあげたわ、ねえどうして日付指定したのかしら…
    とねちっこいタイプ。
    不倫相手の始末は妻に尻拭いさせる男、伴奏者。
    若い女性ガラス工芸家にお熱の勘違い歴史教師、風の墓。
    叔父叔母の洗足の家が火事になり実は叔母は世話をしてくれる叔父に対し黒い感情も持っていて、洗足の家。
    わかりやすいイヤミス。
    ちなみに出てくる人は富裕層ばかりですね。
    昔ハマっていた作家さん、再読中。

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    2025年05月14日
  • 隣人  新装版

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    おぉ!!そうきたかぁっ!!
    と、ジワリと忍び寄る怖さに、しっかりと捕まるようなラストたち。
    短編集で読みやすいうえに、グッと引き込まれる展開でとても面白かったです。

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    2024年07月07日
  • 秘密は日記に隠すもの

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    どこかの誰かが綴っている日記のお話で、4作が収録されていた。
    どのお話も、予想外の結末で読んでて面白かった。
    人間らしさが滲み出ていてリアルな部分も多かった。

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    2023年11月17日
  • 涙のドロップス

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    自分は登場人物の誰かに似てるだろうか…と思いながら、読んだ。結論、誰にも似ていないけれど…それぞれの女性たちが、いろんな葛藤の中で突き進んでいく心のあり方、とても興味深かった。男たちが無色、単細胞的に描かれているのも、女を描いた小説として、面白かった。

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    2022年01月14日
  • 隣人  新装版

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    『なぜ分からないのだろう。子供、子供とそればかり。私がほしかったのは子供ではなく、猫だと言っているのに』。

    一つ屋根の下で長い時間を夫婦として一緒に暮らしていたとしてもなかなかに人と人とは分かり合えないものです。もちろん、長い時間を暮らせば暮らすほどに思っていることを言い合えるという関係は築かれていくと思います。食べ物の好き嫌いに始まり、基本的な生活習慣での事ごと、そして二人の未来設計など、お互いに遠慮し合いがちなスタート地点。そこから少しずつ垣根を乗り越えてどんどんその想いを伝えあっていく、銅婚式、銀婚式、金婚式と、まるで一緒に暮らした時間をメダルによって讃え合うかのように、長い時間を共に

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    2021年10月11日