永井するみのレビュー一覧
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人材派遣会社「ミネルバ」を経営する紀ノ川由希子は、妻子がいるとはいえ、一緒にいると安心できる久原啓治、そして彼が返った後に来て自分を癒してくれる派遣ホストのテルとの生活をそれなりに楽しんでいた。そんな中、由希子は自らの会社に登録する槇ありさについて、気がかりなことを聞く。派遣先に元夫が現れて、金を無心しに来たというのだ。
物語終盤でどんでん返しというか、ある登場人物の印象がガラリと変わる展開。あぁ、こういう人はやっぱり存在してしまうのだなぁと、少々お節介ではと思いながらも割と好印象の主人公が少し可哀想になってしまった。知らぬは主人公ばかり。しかし裏でテルが絡んでいるのをつきとめられない警察は無能な気がする。 -
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派遣会社を経営する紀ノ川由希子
彼女の不倫相手、久原啓治が取締役をしているMISAKI商事に契約をしている槙ありさが派遣として働いていた。その会社に暴力が原因で離婚した元夫の優也が現れる。金の無心をしに来た。ちょうどMISAKI商事にいた由希子は急いでロビーに降り優也と始めて逢う。しかし言葉を発する前に息を飲む。なんて綺麗な顔立ちなの。
その場はなんとか優也に引き取ってもらい槙ありさと今後の事について話し合う。
ありさは由希子に迷惑をかけたくないので登録を解除してくださいと一点張り。由希子は不倫相手の久原とは別に派遣ホストのテルとも関係がある。久原を家に呼んで帰った後必ずテルを呼んでいた。
久原は出会い系サイトのようなところでありさと名乗る女性とメールの交換をしていた。メールの内容が以前自社に派遣として働いていた槙ありさに酷似している。しかも自分の娘と境遇が似ている。久原は次第にありさを本当の槙ありさだと思い込み自分の娘と重ね合わせのめり込んでしまう。しかし久原はある晩死んでしまう。ありさが久原を階段の上から落とした事が原因だという。
何故久原はありさにストーカーまがいの事をしたのだろう。由希子は疑惑を抱く。
久原がやりとりしていたメールの相手ありさ。
槙ありさと優也の関係。
テルと由希子の関係。
いろいろな謎が解かれていく。
始めて読んだ作者の方だったんですが永井するみさん、もう亡くなっているんですね。
特に大きな浮き沈みの内容はないのですが何か引き込まれる内容が続いていきます。
生活保護の抜け穴とかが細かく書かれていて現実感が湧きました。
永井さんの別の作品も読んでみようかと思います。 -
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いかにも女性が書きそうな感じ…というか、女性作家が書いた感じ!がよく分かる小説でしたねぇ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
著者はすでに亡くなられているんだとか…死因が判明しないようですけれどもまあ、いいでしょう…そこは突きこまない…。
ミステリなんですけれども、やはり男性作家とは違い、登場人物たちの気持ちに寄り添ったお話が多かったような気がしますねぇ…だからこそ、こう…登場人物たちの心情が…紙面を通して伝わってくるやうで…読むのが辛かった作品がいくつかありますね!
ヽ(・ω・)/ズコー
まあ、けれども、夢中になって読めたのはやはり著者の実力があるからでせう…さようなら。
ヽ(・ω・)/ズコー -
Posted by ブクログ
ネタバレとりあえず一言で言うなら、「隣人」と「洗足の家」の旦那さんと婚約者が可哀想。二人とも主人公思いの優しくて良い人なのに。「伴走者」と「風の墓」の主人公は、自業自得なので全く同情できないが、この二人は本当に……。
そもそも「隣人」に関しては、旦那さんが亡くなってからじわじわと隣人に侵食されていくような展開が待ち受けているのだろうなと思っていたのに(あらすじにも“新たなる絶望への幕開け”と書かれているし)、すんなりあっさり終わってしまって拍子抜け。え?だってこれからじゃないの?という不完全燃焼感。
中途半端に短編にしないで、このお話はもっと細かく作り込んで長編にしてくれたら読み応えがあったのだろうな、と思う。お隣の三瀦さんの旦那さんの死も、なんだか裏がありそうな気がするし。
で、“隣人”というタイトルだけで色々想像してしまうほどホラー感があるのに、実際はそれほど怖くない。というか、全体的にサスペンス色は弱めな小説だった。
一つだけ気になったのは、この「隣人」の主人公は、旦那さんが死ぬことを分かっていたから、その後のお葬式やなんかで忙しいことを見越してキャットフードの配達日を遅くしたのか、可愛い可愛いと言いつつ本当は猫のことも死なせようとしていたのか。
文章を読むだけでは前者のように感じるが、ではなぜキャットフードがなくなりかけているのにもっと早く頼まないのか、ということを考えると、後者のような気がしないでもない。だとしたらこの主人公、めちゃくちゃ怖い。本心が読めない。一瞬ゾッとした。
お気に入りは「風の墓」。文章の隙間にはめ込まれた、ガラスのプレートや湖の表現が美しかった。最後の展開は読めたけれど。うん、確かにこれは……重荷だろうな、彼女にとっては。
「至福の時」は、普通に気持ち悪い。不倫ってだけでも受け付けないのに、一回り離れているとか、一方は子供もいる母親で、一方は中学生とか。ないわ。無理だわ。本人たちが幸せだろうがなんだろうが、気持ち悪いものは気持ち悪い。
なんていうか、この小説に一貫して言えることだけど、さっさと離婚すればいいのに。離婚すれば問題ない話ばっかりなんだよなぁ。
「雪模様」の主人公も被害者ぶっているけれど、本当の被害者は奥さんだし、賢い女性を装っているけれど、同じことを繰り返して学ばない人だな、という印象。ただ、特別イラつく女性というわけでもなく、感情移入ができずにサラサラと目の前を流れていくような、人生においてインパクトの残らない、そういう愛され方をしようとしない人物だなぁと思った。 -
Posted by ブクログ
人材派遣会社を経営する42歳の由希子。
年上の恋人、久原は逢瀬を終えると妻子の元へと帰ってしまう。そんな寂しさを埋めるため、若い派遣ホストとの関係も続ける日々。
ある日、恋人が死んでしまう。ストーカーの容疑をかけられて…。
お金、恋、地位…欲望を抑えられない人々の愛憎劇。
安定した収入が欲しいだけなのに…
安定した恋が欲しいだけなのに…
安定した暮らしが欲しいだけなのに…
人が感じる幸せは人によって違う。
自分の満足感のためにだけに行動できる人々は、幸せを掴む人々に見えるけど、結局、どこまでもいっても満たされない人たちにゴールはない。
欲から生まれて連鎖する悲劇は、側から見れば哀れな喜劇。
今、与えられた場所で幸せを感じていたい。
ささやかな幸せの日々に満足していたい。
だけど、現状に満足する人々、哀れな喜劇の主人公にもなれない人々は、上り詰めることもないのだろう。
求める幸せに正解も不正解もない。
人の幸せは、どちら側にあるのだろう。
今年の5冊目
2018.3.19 -
Posted by ブクログ
これまた女の人が書きそうな内容ですこと…と思ったのですけれども、普通に楽しめたのでまあ、良かったかな…恋愛上における嫉妬だの何だの…女性作家のお得意テーマですものね!
ヽ(・ω・)/ズコー
↑みたいな皮肉っぽいことも言いつつ、楽しめた!と僕に言わせたのはやはり著者の筆力のおかげでしょうか…? 日記形式にお話は進んでいくんですけれども、どうなるんだろう…? と言った興味が読み終えるまで尽きることはありませんでした!
ヽ(・ω・)/ズコー
というわけで、割とバッドエンドな物語を描く作家さんなのかな…? とこの作品を読んで思いましたけれども、代表作が他にもあるみたいでそちらも読みつつ、判断することに致しましょうか…。さようなら。
ヽ(・ω・)/ズコー