くまの柚子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
“「姚朧月。俺の顔なんか見ないで、前を見てろよ。いい感じだぞ」
「......!」
意味深な言いように妙に焦りを煽られ、朧月が顔を前に振り向けると。
(あ——)
怖いくらい開けた景色が、そこに広がっていた。やわらかな風が袖や髪をさらう。
いつのまにか関門を抜け、州都の外に出ていたようだ。
澄んだ青空。陽光にきらめく、一面の菜の花畑。四方から押し寄せる春の香り。
耳をすませば、さかんに働く蜂の羽音がかすかに聞こえてきた。
「......本格的に気分が悪くなってきました」
「なんでだ!?」
だれもが心癒されるだろう春の景色なのだが、朧月は逆にどんよりと沈んでしまう。
「だって、ここが本当に外で......どんどん邸が遠ざかっていると思ったら、すごく憂鬱に」
「おまえってやつは」
あきれたような半眼になる蒼刻を無視して、朧月の思考はどんどん落ちこむ。
(......皇宮も皇都も、絶対に人がたくさんいるのよね)
(これからの旅路だって、きっと知らない人ばかりだろうし......やっぱりだめ、絶対無理!)”
ひきこもりでどこまでも後ろ向き思考の朧月だけど、蒼刻に反発したり人を助けるために頑張ったりする意思が良いなー。
素敵なキャラの星彩の過去が気になる。
カバー下の朧月可愛い。
“幽鬼を見る力のせいで、幼い頃から不吉がられ、いじめられた経験は豊富なので、いじめっ子という人種には詳しいつもりだ。この青年はそうではない。しかし、幼い頃から唯一朧月を理解し、庇護してくれた兄とも違う。
(どのくらい心を開いてもいいのかな......)
そんなふうに悩みながら、朧月は、再び蒼刻に抱かれて馬上の人となった。
——問題の紅梅宮は、天香宮から馬で半刻ほど離れたところにあるという。
途方もなく広大な敷地だ。
馬で移動しなければ違う建物に行けないなんて、朧月にはついていけない世界である。
天香宮から離れるにつれて人気は減り、緑なす道の静けさが身を包んだ。
一目がないから恋人のフリは忘れていいと言われ、朧月は少しだけ肩の力を抜く。
「ここは、幽鬼しかいなくて、いい場所ですね......」
「おまえはまたそれかよ。俺がいるってことを忘れてないか?」
「いえ、忘れてるわけではないのですが......蒼刻さんは、もう大丈夫ですから」
「......そうなのか?」
「はい。ついビクッとはしてしまいますけれど......そう、たとえるなら、激辛だけどおいしい麻婆豆腐みたいな」
「結局まだビビッてはいるんだな?しかも、その喩えはなんだ」
褒め言葉のつもりなのはわかるが。
(でも一応、俺のことを信用はしてる——っていうことか?)
朧月は意識してないようだが、蒼刻を見上げる表情は、以前よりも無防備だ。
出逢ったばかりの頃は、ふれただけで砕け落ちそうなほど張り詰めていたのに。
——それはいい変化なのだが、同時に妙に気恥ずかしくもあった。” -
Posted by ブクログ
ネタバレ今年の大河ドラマの江姫の母であるお市の方と浅井長政、織田信長のお話です。この話では、織田信長とお市は義理の兄妹として書かれています。
私のイメージとしては、お市の方は男勝りな美人っていう感じだったですが、このお話では結構儚げな感じがしました。
信長も怖いイメージはありますが、義理の妹への気持ちに悩む姿は印象的です。あのとき、お市を受け入れていたら、長政とくっつくこともなく、話は変わっていたと思うと、確かに信長としては、長政に横からかっさらわれた感がありますよね。
違和感を感じたのは、長政とお市の出会いのシーン。
信長の城にやすやすと忍び込み、あまつさえ、お市の方の部屋に泊まったり、朝ご飯食べたりとか、絶対にばれないはずがないと思うし、お市を連れて、下町に出かけて戻って来て、一夜を共に・・・。ありえないしー。
作り話といっちゃーそれまでなんだけど、実在の人物をモデルにしていると、気になっちゃいました。登場人物の名前とか地名とかが架空の方がよかったんではって。
史実では、長政は信長に攻め滅ぼされて、お市はいったん信長の元に戻ったあと、最後は柴田勝家に嫁いで死んじゃうんですけど、このお話では、茶々が生まれて幸せなところで終わってます。
ここで終わってよかったかもって思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ日本史でも出てくる石田三成と秀吉の家臣の娘、お蝶。あと、徳川秀吉の家臣の息子である本多忠純のお話です。
正直、歴史上の人物ものの作品って、結果が分かっているっていうか、石田三成が死んでしまうのも分かっていることだったので、ハッピーエンドではないんだろなって思ってましたけど、意外と読めました。
三成が亡くなる前にお蝶に宛てた手紙の内容とかは、ちょっと切なくなりました。自分が死ぬのが分かっていて、お蝶を受け入れなかった三成が実はこんな風に思っていたのかって。
三成が処刑されて、普通はそこで終わりそうですが、この物語はこういうノベルには珍しく、主人公が別の男性を愛するようになります。ちょっとラブ度は低めで、物の怪を見るという力は話に必要なのかなって想うところもありましたけど、たまにはこんなのもよいかなと想いました。 -
ネタバレ 購入済み
絵は微妙かも。話も微妙。
これは何系だろうか。ファンタジー系の、ラブストーリーでもないし、冒険活劇でもないし、うーん?
絵は、ぱっと見はいい感じだなと思ったのですが、読んでいくうちに少しずつ違和感が出てきました。人物の横顔が変だったり、表情の変化に乏しく貼り付いたような印象だったり、動きのあるはずの場面で躍動感がなかったり、あとはマンガ的な表現でコマ割りとかセリフの置き方とか、気になるところが多かったです。
話も突飛なことが続き、展開と展開の接続が雑です。最初の主人公がヴァンレインに潜入するくだりでも、そんな無茶苦茶なことするなら何か理由付けとか辻褄合わせがあるんだろうと思ったら、別になくて普通に無茶苦茶なだけでした。その後も、何でそうなるんだ?とか、急にどうした?みたいな謎展開に終始していました。
購入したことを少し後悔しましたが、致し方なし。ただ、全2巻ということですが、次巻は購入しません。別に気になる展開とか伏線もありませんし、ちゃんと話が畳まれることが期待できません。以上。 -
ネタバレ 購入済み
とりあえず一巻読んで思ったのはタイトル詐欺では?
なんでふられたいんだろう?と気になって購入しましたが別にふられたいような描写はないですよね。婚約者になったし。
そして表情筋が死んでコミュ症という主人公の態度に終始イライラします。
これから成長するんでしょうが、一巻の時点で無理でした。 -
購入済み
王道
身代わりものの王道ストーリーでした。
本来の婚約者である妹が逃げたため、義姉であるヒロインがヒーローの元へ行きます。人狼の子孫であるヒーローは先祖返りで犬耳?狼耳を生やしてますが、ヒロインは可愛いと思います。建国のお伽噺の子孫であるヒーローとヒロインが惹かれ合うのもわかるのですが私にはあいませんでした。
まずヒロインが動物に好かれる設定もそんなに目立つエピソードはありません。ヒロインが叔父の家で使用人のように働かされていたとありますが、それほどひどいエピソードもないです。虐待されていたわけでもないですし。ヒーローについても性格が凶暴になったとありますが、他国に戦争を仕掛けるわけでもなく、騎士団の稽古が厳しすぎて退職者が続出くらいならそこまで大事でもない気がします。
身代わりものが好きでよくよむのですが、あまり設定を生かしきれてない気がします。 -
ネタバレ 購入済み
星をつけたく無い
なんだこれ。酷すぎた。
試し読みまでは面白かった。
今ではこんなモノに一円以上払ったことを後悔している。
下品な女のダラダラ日記。
事件も盛り上がりも全くなし。
結局ラスボス化する子は居たの?居なかったの?
何が言いたかったの?この本。
せっかくのヨーロッパ設定も、主人公の日本ゴリ押しで台無し。
王太子、何か居る意味はあったの?
ハポング(日本)のカグヤ姫、、、要る?
オッパブ、、、要る?
なんなの?ヒロインがオッパイに挟まれたいって。
ムシャクシャするから夜の歓楽街に行く女。
女の胸に挟まれるハッピータイム?
は?
日本食、ハンバーグ、餃子、主人公の我儘を貫いただけ。
難しい問題は全てチート魔法で解決。
荷物の運搬、戦争、誘拐、全部魔法で解決。
原作を知ってるから事前に儲かる話も知ってるし、楽勝転生コース、おめでとう。
途中まで我慢して読んだけど、オチまで飛ばした。
でも、ハポングに遊びに行って自分の趣味嗜好を家族に押し付けた件しか解らなかった。
旦那とも気持ちを通わせたのかどうか。
1ミリも良い場面は無し。
最後にキスしただけ。
物語として繋がりもなく、ただ日記調。
これが商品として売られているのが謎すぎる。
出版業界って酷い。