安倍吉俊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ5巻は最高でした。特に電車の踏切と、ピコピコゲーム。
あまりにテンションが上がってしまい久しぶりに長文。ネタバレ注意
リューシカでは日常を子供の目線で面白おかしくオーバーな表現で描くのと、謎の単語などからリューシカ独特な妄想を描くリューシカ作品に一番多いパターンで代名詞的なものと、こちらは1冊に1個あるかないかっていう貴重な現実の真理(少しオーバー)をファンタジックに表現するパターンなどがある。
ぴこぴこゲームはおもしろ系で、5巻ではダントツでした。(今までの話の中でもトップクラス)。
そしてファンタジー系が今回電車の踏切の話です。これは歴代トップクラスの鳥肌モノでした。一つ一つのリューシカの顔や風景がすごい力入っていて耳を澄ます絵とかすごかった。取り上げている題材も自分が今まで一回も気が付かなかったもので、最初は絵柄やラップ調のYo!などギャグっぽい雰囲気で入り、カンカンとペカペカがずれているという一つ目の気づきに入り、ちゃんと揃えろみたいな感じのツッコミで話が終わると思った瞬間、遠くの踏切とのズレというか合図・伝搬という気付きに話が加速し、リューシカの精神世界もかなり研ぎ澄まされ、周囲の音に耳を済ましたり、タイミングを合わせたところで鳥肌がやばかった。最後は練習しとけとボケをいれてまとめ余韻が綺麗。
追記
せかいはあいずでつながっているの「ウンチ」は運動音痴の意味で4巻1話めの太鼓の時にアニーが言っていた -
Posted by ブクログ
端書にある通り、「子供の頃に未知の世界に感じた不思議な感覚」をリューシカの目を通して見ていく、という独特な作品。リューシカが見る世界には普通に大人が見ていては見えない不思議なものが映るように表現されているが、そこにまさに子どもの頃にあった感覚が見いだせる人も多いのではないか。そこから少し学んで成長するような回があるのも子どもの日々の成長という感じで微笑ましい。様々な切り口から表現していくので毎回の変化も楽しい。フルカラーなので情景がわかりやすく入り込みやすい。
話によっては少々リューシカの言うことが哲学的過ぎるような気がしてしまったり、普通のギャグ漫画のような印象を受けたりと、全てが同じ雰囲気とまでは行かないが、コンセプトに惹かれた人には良さが見えると思われるので是非一読を薦めたい。 -
Posted by ブクログ
人生のバイブルである「ニアアンダーセブン」の作者である安倍吉俊先生の作品。
マンガ家としてより、イラストレーターとしての方が有名である気もしますが。
”少女の視点から見た日常”というマンガとしては「よつばと!」がありますが、この「リューシカ・リューシカ」は”少女の日常”よりも”その思考””心””内面”を強く押し出した作品。
CDを発見したリューシカ(主人公である少女)が心の中で鳴り響いていた音楽と、プレイヤーで実際に聞いた音楽が全く違ったことにショックを受け、心の中で流れていた音楽を「もう思い出すことが出来ない」と涙するシーンなどにその傾向が顕著です。
自分で水洗いしたメガネを干している最中、メガネの水滴を見て「泣いているのかい?」と尋ねてみたり、サンダルが置いてある庭を見て”リューシカには見えるけれど、実際にはいない人物”と延々会話を繰り広げてみたり。
とどのつまり、この作品は実際の世界とリューシカの世界(心)をほぼ同じフィールドで描いたものなのです。
作中にはリューシカの兄や姉も登場します。
しかし、リューシカの心の中を覗くことは兄や姉にも出来ません。
その”兄や姉と共に暮らすリューシカ”と”リューシカの心に広がる世界”が同時に存在している。
「世界は信用ならない」というリューシカのセリフから始まるエピソードで。
鏡を覗き込みながら。
「リューシカはリューシカを見ている」「リューシカはリューシカを見ている」
「おまえはわたしを見ている」「わたしはおまえを見ているよ」
「わたしは世界の中にいる」「わたしは世界を見ている」
「皆、世界の中にいる」「皆が世界を見ている」
「皆、同じ世界を見ている」「皆、違うものを見ている」
と、鏡に映った自分と会話し、延々と思考し続けるリューシカ。
「もうちょっとで大事なことが分かりそうな気がしたんだ……」とつぶやき。
夕焼け空にひこうき雲を発見する。
「この空はリューシカだけが見てる。まだ皆、知らない」
誰も知らない空。
それを見つめるリューシカ。
”誰もが同じ世界に生き、同じものを見ているのに、誰もが違う世界で違うものを見ている”という現実に直面する少女。
心に広がる世界はあまりにも大きい。