鈴木貴博のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ日本経済の思考トレーニングの書。
発想は面白い。
日本経済に関してはとかくネガティブな話ばかりが多い中、まずは、魔改造
前提で政策が行われたらというスタンスにしたのは、成功している。
実現性がないというと先に進めなくなるので、ポジティブな発想を
全面に押し出すというスタンスにしたのだろう。
個々の政策との関係があるので、一つだけ進めるというのではなく
パッケージで進めることの必要性を感じる。
一つの例として外国人の移民受け入れ問題とIT監視問題はパッケージで論じられるべき問題であると思う。
移民の基準をAIに判断を任せ、永住権の更新要件にいれる
というのは考慮されるべき論点かもしれない。
中国の芝麻信用の信用スコアと移民受け入れの基準に使うというのはあり得るべき
施策ではある。前提には個人IDが整備されることが前提ではあると思うが。
移動の短縮化としてリニアの整備も施策に含まれている。
住民の受け入れ場所として東京ではなく移民政策とも関わっている。
リニアの整備は移動の時間だけでなく、日本のハブとしての大阪の再生
も含まれている。
財源は現在の低金利を利用して、一時的に400兆円の国債発行を原資とする。
ベーシックインカムに関しても賛成の立場のようだ
要点は将来に対しての投資のように感じた。
現在の投資は長期的な投資に分配されていないように感じた。
リニア事業は、成長分野として国の補助金を入れて集中的に投資するべき分野である
JRだけに任せるのではなく積極的に財源を確保すべきであろう。
リーダーに関してはイカれたリーダとそれを支える実務家の2マン体制が理想とあるが、これに関しては教育への投資が必要と思われる。
魔改造というスタンスで論じられることに一抹の寂しさを感じるところではある。
以下は参考になった。
・中国の運河事業におけるインフラ事業の急速な発展
・イノベーションジレンマに対抗するためには赤旗法が効果を発揮する。
破壊的イノベーションの進行を遅らせることができる。
しかし効果は短期的。長期的にはイノベーションに乗り遅れることになり
長期的なダメージは大きくなる。
ex:ガラケーとiphone テレビとyoutube 電気自動車とEV -
Posted by ブクログ
日経新聞の記事から、その出来事の背景や意味をクイズ形式で解説してくれる本。
2015年10月が初版のため、現状のニュースは当時の数歩先に進んでいる。
しかし、どういった視点でニュースを見ればいいのかを学ぶためには、最適な一冊だと思う。
ニュースとは変化である。
その変化は、①局地的なものか、②他にも影響を及ぼすか、③②の場合、それはどのような影響か、を考えることが重要。
そうすれば、ニュースの内容を覚えやすくなるし、将来の予想を立てることもできるようになる。
取り扱っている記事自体は、ビジネスマンとして基本的なものがいくつかあるため、、クイズには正解できることが多い。
しかし、その一歩先の「クイズの正解のその理由」あるいは「これからどうなるか」といった解説に驚かされることがあった。
自分が普段読んでいる記事の偏りにも気づくと思う。 -
Posted by ブクログ
人工知能によって将来には人間の仕事の半数近くが置き換わってしまう、という警鐘を鳴らす本を読んだことがあります。その時期は2030年頃だったでしょうか、それを見て少し、ほっとした、と書いてしまうと年がばれてしまいそうですが、そのような状態になってしまう前に、職場において様々な変化が起きている、ということを認識すべきである、というのが、この本のポイントです。
初めに私が読んだ頃の本には、ルーチンワーク的な仕事が最初に淘汰されて、知的集約的な仕事は残る、というイメージでしたが、実はそれば逆の様ですね。座って、コンピュータを使いながらやる仕事は、経営の仕事に至るまで、全て置き換わる可能性があるようです。
製造業のラインにロボットが導入されたとき、確かにラインで作業する従業員の数が減りましたが、ロボットをメンテナンスする業務は残ったと思います。しかし、人工知能が仕事をするようになったとき、果たして人工知能を管理する人は残るのでしょうか、人工知能に管理される人は、残るかもしれませんが。
どうも、この流れは労働力人口の減少と絡んでいるような気がします。ローマ時代に、産業革命の時に普及が進んだ技術はあったが、奴隷がたくさんいたので、それを導入する必要がなかった、産業革命の頃は、ペストにより人口が大幅に減少していた、という事実が、この本を読んでいて気になりました。
以下は気になったポイントです。
・スーパーコンピュータ「京」は、歴史上はじめて人間の脳の処理能力と同等の処理能力を獲得したコンピュータである(p17)
・ハードウェアが人間の脳に追いついた(2011年)の翌年に、ディープラーニング(深層学習)が発明、人工知能の開発の世界では50年来のブレークスルーと呼ばれる偉業であった、これでハード・ソフトが人間の脳の能力を手に入れ始めた(p19)
・これからの10年で専門家の仕事が消滅していく、深層学習を始めた人工知能が、専門型人工知能だから(p23)
・汎用型人工知能ができるのは、完全なる自動翻訳、である。人間が話している言語の意味を、人工知能が学ぶことができるようになる。汎用型人工知能が人間の「情に働きかけ、心を動かす」領域を担えるようになると、上司・経営者・リーダー・政治家、といった仕事もできるようになる(p35)
・2045年には地球上の人類全体の思考能力をコンピュータと人工知能が超えると予測される、そのときには頭脳労働の仕事は消滅する(p36)
・アルファ碁が囲碁の対戦から引退したのは、世界にはもっと研究しなければならない他のテーマ(金融・運輸)があるから(p42、44)
・人工知能の研究者の実務が弱いAI開発に向いている間は、日本のナレッジワーカーのような小さい市場で働く人の仕事は安泰である、その均衡が崩れるのは、全世界の人工知能研究者が、人間の脳レベルの計算能力をもったコンピュータを、数十万円で買えるようになったとき、京が登場した2011年から15年後くらいか?(p47、48)
・労働市場では、ホワイトカラーとブルーカラーの収入が逆転する、涼しいオフィスに一日中座って事務処理をするような仕事は世界から消えていく(p50)
・パワードスーツ効果は、初めに以前よりも楽な状態となり、その後になってから真の恐怖がやってくる。人の数が減らされて、同じ仕事なのに賃金が切り下がっていく、責任を伴う仕事のかなりの部分が正社員でなくてもできるようになる(p66、83)
・正社員の仕事、ステップ1:このやり方で商品・サービスを販売すれば利益が取れる、という成功パターンを生み出す、ステップ2:その仕組みを短時間・非正規社員でできるかを考える、ステップ3:継続的に磨き上げる(p87)
・難しい仕事から先に消滅する、スキルや経験や創造力が必要で、その分、報酬が高い正社員(40代前半で年収1000万円以上)、という立場は年々、世の中から消えていく(p91、111)
・AI医師は、外科医や歯科医のようなロボットとの組み合わせが必要な分野ではなく、看護師や医療器械のオペレータの補助さえあれば診断・治療も完結する内科分野が最初の開発には向いているだろうが、日本では医者がAI失業する事態は起こりえない、日本医師会の政治力が圧倒的に強いから(p133、136)
・ロボットや人工知能と人間が共存する未来を実現するための経済的条件は、GDPの減少分と等しい170兆円分(一人当たり年間140万円)のベーシックインカムが国民に提供されればよい。この財源をどう用意するかの議論が大事(p142、144)
・ソニーが12年ぶりに発売したaiboのポイントとは、1)機械学習、学習結果がクラウド上にアップロード、2)月々の利用料発生、3)画期的なイノベーションが世の中を変えるのに30年かかるという法則、旧型aiboは、1999年に登場(p149)
・心理学者によれば、女性の相談を聞くには親身になって一緒に考えてあげる必要なない、ただひたすら話を聞いてあげればそれでいい、というアドバイスがある(p153)
・スマートな製品はあなたのことをサービスを提供するご主人さまのように扱ってくれるだろうが、その製品の本当の御主人さまは、ネットの向こうにいるIT企業である(p165)
・人工知能に解かせるには難しい課題として、代表的なものがフレーム問題である、問題に内在する暗黙の前提、を自ら設定できない(p207)
・これから10年間、われわれに起きることは人的資本の価値の低下である、今のうちに金融資本の確保に努めること、これからの10年間が最後のチャンスである(p230、233)
2018年9月2日作成