【感想・ネタバレ】「AI失業」前夜――これから5年、職場で起きることのレビュー

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Posted by ブクログ

「5年後」がそんなに遠い未来ではないと実感できる。これから5年で大きく世の中が変わり始めることを実感できる。今、まさに変化のときに立ち会っている。書かれていることはかなり身近なこととして感じられた。新井紀子『AI vs.教科書が読めない子どもたち』への言及もあり、読み比べると面白いかも。しゃべるアシストは「PSYCHO-PASS サイコパス」の朱の部屋を連想した。

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2018年12月31日

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ネタバレ

現場仕事がこれからはいい、というのは何となく私の感覚とも一致する。そして、大量調理の仕事、介護、清掃、倉庫の仕事より電気工事、測量技術、造園、配管、鉄筋、型枠、建築塗装の仕事のほうが同じ頭も体も動かし手先が必要な仕事の割には給料がいいのは確か。
2025年ごろの、スマートスピーカー、スマホ、そこに搭載されたアプリが十分に賢く、人工知能が提示してくれる情報に囲まれて暮らす日常。自分で気づき、判断し、決定するにあたって提供される情報はAIのアルゴリズムに従って提供されている、居心地はよい(「けれども」と著者は入れてる)、誰かに設計された通りの生活にどっぷりとつかっていく未来。竹宮恵子の「地球へ」をちょっと思い出した。
説得力があった。

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2018年07月20日

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生き残る仕事
人工知能を使って事業を作る人、適用する人
ブルーカラーとホワイトカラー両方の仕事をする人
コミュニケーションでリーダーシップをとる人

ホワイトカラーからどんどん仕事がなくなっていき、ブルーカラーは人がどんどん足りなくなる。しかし、給料水準は上がらないから、ブルーカラーも給料が上がらない。
働いても働いても楽にならないのは仕事をする上でみんなパワードスーツを着てるから。

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2018年07月16日

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頭のいい人だなと思った。人の興味をうまく引きながら、論点を整理して進めていく語り口は明快。論旨も論証のもと、無理のない結論。

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2018年12月15日

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人工知能によって将来には人間の仕事の半数近くが置き換わってしまう、という警鐘を鳴らす本を読んだことがあります。その時期は2030年頃だったでしょうか、それを見て少し、ほっとした、と書いてしまうと年がばれてしまいそうですが、そのような状態になってしまう前に、職場において様々な変化が起きている、ということを認識すべきである、というのが、この本のポイントです。

初めに私が読んだ頃の本には、ルーチンワーク的な仕事が最初に淘汰されて、知的集約的な仕事は残る、というイメージでしたが、実はそれば逆の様ですね。座って、コンピュータを使いながらやる仕事は、経営の仕事に至るまで、全て置き換わる可能性があるようです。

製造業のラインにロボットが導入されたとき、確かにラインで作業する従業員の数が減りましたが、ロボットをメンテナンスする業務は残ったと思います。しかし、人工知能が仕事をするようになったとき、果たして人工知能を管理する人は残るのでしょうか、人工知能に管理される人は、残るかもしれませんが。

どうも、この流れは労働力人口の減少と絡んでいるような気がします。ローマ時代に、産業革命の時に普及が進んだ技術はあったが、奴隷がたくさんいたので、それを導入する必要がなかった、産業革命の頃は、ペストにより人口が大幅に減少していた、という事実が、この本を読んでいて気になりました。

以下は気になったポイントです。

・スーパーコンピュータ「京」は、歴史上はじめて人間の脳の処理能力と同等の処理能力を獲得したコンピュータである(p17)

・ハードウェアが人間の脳に追いついた(2011年)の翌年に、ディープラーニング(深層学習)が発明、人工知能の開発の世界では50年来のブレークスルーと呼ばれる偉業であった、これでハード・ソフトが人間の脳の能力を手に入れ始めた(p19)

・これからの10年で専門家の仕事が消滅していく、深層学習を始めた人工知能が、専門型人工知能だから(p23)

・汎用型人工知能ができるのは、完全なる自動翻訳、である。人間が話している言語の意味を、人工知能が学ぶことができるようになる。汎用型人工知能が人間の「情に働きかけ、心を動かす」領域を担えるようになると、上司・経営者・リーダー・政治家、といった仕事もできるようになる(p35)

・2045年には地球上の人類全体の思考能力をコンピュータと人工知能が超えると予測される、そのときには頭脳労働の仕事は消滅する(p36)

・アルファ碁が囲碁の対戦から引退したのは、世界にはもっと研究しなければならない他のテーマ(金融・運輸)があるから(p42、44)

・人工知能の研究者の実務が弱いAI開発に向いている間は、日本のナレッジワーカーのような小さい市場で働く人の仕事は安泰である、その均衡が崩れるのは、全世界の人工知能研究者が、人間の脳レベルの計算能力をもったコンピュータを、数十万円で買えるようになったとき、京が登場した2011年から15年後くらいか?(p47、48)

・労働市場では、ホワイトカラーとブルーカラーの収入が逆転する、涼しいオフィスに一日中座って事務処理をするような仕事は世界から消えていく(p50)

・パワードスーツ効果は、初めに以前よりも楽な状態となり、その後になってから真の恐怖がやってくる。人の数が減らされて、同じ仕事なのに賃金が切り下がっていく、責任を伴う仕事のかなりの部分が正社員でなくてもできるようになる(p66、83)

・正社員の仕事、ステップ1:このやり方で商品・サービスを販売すれば利益が取れる、という成功パターンを生み出す、ステップ2:その仕組みを短時間・非正規社員でできるかを考える、ステップ3:継続的に磨き上げる(p87)

・難しい仕事から先に消滅する、スキルや経験や創造力が必要で、その分、報酬が高い正社員(40代前半で年収1000万円以上)、という立場は年々、世の中から消えていく(p91、111)

・AI医師は、外科医や歯科医のようなロボットとの組み合わせが必要な分野ではなく、看護師や医療器械のオペレータの補助さえあれば診断・治療も完結する内科分野が最初の開発には向いているだろうが、日本では医者がAI失業する事態は起こりえない、日本医師会の政治力が圧倒的に強いから(p133、136)

・ロボットや人工知能と人間が共存する未来を実現するための経済的条件は、GDPの減少分と等しい170兆円分(一人当たり年間140万円)のベーシックインカムが国民に提供されればよい。この財源をどう用意するかの議論が大事(p142、144)

・ソニーが12年ぶりに発売したaiboのポイントとは、1)機械学習、学習結果がクラウド上にアップロード、2)月々の利用料発生、3)画期的なイノベーションが世の中を変えるのに30年かかるという法則、旧型aiboは、1999年に登場(p149)

・心理学者によれば、女性の相談を聞くには親身になって一緒に考えてあげる必要なない、ただひたすら話を聞いてあげればそれでいい、というアドバイスがある(p153)

・スマートな製品はあなたのことをサービスを提供するご主人さまのように扱ってくれるだろうが、その製品の本当の御主人さまは、ネットの向こうにいるIT企業である(p165)

・人工知能に解かせるには難しい課題として、代表的なものがフレーム問題である、問題に内在する暗黙の前提、を自ら設定できない(p207)

・これから10年間、われわれに起きることは人的資本の価値の低下である、今のうちに金融資本の確保に努めること、これからの10年間が最後のチャンスである(p230、233)

2018年9月2日作成

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2018年09月02日

Posted by ブクログ

今読んでいるのが2023年の年始。
この本でいう5年目にあたる年だ。
興味深く読ませていただいた。

AI失業があったとしても新しい雇用は生まれるでしょってなんとなく思っているわたしだが、AIが社会に大きな影響を与えていくのはたしかなことだとは思うので、自分と社会と便利と豊かさと…考えていきたい。

気になった点
・著者は記事を書くときにスマホで調べた記事を使っていると書いていた。
→ここの部分を読んで、なんかこの本に対してもそうなのかなと思ってしまった。
・AI失業に対して40代以上は今何をすればいいのかというところで、金融資産を増やすと書いていた。しかしそれは所得がそれなりにある人に対してだ。多くは氷河期世代であったり、子育て世代であり厳しいのではないか。そこの人たちに対しての考えも書いて欲しかった。
・だろう。たぶん。はず。が多すぎて著者の予想でしかなくてあまり現実的に感じられないところがあった。未来について書くからしょうがないのか???


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2023年01月03日

Posted by ブクログ

AIが人間の仕事を大きく代替するのはまだ先のことだけど、そこに至るプロセスでいまわたし達はどう立ち振る舞えばいいのか…そういう近い将来の展望を解説した本です。過去の技術革新の歴史と関連付けてこれからの時代の予測をしており説得力があります。
4年後の2022年には日産・ルノー連合がレベル5の自動運転車を発売する予定なんだとか。2022年といえば今年入学の4年制大学生が卒業する年…こんなにも目前に迫っているんですね。
本書の未来予測は具体性がありましたが、その解決策はいまいち釈然としなかった印象です。本書が提案しているように、個々人の仕事量は今より減るもののベーシックインカムによって生活水準は保たれるということがあればそれはユートピアなのでしょうが、そう上手くいくのでしょうか…。

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2018年12月16日

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