宮田律のレビュー一覧

  • アメリカのイスラーム観

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    9.11のテロ以降、特にイスラームへの嫌悪感が高まったアメリカだが、文化や建築、音楽など様々な多岐にわたる分野においてイスラームから多大な影響を受けている歴史があり、著名人の中にはイスラームのルーツを持っている人やモハメドアリのように改宗する人も珍しくなく、まさにイスラームに支えられ、イスラームなしでは語れない国といっても過言ではない。イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への侵攻が始まってから1年以上経った現在も、アメリカ政府はイスラエル支援を続けているが、市民レベルではパレスチナ支持の人々が増えているそう。結局、どの宗教が良いとか悪いとかではなく、宗教を政治に利用することがテロや戦争の根本原

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    2024年11月16日
  • アメリカのイスラーム観

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    面白い。イスラムがアメリカ文化を豊かにしてきたか、イスラムをバックグラウンドに持つ若者の活躍、それに恩恵を受けて共存こそが平和と繁栄に繋がることに気づきイスラエルのパレスチナ侵攻に反対する人々、の繫がりがよくわかった。国同士では利害の一致で動くので人として正しいことをしているのかが判断の基準になる。次のアメリカ大統領はどう動くのか楽しみ。

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    2024年08月31日
  • ガザ紛争の正体

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    ハマスの越境攻撃後パレスチナ問題を扱う書籍がいろいろ出てきていますが、本書はイスラエル側の思想背景を理解する上で参考になりました。日本にいるとイスラム教やユダヤ教のバックグラウンドを理解することは困難で、正直イスラエルの過剰反応やそれを欧米諸国が(さすがに積極的ではなくなってきていますが)支持し続けている理由は理解しにくいです。本書を読んでも対立の背景に対する理解は深まりましたが、正直「腑に落ちない」状況です。もともとおんなじ神様を信じているはずなんですけどね。神様は何にも言ってくれないのでしょうか・・・

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    2024年04月09日
  • イスラムに負けた米国

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    イスラムに負けた米国
    著:宮田 律
    朝日新書 054

    アメリカの正義と、イスラムの大義
    なぜ超大国アメリカはイスラムで失敗し続けているのか

    アメリカにとってのイスラム政策とは
     ユダヤ系ロビー
     キリスト教右派
     石油企業
     軍事産業
    これって、現代の十字軍ではないかと思ってしまいます。
    石油という財を手に入れるため、聖地を手に入れるため、アメリカが
    民主化=アメリカに都合の良い制度化を図っているが第一感です。

    気になったのは、次です

    ■アメリカとムスリム

    ・イスラム世界では、過激派テロを封じ込めれば封じ込めるほど、アメリカに対する敵意や憎しみがまして、かえって若い世代のムスリムを過

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    2023年12月13日
  • イスラム10のなぞ 世界史への招待

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    10の短い章立て、かつ章末に端的なまとめが入っているので分かりやすい。
    イスラム本来の教義から独裁政権や過激派がいかに離れているか。

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    2023年03月25日
  • 物語 イランの歴史 誇り高きペルシアの系譜

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    主に現代イスラームを専門とする著者によるイラン通史,20世紀以降の特に対アメリカについてが本書のメイン。

    p38「日本人は,欧米の一部にある「イランは危険」という誤解や偏見にとらわれずに,イランという国を正確に認識,理解していくべきだろう。」

    p258「日本は自由を希求し,また強い民族的ブライドをもつイラン人の心情に留意しながら,イランを国際社会にとり込み,急進的な保守派の主張を弱めることを,ヨーロッパやイスラーム諸国と強調しながら図っていかなければならない。」

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    2021年06月12日
  • オリエント世界はなぜ崩壊したか ―異形化する「イスラム」と忘れられた「共存」の叡智―

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    紀元前より、オリエントでは、アケメネス朝のサトラップによる支配、シルクロードや砂漠での交易による文化の融合や共存システムの確立、イスラームの誕生、オスマン帝国のミッレト制、というように、繰り返す戦争の中で、必ず「寛容」というひとつの答えを導き出し、民族や国家、宗教の垣根を越えた文明を生み育んできた。
    しかし、欧米の国家システムや価値観の流入によって新たな対立軸が作られ、現在その寛容の精神はもはや見いだせなくなった。

    歴史というものは人間が作るものであり、作らずにおくことも、書き直すことも可能だ。(サイード)

    自らの利益だけを追求するのでは無く、忘れ去られた「寛容」の精神を振り返り、それに則

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    2021年03月31日
  • 物語 イランの歴史 誇り高きペルシアの系譜

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    旅行前に一冊読んでおこうと本棚の中から。
    世界史の知識が無いもんだから分からないところもありましたが
    読みやすく手っ取り早く一冊読むには適した本かと。

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    2019年01月20日
  • ナビラとマララ 「対テロ戦争」に巻き込まれた二人の少女

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    アメリカによる対テロ戦争の大義名分のアイコンとして、聖人君子のように祭り上げられているマララ。
    かたや、イスラム過激派ではなくアメリカ・CIAが運用する無人殺人機ドローンに家族を殺されたナビラ。

    中東の泥沼化は遡ればアメリカが発端。
    世界の正義面した大国が、裏でいかにむこの市民を犠牲にしているのか。生の少女の声が胸に痛む。

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    2017年10月21日
  • ナビラとマララ 「対テロ戦争」に巻き込まれた二人の少女

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    マララさんはノーベル賞をもらうなど大きく報道されているが、
    この本ではアメリカのドローンによって祖母を殺され、自身も怪我をしたナビラさんのことについて書かれている。

    彼女のような子供達がまだまだたくさんいるということを私達は知らなければならないと思った。

    イスラム世界がなぜ今のような情勢になっているのかについて、基本的な部分ではあるが子供向けらしくわかりやすく書かれているので、非常に勉強になる一冊であった。

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    2017年09月25日
  • ナビラとマララ 「対テロ戦争」に巻き込まれた二人の少女

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    どう考えても ドローンで攻撃する
    それも 沢山の民間人が犠牲になっていて
    アメリカ人の犠牲を出さないため
    ゲームのように人を殺すって
    どうかしてますよね
    ドローンを選択した
    オバマさんにびっくりですよ
    イメージって恐ろしいな・・

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    2017年07月28日
  • オリエント世界はなぜ崩壊したか ―異形化する「イスラム」と忘れられた「共存」の叡智―

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    英仏などの策略の数々でぐちゃぐちゃにされたオスマン帝国.ミレット制という宗教の自由を標榜する国は寛容の精神を持った素晴らしい国だった.中東の歴史をあらためて学び直せる好著だが,何とか読破した.簡単にまとめることはできないが,1916年のサイクス=ピコ協定とレーガン時代の米国のイラン・コントラ事件が現在の混沌とした情勢を生み出した原因だと思った.

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    2017年07月06日
  • ナビラとマララ 「対テロ戦争」に巻き込まれた二人の少女

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    同じパキスタンでうまれ、対テロ戦争に巻き込まれ負傷した二人の少女、しかしその二人のその後はあまりにも大きな違いが…
    かたやノーベル平和賞受賞、かたやアメリカ議会公聴会で講演、しかし出席した議員はたったの5人…
    なぜか?それはナビラさんと祖母を襲撃したのがアメリカCIAのドローンだったからだ。
    オバマ前大統領は、アメリカの学校で銃撃事件が起きた時涙を流していたが、その裏では400回以上のドローンによる攻撃で子どもを含む一般市民が千人も犠牲になっていた。

    ナビラさんもマララさんも訴えは同じ。戦争に大金を使うなら、それを教育に使うべきという事。
    まずはこの本を子どもたちへ紹介、勧めたいと思う。小学

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    2017年06月10日
  • オリエント世界はなぜ崩壊したか ―異形化する「イスラム」と忘れられた「共存」の叡智―

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    中東・イスラム地域の通史だが、特にオスマン帝国の末期以降は詳しく書かれている。

    ゾロアスター教は、紀元前1000年頃、イラン高原東北部(あるいはカザフスタン)で生まれた。最初に天と水が、そして世界は水の上に創造された。創造主であり全能の神アフラ・マズダーと、それと対立する破壊霊アンラ・マンユが存在する善悪二元論。善悪の判断は各自に委ねられるが、最終的には神によって裁かれる。背景にはメソポタミアの混乱があったと考えられ、多彩な民族、宗教が衝突する争いを、善行という最低限の価値観のみを掲げることによって安定に導くことに気づいたのだろう。これが、その後のアケメネス朝の寛容の精神を生み出した。

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    2018年10月31日
  • イスラム唯一の希望の国 日本

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    イスラムと日本はこれまでの歴史においていい関係を作ってきたという事がよく分かった。この遺産を食いつぶすだけでは情けないと思った。偏見はなくさないとなあ。

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    2017年04月06日
  • 石油・武器・麻薬 中東紛争の正体

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    石油収入で欧米•ロシアから大量の武器を購入し、購入した武器で戦争し、戦争による貧困がさらに戦争を呼び、戦争の為に武器を買い、武器を買う為に石油を売って…もうええがな中東、カモられとるがな、しっかりしろイスラム。平和な宗教と言われるこのイスラム教はイスラム教でシーア派やらスンニ派やらで殺し合いしてるし、酒•麻薬は一切禁止の教義のくせにアフガニスタンはケシの世界最大の産地やし、もうわけ分からんので関わりたくない国なんだけど我々には資源が必要で…ああ、外交って大変だよなあ。

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    2016年05月12日
  • イスラムの人はなぜ日本を尊敬するのか

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    やはりイスラムの親日の人達を大事にしたい。アメリカの尻馬に乗ってアメリカのような世界の嫌われ者になってはいけないでしょう。そのためには真の独立しかない。

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    2015年04月16日
  • アメリカはイスラム国に勝てない

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    『対テロ戦争』がいかに無茶な試みであるか、いやというほど思い知らされる。マスコミが言うことを鵜呑みにしてはいけない、正しい判断をするためには自分で知識を付けなければならない、とつくづく思う。

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    2015年03月29日
  • 中東イスラーム民族史 競合するアラブ、イラン、トルコ

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    中東イスラム社会を構成する主要な民族である、アラブ、イラン、トルコ民族の歴史と現在を解説する。ただし現代の記述は、本書出版の2006年当時まで。それぞれの民族の来歴、イスラム社会で果たした役割、近現代における動向が語られる。

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    2015年01月10日
  • イスラムの人はなぜ日本を尊敬するのか

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    日本はアジアで嫌われている。そう思っている人がこの本を読んだならば驚くだろう。
    多くのイスラム国家が尊敬してやまない国、日本。

    この本は、なぜそれほどまでにして中東諸国は日本に好意的なのか、その秘密を探ったものであり、イスラム教に詳しい著者ならではの視点も斬新だ。

    原爆を落とされながらも、戦後の焼け野原から復興した日本に対する尊敬のまなざし。
    キャプテン翼やおしんなど古くから日本のアニメや漫画、ドラマが人気だった意外な事実。
    キティちゃんやジャニーズ、少年ジャンプにいたるまで最近のイスラム諸国の若者の間では日本人気は一段と上昇しているようだ。

    また日本の礼儀正しさや真面目さ、勤勉、おもて

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    2013年11月25日