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テロはなぜ「終わらない」のか。武力によって平和な社会をつくることはできない。もはや私たちも他人事ではいられない。パリ同時テロの背景にも通じる、世界でいま、起きていることとは。欧米「軍産複合体」の暗躍、中東における石油争奪戦、麻薬ネットワークの「闇経済」……。米・ロ・英・仏・中の思惑と、中東の現実から、「第三次世界大戦」とも形容される複雑な国際政治情勢をわかりやすく読み解く。
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Posted by ブクログ
マスコミでは中東・中央アジアの混乱の元凶としてのイスラム過激派の残虐行為やテロばかり報道されている中で、その混乱した地域を、巨大な武器マーケット、麻薬との関連、経済格差、そして石油の争奪の観点からスポットを当てて、縺れた糸を解きほぐしていくと、別のものが浮かび上がってくる。 サウジアラビアといえば...続きを読む、「世界最大の産油国」で、「親米の穏健な国家」のイメージがあるが、「世界最大の武器輸入国」であり、「スンニ派に属するワッハーブ派という過激思想によるシーア派社会への抑圧や差別」、「政府批判へは容赦ない弾圧」をする国でもある。 特にシーア派への弾圧は最近(2016・1)のイランとの国交断絶の原因になっているので、ニュースで目にした人も多いと思う。 その「世界最大の武器輸入国」は、アメリカの軍需産業にとっての重要な顧客であり、また中東での「宗派戦争」は英米仏露の軍需産業に好景気をもたらし、こうした戦争によって利益を得ようとする軍需産業の思惑が、中東の紛争を泥沼化させているとも言える。 一方、ワッハーブ派という過激思想は、シーア派を極度に異端視し、1980年代のサウジでの厳格な復古的な神学教育が「イスラム原理主義的」な考えを持つ若者を育成し、過激な潮流を生み、オサマ・ビンラディンらの「アルカイダ」の誕生へと繋がって行った。 このような分かり易い事例を以下の構成で紐解いてゆく。 1章:紛争の陰で暗躍する軍産複合体 2章:新シルクロードを掲げる中国の野望 3章:石油争奪戦争と価格下落の影響 4章:中東を破局に導いた米国の戦略 5章:暴力の拡散と貧困・格差の連鎖 6章:武力で平和はつくれない マスコミではなかなか掘り下げていない問題に鋭くメスを入れ、昨今の中東の混沌とした世界を理解するのに、最適の書だと思われる。 追記 2016-2-12のフジテレビでの「池上彰緊急スペシャル」でも、「戦争というビッグビジネス」という形で、中東での戦争とアメリカの軍需産業との関連を特集していました。この本の内容と一部かぶっていたので、面白く見ることが出来ました。 池上さんも最近少し過激になってきています???
石油収入で欧米•ロシアから大量の武器を購入し、購入した武器で戦争し、戦争による貧困がさらに戦争を呼び、戦争の為に武器を買い、武器を買う為に石油を売って…もうええがな中東、カモられとるがな、しっかりしろイスラム。平和な宗教と言われるこのイスラム教はイスラム教でシーア派やらスンニ派やらで殺し合いしてるし...続きを読む、酒•麻薬は一切禁止の教義のくせにアフガニスタンはケシの世界最大の産地やし、もうわけ分からんので関わりたくない国なんだけど我々には資源が必要で…ああ、外交って大変だよなあ。
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宮田律
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