鴨志田一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
新章を開幕すると知った時、一体何の問題が残っているのかと疑問に思った。前の巻を読んでそういえば花楓の再登校問題が残っていたなと思いだし新章をやるだけの価値はあるなと思い直した。そしてこの巻を読んで咲太自身の家族問題がまだ残っていたじゃないかと驚かされた
そして他にも問題は残っているようで。無理なく本作の世界を広げていく鴨志田先生の手法には心から感服してしまう
どう見ても幼少の頃の麻衣にしか見えないランドセルガールに出会う所から始まるこの巻。そちらが話のメインになるかと思いきや、話は咲太の家族の問題を中心として展開する。
ライトノベル等で主人公が一人暮らしをしている場合、親が全く登場しないパターンは数多く存在する。本作でも父親が多少登場するシーンは有っても両親がきちんと登場しないのはラノベ作品だからと勝手に思い込んでいた
けど、作中で咲太が思い知ったように親に頼れなくなった咲太は親が居なくても良いように、むしろそれを当たり前と感じられるくらいの生活を作ってしまったと言うだけだったのだろうね
久々の母親との再会に揺れ緊張する花楓。それは自分が母親が倒れる原因となってしまったという後悔があるから。
それに対して咲太は「お兄ちゃん」として見守る立場で接する。だからこそ自分自身が母親とどう対峙して良いのか、自分は母親が帰ってくる事に対してどう思っているかとの問題に向き合う機会を失ってしまう
その結果が家族だけでなく世界から咲太が忘れられる思春期症候群に繋がってしまうのだからやるせない
そして逃避の果てに辿り着いたあり得たかもしれない世界。咲太の日常は花楓を助けられるかが分岐点だったのだと実感。
その世界は辛い経験を沢山した咲太にとって都合の良すぎる世界。多少の気味の悪さが有ったとしても麻衣と付き合えている状況は変わらないのだから、別にその世界で生きていく道だって咲太は選べたはず
そうしなかったのは自分の意志で前に進んだ少女達を何人も見てきたから。その中には咲太が手助けした人達も含まれていて、そうやって他人は前に進めるようにしたのに自分は逃げていて良いのかと自問し、自分にとって辛い世界に戻り問題と向き合おうとする咲太の姿勢は本当に格好いい
元の世界に戻ってきた後は麻衣に再会。あの婚姻届が再会のきっかけになるとは予想外。婚姻届が登場した時は「さくら荘の~」みたいに妙な展開になるかと危惧したけど、普通に良い感じの使われ方をしたな
麻衣を相手に自分の心の苦しさを吐露した咲太。こうした状態の咲太を慰められるのは翔子だけかと思っていたけど、いつの間にか麻衣も咲太を支えられるだけの人間になっていたのか
最後は自分の頑張りだけでなく、母の頑張りも認められた咲太。そして母からも世界からも再び見えるようになる。今回の一件を通してようやく離れ離れになっていた家族が再び一緒になれるのだと伝わってくるような描写に思わず感動してしまった
相変わらず本シリーズは良い話を見せてくれる
それにしてもあのランドセルガールの正体は何者なのだろう?単純に幼い頃の麻衣というわけではなく、麻衣が演じた役の投影のようだけどそれは何を意味しているのだろう?
又、度々名前が登場する霧島透子とは何者なんだろうかと気になってしまう -
Posted by ブクログ
今回の思春期症候群は咲太の番。
そう言えば彼自身の思春期症候群は初めてだなあ。
あんなに毎回毎回症候群に関わっているのに今までは全部巻き込まれていた(いや自分から突っ込んでいったのか・笑)からなあ。
それだけに今回、当事者である咲太を救えるのは咲太自身ではなく、やっぱり麻衣さんなんだよね。
それだけの結びつきを二人はしてきたのだし、彼女が知っていてくれさえいればいくらでも勇気が出てくる。
うん、そう言うもんだよ。
症候群的にはちょうど一巻の裏返しのように消える咲太と翔子さん編の平衡世界との組合わせ。
でも、ランドセルガールについてはちょっとどうかなあ。
咲太の解釈が合ってるのかどうか分からない。
なんとなく神様的なものを感じてしまうのだけど……
それにしてもまだまだ伏線一杯だなあ。
咲太のお腹の傷が無くなったかどうか結局触れられてないし、霧島遠子の事も匂わされているだけだし、あまつさえ新キャラの登場だよ。
今度は何が起こるのか興味津々。
で、次巻から大学編だと?
そうか、いよいよ咲太と麻衣さんの大人の交際が見られるのか。
ぜひ朝チュン場面を期待してます(笑)
なんにせよ、これからもつづきが楽しみ。
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Posted by ブクログ
前巻で一つの大団円を迎えたシリーズの新展開……と言いつつその部分はほんのさわりだけで、本巻は花楓の高校進学問題のお話。
それは新展開というよりもこれまでのお話からの真っ当な続きで当然語られるべき物語だ。
そこには思春期症候群うんたらではなく花楓の問題に真っ向から向き合った物語があって、相変わらず胸が熱くなった。
いなくなった「かえで」のことを思い出すとき、咲太同様いまでも胸が苦しくなるのだけど、そんな「かえで」の想いを受取ってそれを実現することが自分の義務だと思ってしまう花楓。
咲太と同じ高校に行きたいと言う「かえで」の夢を叶えようと精一杯努力して頑張る姿は、こんな妹がいたらもうなんだか一も二もなく抱きしめてやりたくなる。
でも咲太が言うように、花楓に望むことは誰かの代わりに頑張ることじゃない。
ただ、日々小さな幸せを感じるようなそんな生活を送って欲しい。
生きていることが幸せであって欲しい。
ただそれだけなのだ。
その想いを伝えることの難しさ。
そこを逃げずに描く真っ正直さ。
そこに敬意を払いたくなる。
そうなんだよなあ。
このシリーズを読むとき、自然居住まいを正して、一字一句追っている自分がいる。
自分にとってこのシリーズはそういう物語なのだ。
だから、紆余曲折の末に花楓がそんな未来に向かって進み出せたのなら、心から嬉しい。
ところで、新展開に関わっていると思われる歌手霧島さんなんだけど、翔子ちゃんかなと予想してたんだけど、違ったかな。
その翔子ちゃんは沖縄にお引越しということである意味物語の舞台からは降りることになるんだろうか。
ただなあ、この作者は一筋縄でいかないからなあ。
幼女麻衣さんのことも含め、次巻が楽しみだ。
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購入済み
思い出と理想が湧き出してくる!
丁寧な描写のせいか、高校時代の懐かしい情景に重ねて、あっという間に読んでしまった。読後感が良かったので、登場人物の気持ちもトレースしたくて3回読み返した。アニメも後から追いかけて、湘南モノレールにも乗ってみたくなる世界感が貰えたかな。
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青春です
タイトルに青春ブタ野郎と入っていますが、主人公自体はそこまでブタ野郎ではないと思います。でも、側から、読者側から見たら嫉妬しちゃうくらいのブタ野郎だと思います。思春期症候群に巻き込まれる彼を哀れむべきか、羨むべきか考えさせられます。僕は羨ましいと思います。
一回読んだだけでハマりました。内容からキャラから設定までがおもしろいです。 -
購入済み
伝説の始まり
この巻が『青春ブタ野郎シリーズ』の第1巻になります。
新しいラノベに手を出したいと思っている方は是非読んでみて下さい。
そして少しでも「いいな」と思ったら、次巻以降も読んでみて下さい。
既刊7巻全てを読み終わったとき、この作品はあなたにとって特別なものになっていると思います。
※この作品はナンバリングがありません!間違えるととんでもないネタバレをくらう可能性があるので注意して下さい!次巻は「青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない」です! -
泣きました
初めて本を読んで泣きました。
最高の最終回かと思いきやなんと続くみたいで嬉しい反面、今巻が神すぎて中途半端な話にならないか不安でもあります。
当然出たら買いますけど(笑) -
Posted by ブクログ
読み終わって心の底からホッとしている。
よくぞこの結末に導いてくれたと作者に感謝したい。
ほんとうによかった。
翔子と咲太と麻衣の三者択一な苦しい苦しいお話の後編。
麻衣を失った咲太の絶望に胸が締め付けられ、麻衣を見つけた悦びに心が震えてしまった。
だから咲太が麻衣を選ぶ決断をしたこと自体は納得できる。
辛い辛い決断をそれでも咲太はちゃんとし、翔子さんにも告げた。
それはとても偉い。
けれど、そのことの代償に翔子ちゃんがいなくなることが苦しくて苦しくて。
だって翔子ちゃんはあんなにもいい子なのだ。
あんなにも頑張り屋さんなのだ。
あんなにも他人に優しい子なのだ。
その子を救えずに終わるなら、この物語は辛い記憶だけで終わってしまう。
そんなのはいやだ。
それはダメだと心が叫んだ。
だから、ラスト。
確かに、すべての人を救うには、この結末しかなかったのかもしれない。
それでも翔子を忘れ去ったままの未来もあっただろう。
でも、そうではなく、ちゃんと翔子との全てを取り戻してくれた展開に深く感謝したい。
これは僕の見たかった結末だ。
それにしても、小さな希望が見えた先で、何度どんでん返しで絶望に落とされたことか。
やっぱりこの物語は甘くない。
一筋縄ではいかないなあ。
それに今回の話を読んで、これまでのシリーズのすべてが、数々の思春期症候群の全てが、ここに繋がっていたのだと良くわかる。
これを最初から企図していたのだとしたら、もう脱帽するしかないな。
だからもうこれ以上のシリーズの大団円はないだろう。
それをわかった上で作者よ!この先を続けようというのは、すごい勇気だな。
そんじょそこらの展開ではこれまでの物語に太刀打ちできないと思うけど。
それでも咲太や麻衣やとりわけ翔子ちゃんのこの先が見れるのだとしたら、たまらなく嬉しい。
期待してるよ!
胸が震える場面がいくつもある。
咲太が生きている麻衣を見て涙を流す場面。
そんな咲太を麻衣が抱きしめる場面。
泣きながら翔子の将来スケジュール表に大きな花丸を書く場面。
そして海岸で咲太と翔子が再び出会う場面。
これからもそんな数々を、ううん、今度はもっと愉しい気持ちでいられる場面を、期待している。
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Posted by ブクログ
心が震えている。緊張と衝撃で。
こんなに苦しい話になるなんて。
前巻での”かえで”の喪失もほんとに苦しかった。
なのに、今度は究極の二択だよ。しかもラストが……
今巻はいよいよ翔子さんが全てを語る事になるのだけど、それは翔子さんだけでなく、咲太にも深く関わってくる展開。
翔子さんが未来からきたのは予想できていた。
いや、最初は分裂の方だったのかとダマされたけど。
でも、彼女が手術を受けることができたという話を聞いても、少しも安心できなかった。
だって伏線があったから。
その提供者は誰だろうと思った。
真っ先に思ったのは麻衣。
でも違った。
そうか、そう来たか。
そこからのいわば究極の二択は、咲太の揺れる想いがすごく痛くて、どっちもが実現してほしいと思っても、でもどちらかは諦めないといけない事実に心が悲鳴をあげる。
しかも麻衣のあんな感情剥き出しの叫びはシリーズ通じてホントに初めてだ。
だから一旦は生きたいと願い、けれど見せつけられた翔子ちゃんの現実。
だから咲太は、何もせず黙って過ごすことなんかできず、とにかくその場に急ぐのだ。
その彼の元に、その究極の二択は、けれど最後の最後で全く別の選択肢を示す。
衝撃の選択肢。
ここでもう一度思った。
そうか、そう来たか。
でもこれは、咲太が絶対に選ばない選択肢。
一つも望まない選択肢。
ならば、なにをすればいいのか、どの道を選べばいいのかわからなかった今巻とは違い、次巻、咲太のすべきことは決まっている。
大切な人を取り戻し、すべての問題を解決するために、ガムシャラに進むしかない。
どんな思春期症候群だって構わない。
物理法則なんてクソくらえだ。
そういう次巻が見たい。
きっと叶えてくれると信じて待つ。
鍵はもしかしたら、翔子ちゃんの将来予定表かもしれない。
だって、あれの納得いく説明がつかないから。
いろいろ苦しかった巻だけど、金沢での麻衣とのやり取りにはニヤニヤさせてもらったし、翔子さんとの掛け合いも楽しかった。
次巻が待ち遠しい。 -
Posted by ブクログ
うー涙が止まらないよー。
喪失感が半端ない。
これは泣く。
シリーズ始まった時からいつか描かれるだろうと思った妹話。
今回はいつものようにトンデモ思春期症候群的騒動ではなくて、いやもちろんそれも背景にはあるのだけど、それがなくてもお話的には全然問題ない展開だった。
引きこもりからの脱出を目指すかえでに、簡単な解決法なんかなくて、彼女の苦しさとそれでも頑張る姿にこちらの胸も締め付けられる。
なのにその上、解離性障害ーいわゆる記憶喪失なんて隠し玉まで出てきて……なので途中からは引きこもりの解決とは別の心配も持ち上がってくる。
そして現実になる”かえで”の喪失。
パンダが好きで、お兄ちゃんが好きで、目標を達成しようと頑張って、明日にはお昼の学校に行こうと約束したのに!
なんでいなくなるんだよ!
と言う咲太の叫びは自分の叫びそのものだ。
ラストの彼女の日記がまた卑怯。
こんなん、泣かないわけないだろう。
かえでがお兄ちゃんのことが好きだった理由が今更ながらによくわかる。
そりゃ、自分を自分として観てくれて、それでいいのだと許してくれるただ一人の人ならば、そうなるよね。
そんな大好きなお兄ちゃんを悲しませないために、後悔させないために、いっぱい頑張って目標を達成しようとしたかえで。
ああもう、泣けてくる。
このかえでの姿しか知らないから、彼女がいなくなったことをうまく消化できない。
僕らには翔子さんはいないんだ。
いなくなったかえではどこへ行ってしまったんだろう。
本当にもうどこにもいないんだろうか?
もう二度と会えないのか?
そう思っただけで苦しい。
そうじゃない世界を期待してしまう。
でも、彼女の最後の望みはきっと花楓に引き注がれるんだろう。
実は読んでて「長門有希ちゃんの喪失」を思い出してしまった。
あれも切なかったなあ。
もちろん、咲太と麻衣さんとの会話はニヤニヤだったし、萌絵とのやり取りはいつも通り愉しかった。
前作の主人公の姿もちらっと見えたのもうれしい。
そして、いよいよ翔子さんの登場で、これまたシリーズ最初からの謎にいろいろ想像させられる。
前から彼女は未来からきたんじゃないかと思ってるんだけど、今回の事に対する彼女の言動から、もしかしたら萌絵の時と同じように世界はループしているのかもしれない。
その世界で今度は咲太には記憶はないけど翔子さんにはあるんじゃないか?とか。
さて、その真相は次巻で語られるんだろうか?
読まねば。 -
Posted by ブクログ
シリーズ4巻目。
相変わらず思春期のイタイ感情爆発のお話だった。
突然の入れ替わり話は時々あるけれど、よくある偶然の入れ替わりではなく、ある意味これは必然。
それだけに入れ替わりの理由はわかりやすかった。
のどかの麻衣への感情は好き嫌いの入り混じった複雑さで、本人にもはっきりとは分からなかったのだろう。
そんな本編のハイライトはやっぱりラストでのどかが本音を麻衣と咲太に吐露するところ。
結局、自分が自分でいいんだと分かった瞬間に入れ替わりの理由はなくなったのだ。
誰かのためではなく、誰かに決められたわけでもなく、自分で自分の望む道を選択しようと決めた時、彼女は一歩大人になったのだろう。
うん、青春だよなあ。
それにしても、咲太の前ではなぜ、だれもが本音を叫んでしまうんだろうね。
大体、咲太は主に恋愛よりのラノベの主人公としてはちょっと異質。
そういうラノベの主人公は普通、優しいけれど鈍感でへたれなのがデフォルトなんだけど、彼はむしろ人の想いに鋭すぎるぐらいだし、へたれでもない。
そのうえ、それほど優しくもない。
いや本当は優しいのだけど、彼の優しさは甘いだけの上辺の優しさではなく、きつさも含んだ本物なのだ。
だからこそ、みんな彼を信頼するようになるし、どんな本音でも受け止めてくれると思うのだろう。
そういう意味で、なかなか得難いやつだと思う。
あと麻衣さんとのやり取りはここにきて、ほんと愉しくなってきた。
いや、咲太ってほんとはMだよね(笑)
デート場面の甘さがもうなんとも、ニヤニヤさせられて、すごく幸せな気分になった。
麻衣さんのイラストもサイコーです(笑)
さて、ラストの引きは、次巻では謎のままになっている翔子さんの問題に進展があるのかな?
それとも、まだ引っ張るのか?
次巻も楽しみ。