鴨志田一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
原作でも映画でも感情が色々と滅茶苦茶にされた本エピソード、それは咲太も翔子も麻衣も幾つもの選択肢を突き付けられ苦しみながら誰もが幸せになれる未来を掴もうとしていた姿がこちらの感情を叩いてくるから
誰かの心臓が捧げられなければ翔子が生きられないから咲太は藻掻く事になった。その有り様や傍で見守る翔子の決断があまりに美しくて感情を揺さぶってきたのだけど、そりゃあの物語を翔子視点で再構築すれば、同じようで居て少し違う美しさが描かれるのは当然かもしれず
本作での翔子ってかなり特殊な描かれ方をしているように思える
原作や映画だと超然的な視点で咲太の決断を見守っているように見えた。けれど本作では翔子の心境が事細かに描かれる事で各段階で彼女が何を思い描いていたかが判然とする
というか、咲太との再会から一貫して彼をどうにかして幸せにしようとしている。苦しみ抜いた彼に報いようとしている
それは何処か無私のような奉仕のような
だからこそ、このコミカライズを読んで抱いてしまうのは彼女こそ報われて欲しいとの願い
それだけに11話で咲太と結婚した翔子の姿が描かれた時にはちょっと叫びそうになってしまったな…
数々の未来の中では有り得たかもしれない可能性。けれど、咲太がその可能性を選ぶ事は少ないだろうし、何よりも原作ラストで咲太が一つの未来を掴んだ姿を見てしまったから
その意味であれは有り得ない程の奇跡で成り立った未来と言える。そこに辿り着けた翔子がこれ以上を望むなんて不必要であると思える
そのような心境で読んでいたからこそ、絶望し助けを求めるあの時の咲太を前にして彼が望む翔子の姿を纏い彼の幸福を追求する姿には何とも言えない感慨を抱いてしまったよ……
翔子は咲太を愛しているけど、咲太が麻衣をとても愛していると知っている。だから彼が麻衣と共に居る未来を掴めるように手助けする
やはり翔子の行動は一貫してるんだよね。咲太に沢山を貰ったから咲太に沢山を返したい
そんな彼女が絶望の中心地で未来を掴む為に誰よりも苦しくて、誰よりも尊い選択を咲太や自分の為に選び取った姿に感動を覚えずに居られない
そのような翔子の決断が有ったからこそ、ほんの少し違うだけで殆ど同じように誰もが未来を掴める『今』へと辿り着いたのだろうし
本当に良い物語を読ませて貰いましたよ…… -
Posted by ブクログ
今回も、現在よりアニオタだった頃にハマっていたアニメの原作を読んでみた。
中三の時、ラブコメが特に好きだった自分はましろに惹かれたこともあって夢中でアニメを観ていたけど、思えばよく分かっていない箇所もあった気がする。
あれから一回りが経った今、ちゃんと原作小説を読んでみたら、すごく面白かった。素晴らしい。
芸術学校に通う問題児が多く集う寮・さくら荘を中心に描かれる青春ラブコメディ。
それこそ昔はよくあるラブコメかと思っていた。侮ってはいけない。一巻でも分かるけれど、とても奥が深い。それぞれの葛藤に現実味があり考えさせられるし、同じように芸術系の夢を追いかける者として背中を押される。
やはり芸術肌なのか、登場人物全員、個性が面白くて魅力的。ましろはラブコメの理想的なヒロインだし、仁さんはエロカッコいいし、空太のツッコミは普通に頭の回転良すぎでしょ。
素晴らしい。
すぐに二巻も読みたいし、アニメも見直したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ何か、正しい世界に戻り
咲太は思春期症候群から覚めて
それぞれが平穏な日常を取り戻した
・・的な感じで終わってるけどさ❓️
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美織が透子の生きている
世界線を取り戻して、
美織が咲太の携帯を鳴らして、
『ただいま❗️』みたいな展開に
ならないと、この最終巻の結末は
to be continued みたいな感じで
俺的には全然終わって無いのだが・・
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まぁ、透子が生きてりゃ、
翔子さんの未来も変わっちまうし、
延々と物語が終わらなくなるからな。
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多少の含みを残して、
これくらいで終わらせとくのが
無難だが、、、
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んー。ちょっとな〜
何か濁された様な終わり方で
モヤッとするな〜❓️ -
Posted by ブクログ
美織が気付けなかった透子の真意には胸に来るものが有ったなぁ…
喧嘩別れした友達をイメージした楽曲、歌詞だけを見ればまるで恨み言かのよう。そんな第一印象があっただけに逆転の発想によって歌詞の印象まで反転する流れは本当に良かった
素直に成りきれない仲直りしたい気持ち、それが時を超えて美織にやっと届いたわけだ
透子の気持ち、自分の気持ち、そして目指すべき己の在り方。そういった芯の部分が定められたなら美織に迷いはない
麻衣を巻き込んでの歌唱シーンは凄かったと云うか、ああいった場面で自分の認識に反する咲太の言葉を信じて行動を起こせる麻衣ってやっぱり最高の彼女だよなぁなんて改めて思ってしまったよ
麻衣が元に戻ったなら後はエピローグだけかな?と思われただけに、その後の展開には驚かされたよ。ここに来て主人公がラスボスのパターンみたいな…
かえでの再登場が示すように書き換わった現実は咲太にとって都合が悪いわけじゃない、というよりむしろ望ましいもの
でも、望んだ通りに世界が書き換わるなんてそれこそ子供じみた妄想で
ここに来て、迷える思春期の願望を叶える思春期症候群への認識が問題になるなんてね
咲太は誰よりも多くの思春期症候群とか関わって来た人間。それによって良い事も有ったしあまり宜しくない事も有った。いわば咲太にとって思春期症候群は在って当然の事象
それを無かった事にするなんて、咲太が今まで関わった皆との思い出を否定するかのよう
だからこそ、咲太は改めて思春期症候群を通して関わった者達と思い出を手繰り直す必要があったわけだ
ただ、咲太はまだ子供な部分を残しているからこそ、自分の為に思い出を思い出のものとするは難しい
そこで、翔子やかえでが背を押してくれる展開は良いなぁ。勿論、麻衣の隣にいる為という理由もあるけれど
自分の為ではなく誰かの為に動けるようになった時こそ人は幾らか大人に成れたと言えるのかもしれないね。また、会えなくなる相手との別れをそれでもまた逢えると受け容れられたのは大人になった一面かもしれない
最後に描かれたエピローグはいわゆる続く日常といった印象
物語が始まった当初は捻くれた高校生だった咲太が教育実習生として峰ヶ原に戻ってきた。そこにはやっぱり思春期症候群に悩む子が居たけれど、咲太はもう何も見えない。それでも悩む子の気持ちは見れる
それこそ咲太が教師を目指した理由が見えた気がした
思い出は思い出として、でも実際に在った出来事として
とても長い長い青春時代の終わりとして、そして本作を読み続けてきた者として、満足感を得られる最終巻でしたよ
勿論、後書きにあるようにもっと彼らのこれからを見たい気持ちだって有るんだけどね