鴨志田一のレビュー一覧
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殆どのシーンをかえでか花楓視点で進行しているため、原作とは異なる進行となっているシーンも幾つか見られるのだけど、その分だけ彼女は如何にしてあの時間を過ごしていたのかという点が見られる形になっているのは良いね
花楓の知り合いとの遭遇により、より学校へ行く事を焦り始めたかえでの在り様は少し怖いけれど、それ以上に進む覚悟を持ち始めた姿は応援したくなるもの
ただ、そんな覚悟の源泉がもうすぐ自分が消えてしまうかもしれないという恐れに起因しているのが何ともね…
危うさを感じさせながら前に進むかえでに関し、咲太が傍で支え続ける構図は本当に良いね
かえではお兄ちゃんの為に学校に通えるようになりたい。お兄 -
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ネタバレどうして12話のアニメが約300ページの文庫本1冊で収まったんですか?というのが第一印象だった。
そうなるともちろんアニメの全シーンからさまざまな場所を削って端折らざるを得なくなるので、心に残る重要なセリフが別のタイミングに出てくるみたいなことが多々ある。このセリフをここにもってきて端折ってんのか!みたいな感動みたいなものを感じることがあるが(それを探すというのもこの小説の楽しみ方の一つなのかもしれない)、不自然さはなく、そこは小説の強みである心理描写によってぶつ切りにされたシーン同士を比較的なめらかに接続しているように感じた。
視点がアニメとは違った。アニメでは相馬と葉月との関係にも時間が -
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かえで視点で描かれる本作、原作5巻部分からスタートするのではなく、咲太が麻衣と出会う前の時期から物語が始まる。それにより咲太とかえでの2人生活がどのようなものだったか見えてくるのが良いね
家にずっと居るかえでにとって咲太となすのが居る生活は不変で安全
けれど、麻衣を始めとして咲太が多数の少女達を家に連れ込むようになった事が良い意味でかえでに影響を与えたのだと判りやすくなっているよ
かえでが定めた目標は彼女の境遇を知らない人が見ればあまりに小さな目標と呆れる程のもの
けれど、目標の最後に小さな字で「学校へ行く」と書いてある事で、それら前段階の目標がかえでにとって欠けてはならないものであり、 -
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原作6・7巻に相当し映画化もされた翔子のエピソードを翔子視点で描くという事になれば、俄然期待は沸いてしまう。それだけに前半は少し肩すかし感があったというのは否めなかったかも
原作6・7巻は翔子という人物をどのように描くかにより感動の度合いが変わってくるけど、そこに咲太や大きな翔子の覚悟も関わってくる
それだけに小さな翔子のみで描かれる視点はどこか歯抜け感を覚えてしまっていた
だからこそ、中盤で手術が成功するシーンが描かれた事で本作がどのような物語かを突きつけられ衝撃を覚えてしまったよ…
本作はいわばエピソード0のようなものであり、翔子が二重の意味で咲太と出会う物語。原作6・7巻のコミカライ -
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地の文は少なめで会話が多く、展開もさくさくとスピーディーでこちらが期待しているラノベだった。ただ、ラノベ濃度は割りと薄めかな?と思った。妹がお兄ちゃんを大好きだったり、ヒロインがテンプレート通りのツンデレだったりするけど、割りと固いストーリー展開だったように思う。
一点「あれ?」と思ったのが、本作が第1作目なの?ということ。てっきりシリーズものの間の作品かとおもった。というのも、「思春期症候群」なる要素が唐突に、割りと説明少なめに出てきたり、登場人物たちも既出っぽいかんじで出てくるから混乱してしまった。世界観をごちゃごちゃ説明されるのも鬱陶しいけどもうすこし説明がほしかったかな。
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ネタバレ泉瑛太
三学期だけ柏尾川高校に転校してきた。大学は推薦で「上叡大学」決まっている。父親の転勤で四年ぶりに福岡から神奈川に戻ってきた。美緒とは中学のときのクラスメイト。中学の頃から美緒の事が好きだった。誰にも言ってなかったが、陽斗にはバレていた。
夏目美緒
柏尾川高校三年生。元生徒会長。中学から相馬陽斗に片思いしてる。瑛太は中学時代のクラスメイト。姉の美奈が「翠山学院大学」を志望している。
相馬陽斗
瑛太の中学時代の親友。元野球部。高校卒業後は人工衛星関連に工場に就職する。葉月に告白したが、いったん断られたあと、お互いの生活が落ち着いたらという条件で逆告白された。
森川葉月
元吹奏楽部。引