麻布競馬場のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
他人の成功や自分にないものは時に憧れの対象、時に嫉妬の対象になる。そんな場面に、立場に身を置く時、心の中に言葉にならない虚しさを感じる
「何くそ!」と思う時と、「まぁいいや...」となる時。ダメとわかってても後者な場合が多い。だって、憧れのブランド品や一等地に大きな家を建てられてたらじゃあそれで自分の何が変わるんだろうか。
「身の丈」は自分が一番よく分かる。自分の好きなこと、自分のやりたいことは必ずしも世の中からの称賛とリンクするものではない
世の為、人の為、自分の為に就職する
世の為、人の為、自分の為に独立する
世の為、人の為、自分の為に親になる
その決断の時、実は何かを犠牲にしてる。 -
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Posted by ブクログ
良かった。
令和の感性に肉薄したストーリー。
学歴、就職、結婚について、人と比べて常に成功か失敗かを考え続けている話だった。
短編であるが、独白の文字起こしに近い。
話はそれぞれ結構似ている。
東京だけをステージだと思っている人にとって、SNSや見栄は1番大事なのかもしれない。
特に、SNSにより需要が可視化されている昨今では狭まった世界でより孤独を感じるのだと思う。
語り手は実際には才や財力に恵まれていて、満足と言える生活を送っていると思う。
しかし高すぎるプライドから人と比較し、「成功ルート」を作り出し渇望している。
失敗したときに恥ずかしいからと「理想ではない現状」に甘んじることば -
Posted by ブクログ
うまくいかない恋 アンソロジーなので
どの短編も単純なハッピーエンドではない。
けれど8人の作家さん其々に、30代ならではの主人公たちの個性的な恋模様が描かれていて面白かった。
収録作は以下の8作品
「感情旅行」・一穂ミチ
「独身の女王」・麻布競馬場
「オレンジシャドウの憂齢」・砂村かいり
「さみしがりやの恐竜たち」・こざわたまこ
「不機嫌依存症」・田中兆子
「出会い」・朝比奈あすか
「振りかぶって、さよなら」・千加野あい
「となりの独り」・カツセマサヒコ
私は「出会い」と「となりの独り」が好みだった。
「出会い」は一歩踏み出せない片想いのお話。
スタートすらしなかった恋もまた、生活に彩 -
Posted by ブクログ
サクサク読み進められて、クセになる文章。うまいこと言うなあとか、わかるわかる!とか、たしかにそういうのあるよね…とか、いわゆる「刺さる」箇所を見つけるのが上手い作家さんなんだな。タワマン文学と呼ばれてるとのこと。タワマン文学がどんな文学なのかは他の例を読んでないからよくわからないけど、この本自体は純文学の近代版みたいな気がした。ただ、オチがちょっとイマイチだったなあ。ゆるやかにつながっているオムニバスなんだけど、全話に登場する沼田さんが、結局なんなのかがよくわからなかった。牙のある若者が牙を抜かれていくみたいなこと?ちょっと雰囲気で誤魔化して終わった感じがするのが惜しかったかなあ…
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Posted by ブクログ
相手の真意を理解する。
相手との性格の違いや、人生観の違いを許容する。
そこにリスペクト出来ないのであれば、好きだのなんだのは、ただの戯言だと思う。
相手の身勝手を頭ごなしに否定するのではなく、その前段階にどんなロジックがあるのか探し出すもの。
無数の恋愛模様がある中で、相手を否定して自分を正当化する事がどれだけ無意味な事か。
少なからずある失敗を元に、それでもまた誰かを好きになるという事が美しいと思える小説。
「恋は中央線」という言葉があった。
中央線は、阪急京都線のように河原町を出て梅田に到着する、ゴールのある線。
でも僕は、環状線みたいなものだと思う。
同じ駅に何回着いたとしても新鮮を -
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