麻布競馬場のレビュー一覧
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「食」というテーマと、510円と言う安さに惹かれて購入したが、物凄い満足度だった。
様々な作家による「食」をテーマにした小説は、読み応えも十分でありながら、一作の長さがちょうど良く、サクサク読み進められる。
(今回特に印象に残ったのは、
前川知大「ゆんちゃん、お弁当」、
尾崎世界観「流血酒場ABOAB」、
小田雅久仁「GULA」、
青柳碧人「猫が大腸に棲みついた日」)
それ以外にも山口祐加×ダ・ヴィンチ・恐山による自炊レッスン、偏食にまつわるエッセイ、チベット文学研究者による腐れチーズの旅など…
文芸誌に収まらない、ライト層の好奇心も満たしてくれる、今この時代に新たなる文芸誌が誕生した事に感謝 -
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登場人物は皆、自分なりの「正しさ」を持っている。そして、その正しさで自分を支え、時には他人を裁いてしまう。学歴、仕事、社会貢献、結婚、価値観……競争を降りたつもりでも、今度は「正しさの競争」が始まる。この表現には思わず唸った。
一方で、誰も悪人ではない。それぞれが一生懸命に生き、自分が納得できる物語を作ろうとしているだけなのだ。それなのに、人は自分の正しさを他人にも求め、押しつけてしまう。その姿が、とても痛々しく、そしてどこか自分にも重なって見えた。
「変わることも変わらないことも正解はない中で決断しなければならない」という現実が描かれる。外野はいくらでも正論を言える。しかし、実際に決断し -
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今回の特集は「食」。
羊は安らかに草を食むのでしょうが、
表紙のゴートくんは、安らかにオニギリを食んでいます。ウマウマじゃなくてヤギヤギ。。焼きオニギリじゃなくて、ヤギおにぎりです♡
何より嬉しかったのは、平安部の面々に再会できたこと♡
栞ちゃんたち、2年生になりました♪
2巻が待たれます、平安部!
よろしくお願いします。
ゴートくんのしおりまで付いて、
今号も嬉しい510円!
このご時世に、本当に有難いことです。
きょうのお昼は、オニギリにします♡
[紹介文]
57万部突破!話題沸騰の新文芸誌、第4号
〇特集「食」
【小説】
宮島未奈 尾崎世界観 山内マリ -
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気になる作家さんが多く、うまくいかない恋アンソロジーにも惹かれ購入。
んんんー…
分かる…!!とても分かる!!なんだこれは!!
そうなんだよね… うまくいかない色んな恋の結末にそういうのも分かるわ…と思う事も多かったです。
気になっていた、一穂ミチさん、他の作品も読みたくなりました。言い表せない微妙で絶妙な感情を文字にされてて、すごいなぁと惹かれました。
30代の恋愛って事で本当に難しく、感情が動きそうになるもふと立ち止まって冷静に考えてしまったりという所であったり、周りの人間関係の環境がガラッと変わり、自分は自分と思いつつも、変なもやもやと焦りが入り交じったりと、複雑な心境だったり、 -
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ネタバレ【あらすじ】
昔好きだった男性の息子と、ふたり旅 「感情旅行」一穂ミチ
崇拝していたインフルエンサーが電撃結婚!「独身の女王」麻布競馬場
友人が付き合い始めたのは、元恋人だった「オレンジシャドウの憂鬱」砂村かいり
脛に傷持つふたりの行く末は――「さみしがりやの恐竜たち」こざわたまこ
恋人へのひどい仕打ちを止められない「不機嫌依存症」田中兆子
名前も知らないカフェ店員への想い「出会い」朝比奈あすか
冒険しない三十三歳、それで正解?「振りかぶって、さよなら」千加野あい
友達がほしかったはずなのに――「となりの独り」カツセマサヒコ
とびきり不幸でもないけれど、完璧な幸せでもない。そんな「30代」を -
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人はいつ、「自分はもう何者にもなれない」と気づくのだろう。この本の主人公たちは、まるでかつての自分のようで、読んでいて少し恥ずかしかった。
「朝活」「成功者の思考」「年収1億」──そんな自己啓発本を読み漁り、マーカーを引いて満足していた自分。
YouTubeの履歴は「成功者の習慣」「日本はオワコン、海外へ」。でも、本当の成功者は、きっとそんな動画すら見ていない。
35歳になった今、私は気づく。
私もまた、何者にもなれなかった。
私の部屋からも東京タワーは、永遠に見えない。
でも、見えなくてもいい。そんな人生も、悪くない。
この部屋から見える景色を、大切にしていこう。 -
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昔から気になっていた本の文庫本があったので買ってみた。解説にもあるように、固有名詞を形容詞的に使うことでリアリティのある文章が描けることに驚いた。「慶應」「商社」と聞けばどことなく華やかな、エリートな、といった属性を持つし、「JRの終着駅」「コンビナートが立ち並ぶ沿岸部」と聞けば田舎なのかなといった印象を受ける。
こういった固有名詞が持つ固有の属性を最大限に引き出した書き方で臨場感もあり面白かった。
東京で生まれ育ちながらも、SNSの浸透によって本来面前で見ることの無いエリートの姿が見えるようになり、その比較で押しつぶされそうになる自分の脆い感情がズキズキと蝕まれる小説でもあった。
小説として