麻布競馬場のレビュー一覧
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タイトルから言って、若者の小説だろうと思っていたけど、どの作品も大好きでした。
ちょっとシュールで、明るくない主人公の話で。
思い出を大切にしようって思えました❤️Posted by ブクログ -
タワマン文学という簡単に括られた前作よりも、哲学的で面白い。
著者のペンネームで、現代社会を揶揄する言葉・麻布競馬場。つまり、自由でみんな動いているようで、資本主義という競馬場をグルグル周回・競争させられている感じがとてもうまく描けている。
単にヒアリングを重ねた解像度の深さかなと。
『なんとなく...続きを読むPosted by ブクログ -
読んでいて虚しくなるような短編集。
『3年4組のみんなへ』と『吾輩はココちゃんである』が刺さった。
前者は「すべてのひとには、その人だけの見えない地獄があるものです。」というセリフが印象に残った。きっとそうなんだろうけど、自分のことばかり気にしてしまうんだよなあ。
後者は他の人から見たら幸せかもし...続きを読むPosted by ブクログ -
漫画で知ったけど本も面白かった。東京で青春時代を過ごした人なら必ず刺さるに違いない。港区女子とかtinderとか田舎からの早慶とかなんかワードがリアルなのよね。本当に現実にいそうな人ばかりで著者の才能がすごいわ。Posted by ブクログ
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この本が「わかって」しまう人よりわからない人の方が人生楽しいんだろうな(私は前者)
私は田舎の貧乏な家から東大を目指すも諦めて地方旧帝大に進学しましたが、同級生の地頭のよさに勝てないと悟り、将来有望そうな男の子と付き合うことで自尊心を埋めることにしました。
就活は面接での演技力のおかげで人に自慢でき...続きを読むPosted by ブクログ -
面白いのは面白い。
でも、なんだろ。まだ共感はできない
地方から出てきた身として理解はできる。
もしかしたらこれからぶつかる壁なのがしれない、
でも私は見下す人にはなりたくない
見下しているのか?客観視しているのか?
これを面白いという人もなんなんだろうPosted by ブクログ -
こういう小説もありなんだ。
都会に暮らす若者の孤独を、今流行りのガジェットでこ洒落た物語に仕立てた作品集。慶応や早稲田を卒業して、おしゃれな衣装をまとい、有名レストランで舌鼓をうっているのに、幸せ絶好調から遠く、寂しさを埋め合わせるため婚活アプリで出会いを求めてもむなしい。2時間映画よりTIKTOK...続きを読むPosted by ブクログ -
WEBのゴシップ的な文章という先入観があったが、小説として成立していた。ストーリー性は無いが、各登場人物の思考というか、令和の東京を漂う様が高解像度で描かれていて面白かった。
「人にはそれぞれの地獄がある」とコメントして炎上したアナウンサーがいたが、本書で語られる人生たちはまさに「それぞれの地獄」で...続きを読むPosted by ブクログ -
語り口調の軽い文体でサクサク読める。口にするのが憚られる気持ちを上手く言語化して、いわゆるイタイ人達のあるあるを読者に共有して共感を得てもらう事が筆者の狙いと理解した。誰しも抱えている承認欲求やルサンチマンに対し、皮肉りながらも、それを受け入れて生きていく事が人生なのだ、と自分の中で腹落ちした。特に...続きを読むPosted by ブクログ
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ずっと欲しいと思ってた1冊。期待通りでした。
当たり前ですがいわゆるエリート層、金持ち層の人達にも葛藤や敗北体験があって、本作の良いところはとにかく解像度が高いところ。
こういう人、本当に居るな、、という率が高い。そこが良いポイントです。
構成は短編が10個ぐらい詰め込まれているもので、基本的にそ...続きを読むPosted by ブクログ -
自らに鞭打って競り勝ったレースで切ったゴールテープの先の物語。
若者の話、のように見えて、「標準化」され「量産」されてきた世代にこそ言葉の澱が残る作品だと思う。Posted by ブクログ -
SNSに投稿していた“タワマン小説”が話題になりデビューした著者の新作。平成28年から令和5年までの間に沼田というキャラクターと関わった4人の視点で描かれる、宮島未奈の『成瀬は天下を取りにいく』と似た構造の連作短編集。ただし読後感は真逆。それぞれの登場人物が抱える葛藤や辿る結末はどれも苦く、何より冷...続きを読むPosted by ブクログ
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最初の方は面白いけど似たような話ばっかりで途中からもう読みたくなくなる
学歴、出身地、育ち、容姿などにとにかくコンプレックスを持っていて東京にきても不幸な人たちの話Posted by ブクログ -
タイトルにひかれて購入。気付けば全部読んでしまっていました。
こういう人たち居るよねって思うところもあれば、自分はどうなんだろうって色々考えさせられました。Posted by ブクログ -
組織で「仕事」に取り組むとき。
例えば、組織に新たなメンバーを加える際。
意思決定者に承認を得ることは必須であり、その承認がどのような原則に基づくのか。
データやロジックのみで語れるものなら、承認者は不要とも言える。
そこの原則に、政治的正義、politically correctness、つまりデ...続きを読むPosted by ブクログ -
夢を抱いて上京した地方出身者の挫折を、それこそ薄っぺらい会話で書き散らした感。ただ、著者の温かな眼差しとテンポ良い不思議と落ち着く「ヒロシです…ことし30になります」的な語りに引き込まれる。泉麻人さんを思い出した。Posted by ブクログ
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具体的な地名が出てきたりして、かなりリアリティのある小説といった印象です。地方から都会に出てきた人にとっては内容的にものすごく刺さるんだろうなと思いました。自分が楽しければ、それで幸せであれば他人から何を言われようが人生良いんだろうなと感じました。Posted by ブクログ