まくらくらまのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作家の方がエディンバラ大学に通われていたようで、ストーリーに街の描写がうまく取り入れられて古い街並みや歴史など魅力的で引き込まれました。
表紙裏、裏表紙にもエディンバラの街と登場人物の住居マップなどもあり物語を見ながら地図と見比べて楽しめました。
エディンバラ自体、歴史・文芸・幽霊の町だそうで、読んでいる間にも行ってみたいなと検索してみたり、古い街が持つ深い歴史は底知れなそうだなと感じつつ楽しく読み終わりました。
もちろん、登場人物の子たちも生き生きしていて、メインに二人の女の子たちが出てきますが、二人とも素敵な子たちです。これから、この女の子たちがどんな風に成長していくのか、どんなことを学ん -
Posted by ブクログ
なんだかひどく参っている現在、詩も絵もじんわり染み渡る一冊だった。
弱く迷う心に寄り添う中原中也の詩と、アナログ画材を使用した厚みと暖かさのあるまくらくらま氏のイラストが、漢方薬のようにじんわり効いてくる感じ。
絵だけでもぼーっと見ていれるし、詩の味わいも深い。
挿し絵と違う情景を思い描くのも詩集本来の楽しみか。
しばらくすぐ読める手元に置いておこうと思う。
「いのちの声」は同じ「乙女の本棚」シリーズ『待つ』(太宰治・今井きら)を思い起こさせた。
あれもはっきりしないなにかを待つ主人公の話。
ここ最近参ってる自分も、よくわからないなにかを待っているのかもしれない。だから中原中也の詩と、太宰治 -
Posted by ブクログ
【あらすじ】
舞台は19世紀後半のイギリスの都市、エディンバラ。街の中に蔓延する眠り病の原因が、自分が住んでいる旧市街の中にあるのではとリズに指摘されたカトリは、ふたりで眠り病の原因をつきとめに行く。街の歴史を紐解き、眠り病が発生するタイミングを分析していくふたり。そのうち、街が隠している「大きな秘密」がわかってきて……。
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児童書らしい、女の子2人の冒険譚です。最近、ビジネス書や現代モノの物語を読んでばかりだったので、こういう感じの物語はすごく新鮮に感じました。少しずつパズルのピースが集まっていく感覚がワクワクできてよかったです。 -
Posted by ブクログ
江戸川乱歩文学忌、石榴忌
1931年 昭和6年 「文藝倶楽部」増刊号初出
小説家「私」は、上野動物園で猿に真似をさせて遊ぶ奇妙な男に声をかけられる。男は猿の模倣の話を引き合いに出しながら、やがて自分が体験した小説になりそうな事件の話を語り始める 。
物語は、ビルの5階の貸事務所で始まる。連続する首吊自殺。
男はその真相を目羅博士という目医者が鏡を使った自殺風殺人と知る。
それを逆手にとった青年。
おそらく当時多少増えてきたビル群からの
発想でしょうか
あり得そうで面白い
イラストはまくらくまさん
表紙にも使われているタイル張りの床が素敵 -
Posted by ブクログ
エディンバラ博物館で働くカトリは仕事にも慣れ、大学進学の夢に向かって勉強していた。ある日、古い資料の中に不思議な刺繍布と言い伝えの文書を発見したカトリは、館長のハミルトンからその言い伝えについてレポートを書いてみるよう指示される。言い伝えについてマッセルバラに調査に出たカトリとリズは住人の不可思議な様子に気付き、今までの事件に共通する謎の教会牧師についてさらに調べを進めようとするが……。
降霊術のシーンでぞくりとした。気味の悪さでは今までの作品の中で1番かもしれない。光の道を歩むカトリと闇の道を選んだリズが今後どのように関わり合っていくのか楽しみ。女性の生き辛さにも今後焦点が当たっていきそう