あらすじ
第62回講談社児童文学新人賞佳作受賞作、待望の書籍化(佳作受賞作『カトリとまどろむ石の海』を改題)。
読みやすいのに読みごたえ十分! 冒険ファンタジー。
★主な内容
舞台は19世紀後半のスコットランドの都市、エディンバラ。
街の中に蔓延する眠り病の原因が、自分が住んでいる旧市街の中にあるのではとリズに指摘されたカトリは、ふたりで眠り病の原因をつきとめに行く。
患者が発生するタイミングを調べ、街の歴史を紐解きながら、眠り病の原因を探しもとめるふたり。
そのうち、旧市街が隠している「大きな秘密」がわかってきて……。
対照的なふたりが謎を解きあかす、ミステリーファンタジー!
★第62回講談社児童文学新人賞佳作
★講談社児童文学新人賞、選考委員の如月かずさ氏、大絶賛!
「選考委員の立場も忘れて夢中で読みました! 硬派なのに驚くほど読みやすく、物語の世界にいっきにひきこまれます!」
★全国の書店員さんからのアツい推薦コメントもたくさん!
「対照的な女の子コンビが駆けぬけるゴシックファンタジー! 最高のおもしろさ、保証します!」――未来屋書店有松店 富田晴子
「冒頭からカトリの突きぬけた強さにしびれました!」――うさぎや矢板店 山田恵理子
「原因不明の“眠り病”を阻止するため、運命に流されまいとするふたりの姿は力強くもしなやか」――ジュンク堂書店藤沢店 鈴木沙織
「クライマックスには大人の私もドキドキハラハラ。ぜひシリーズ化していただきたいです!」――有隣堂町田モディ店 原田明美
「私たちの足元にも謎が埋まっているかもしれないと、この物語が教えてくれる」――あおい書店富士店 鈴木裕里
「挫折しながらもやり遂げていく姿が見えるようでした」――宮脇書店境港店 林雅子
「ドキドキをも連れてくるミステリーファンタジー。大人も夢中になる本でした」――夢屋書店ピアゴ幸田店 金澤成代
「すこしずつ謎が明らかになっていくその過程が本当におもしろかった!」――未来屋書店 ボンベルタ成田店 森川由香
「カトリとリズの、勇気と頭脳と行動力に乾杯!!」――文真堂書店ビバモール本庄店 山本智子
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「カトリ」シリーズの第一弾。鍛冶屋の娘のカトリが眠り病の解決にリズと共に挑むファンタジー。19世紀のエディンバラを舞台にしており、なかなか手の込んだ作品。
Posted by ブクログ
表紙の装丁がちょっと古い感じだったので、じつはあまり期待せずに読んだのだが、予想に反してとてもおもしろいお話だった。
舞台は19世紀のイギリス、エディンバラ。旧市街に住む金物屋の娘カトリと新市街のお嬢様リズの2人が、街で流行し始めた奇病について調べるという話。ファンタジー×ミステリー。登場人物も魅力的だし、話もおもしろかった。
続きがあるみたいだけど、マナドッグ・ムンヴァイルについて深掘りしてくれるのかな?
Posted by ブクログ
面白かった!
お話としては理解しやすく王道の流れ、ミステリーのジャンルではありますが謎解き要素は薄め…ですが、主人公のカトリとその友人のリズが恐ろしくアクティブで、地道な調査にも、大人の無理解にも根気強く立ち向かう様が読んでいて痛快です。
探偵はおらず、頭脳で解決するというより、子どもたちがバイタリティで謎をねじ伏せる感じでした。笑
漢字について、読みやすさを重視した上で漢字を多用しているという印象。ふりがなは小学校で習うものにはついていない印象ですが、責任、否定、表情、などの熟語にはふってあったりもします。漢字が恐ろしく苦手でなければ中学生には大丈夫そう。
文字の大きさは小さめですが読みやすいフォントとレイアウトに気を配ってくれており、会話文が多めなこともあいまって改行や段落も多いほうです。
描写はわかりやすく、「話がわからなくなった」ということはほぼ無いのではと思います。挿し絵は多くありませんが、的確に文章だけでは伝わりにくいニュアンスを表現してくれています。
勧める相手像として、中学生は「国語の教科書を理解し楽しめる程度に長文をたしなみ、漫画なら学園ものを好むタイプの子」を想定します。友人同士の心情理解が肝になると思うからですね。小学生なら青い鳥文庫とかを進んでたくさん読んでる子なら余裕を持って理解できそうと思います。
Posted by ブクログ
カトリの住んでいる街に眠り病みたいのが流行って、それを友だちと解決する話だった。ホラーではないけど、全体的にこわい感じ。
最初は、病の原因は、ようかいみたいなものかと思った。でも、実際は宇宙人と人間で、びっくりしたし、おもしろかった。ただ、そんな宇宙人が本当にいたら、こわい。
ぶたいは、エディンバラ。グラスゴーも近い。ぼくは、この辺りはこわいからあまり行きたくない。いろんな国に民話とか神話とかがあって、そういうのを元にした物語がたくさんあるけど、このお話は意外なことばかりで驚いてばかりだった。作者の人は、よくこういうことを思いつくなーと思った。
一緒に事件を解決するリズの家の御者のビルが好きだった。素直で、力が強くてかっこいい。
神話とか歴史とかが好きな人に、おすすめ。(小6)
Posted by ブクログ
発売前からすっごく楽しみにしていた一冊!!
二人の少女が19世紀エディンバラの街を舞台に眠り病の謎を解くミステリーファンタジー。
眠り病の謎解きが…まさかのホラーで、
いやいやそうきたか、と。
後半、街の雰囲気も相まってぞっとしながら読みました。
カトリとリズの謎解きコンビ、
頭の回転の良さが心地よくてとてもよい。
民俗学や街の謎を織り込んでいく感じも好み!!
これは続編を熱望。
Posted by ブクログ
舞台は19世紀後半のスコットランドの都市、エディンバラ。街の中に蔓延する眠り病の原因が、自分が住んでいる旧市街の中にあるのではとリズに指摘されたカトリは、ふたりで眠り病の原因をつきとめに行く。患者が発生するタイミングを調べ、街の歴史を紐解きながら、眠り病の原因を探しもとめるふたり。そのうち、旧市街が隠している「大きな秘密」がわかってきて……。
児童書なのでサクサクと読めました。そして面白い!たまには児童書もよいものです。
Posted by ブクログ
読みやすい文章で、さくさく読めるお話でした。
こどもはもちろん大人も楽しめるお話だと思います。
最後は本当に、このページ数で足りるの?もしかして2巻へ続くっていう終わり?とドキドキしました。
Posted by ブクログ
著者のデビュー作。舞台は19世紀のエディンバラ。治療法も原因もわからない謎の病気を追って、普通なら知り合うことのなかっただろう、2人の少女が真相に近づいていく。合理的に考える裕福な家庭のリズと、行動力と地理を知り尽くした金物店の養女カトリは、ときに環境の違いからぶつかりながらも認め合っていく。真相は、ビックリ‼️な感じだが、ラストはハッピーエンド。
カトリは、自分を縛っていたのは自分だと気づき、新たな世界に踏み出す。恵まれた環境でなくても、未来に希望を抱くことはできると、これから道を選ぶ子どもたちにエールを送る一冊かも。
Posted by ブクログ
えー、そういう方向?と、思いつつも、ラストも含めて一気に読んだ。小学校高学年だと、ちょっと難しいかな。もう少し、イラストがあると子どもの読者には、わかりやすいかも。
Posted by ブクログ
第62回講談社児童文学新人賞佳作受賞作(佳作受賞作『カトリとまどろむ石の海』を改題、出版)。…らしいです。と、いうか、いきなりどうして児童文学かというと、この作品の装画が、まくらくらまさんだからです!!
物語の舞台は19世紀後半、イギリスのエディンバラ…。金物屋のカトリ(カトリオナ・マクラウド)13歳と、裕福な家の出のリズ(エリザベス・オールデン)14歳の2人の女の子が活躍します。ふたりは、エディンバラの街で蔓延する原因不明の眠り病について、患者の発症時期や街の歴史など明らかにすることで核心に迫っていくのだが…。
ふたりの女の子のキャラが対照的でありながら、それぞれとっても魅力的なんです!特にカトリは、表紙に描かれているように、スカートだけれど上着は男物のジャケットという装いでなんとも個性的ですよね♪えっ?そんなことしちゃう?というようなことも、ふたりだからできちゃう!ふたりの成長が感じられるのもいいところで、結構ハマりました。まくらくらまさんの装画(作品内のイラスト)も表紙のようにカラーならなぁ…と思ってしまいましたが、でもいつもとは違う読書経験ができました。続編、もちろん読みますっ(*^^)v
Posted by ブクログ
リズとカトリのコンビがなかなかいい感じで、ふたりに引っ張られて話もテンポよく展開する。
……のだけど、お嬢様のリズの話し方、やはり少し不自然に感じてしまう。わたしが保守的なのかな。むずかしいところ。
地図を描いて原因を突き止めようとするあたりは、ロンドンのコレラを題材にした『ブロード街の12日間』を思い出していたのだけど、結末は驚きのオチだった。リアルな物語の雰囲気をずっと出していたからこのあたりちょっととまどうかも。
それにしても、外国を舞台にしながらまったく破綻なく物語を進めていくのはすごいと思った。
Posted by ブクログ
エジンバラ旧市街に住む少女カトリが、旧市街ではやってる眠り病の謎を解明しようとする話。
だんだん真相に迫っていくのが、読んでてゾクゾクした。
冒険に憧れるけど、どうせ家業継ぐよなーと思っていたカトリが、自分の住む街の秘密に迫ったあとに、「養親に気を遣わなくていい?家業の金物屋じゃなくて博物館で働きたい!」ってなったのがテーマ性あって児童文学ぽいなと思った。
カトリとリズが地図に書き込んでったところが冒険感ある。
Posted by ブクログ
舞台はエディンバラ。ぱっと見は外国の冒険ファンタジーみたいだけど、作者は日本の方なのね。
世界には自分の知らないことがたくさんあるんだろうなぁ。続刊も楽しみ。リズもまた出てくるのかな?
Posted by ブクログ
作家の方がエディンバラ大学に通われていたようで、ストーリーに街の描写がうまく取り入れられて古い街並みや歴史など魅力的で引き込まれました。
表紙裏、裏表紙にもエディンバラの街と登場人物の住居マップなどもあり物語を見ながら地図と見比べて楽しめました。
エディンバラ自体、歴史・文芸・幽霊の町だそうで、読んでいる間にも行ってみたいなと検索してみたり、古い街が持つ深い歴史は底知れなそうだなと感じつつ楽しく読み終わりました。
もちろん、登場人物の子たちも生き生きしていて、メインに二人の女の子たちが出てきますが、二人とも素敵な子たちです。これから、この女の子たちがどんな風に成長していくのか、どんなことを学んでいくのか続編を読むのが楽しみです。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
舞台は19世紀後半のイギリスの都市、エディンバラ。街の中に蔓延する眠り病の原因が、自分が住んでいる旧市街の中にあるのではとリズに指摘されたカトリは、ふたりで眠り病の原因をつきとめに行く。街の歴史を紐解き、眠り病が発生するタイミングを分析していくふたり。そのうち、街が隠している「大きな秘密」がわかってきて……。
・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆
児童書らしい、女の子2人の冒険譚です。最近、ビジネス書や現代モノの物語を読んでばかりだったので、こういう感じの物語はすごく新鮮に感じました。少しずつパズルのピースが集まっていく感覚がワクワクできてよかったです。
正統な児童書
舞台はイギリスで時代が少し遡るが、14~15歳の少女たちが父親の病気を治すため知恵を絞り合っていく。読者の対象年齢を確認していなかったが、知人に勧められた読んでみた。幼き日に読んだ、「ロビンソン・クルーソー」を思い起こした。
Posted by ブクログ
大戦前くらいのエディンバラを舞台に
旧市街の金物屋の娘カトリと
全寮制の学校に通うロンドン娘のリズが
街に突然流行り出した「眠り病」の謎を追う。
ふたりとも近しい人が罹患したから
自分ごととして問題を捉えているし
知恵と行動力があって頼もしい。
現実的な謎なのか、非現実な謎なのか
どっちにも振れる展開で
最終的にはちょっとファンタジーな秘密が
解決の糸口だったけれど
民俗学的な要素もあったりして
じゅうぶんワクワク楽しめました。
Posted by ブクログ
実在の舞台で物語が繰り広げられるのでミステリーかと思っていたのですが、真実に近づくにつれてファンタジー要素が濃くなって、私はちょっと着いていけなかったかもしれないです……。眠り病自体にもっとファンタジー的要素があれば戸惑わなかったのかも。
とはいえ登場人物や世界観は魅力的でしたし、描写が丁寧で浸れる作品でした。最後、カトリの心境の変化が描かれるのが良かったです。
Posted by ブクログ
なかなか物語に入り込めず、読むのに時間がかかりました。
主人公はカトリという女の子。彼女の住むエディンバラで謎の眠り病が流行する。カトリはリズという女の子と、その病気の原因を突き止めようとする。2人の話し言葉が不自然すぎてイマイチ楽しめませんでしたが、終盤に近づいて真相が見えてくると、やっと面白くなってきました。
でも、読むのに疲れちゃったな。
Posted by ブクログ
19世紀後半のエディンバラ。旧市街に住むカトリはひょんなことから新市街に住むお嬢様のリズに巻き込まれドクターの診察手帳を盗むことになる。そこに書かれていたのは、旧市街に広がる謎の「眠り病」の患者たちの実態だった。旧市街の限られた範囲で、一定の条件で増え続ける患者たち。それぞれの父親を眠り病から助け出そうと、カトリとリズは聞き込み調査を始めた。
謎解きミステリーのようであり、しっかりファンタジーでもあり、少しSFの要素も入った読み応えのある作品。カトリとリズの役割語を排除した話し方が斬新で、特にリズは19世紀後半のお嬢様なので違和感もあった。
Posted by ブクログ
講談社児童文学新人賞佳作受賞作だが、子供だけでなく大人も充分楽しめる。『博物館の少女』を思わせるミステリーファンタジーだった。
19世紀後半のスコットランドの都市、エディンバラ。カトリは、街の中に蔓延する眠り病の原因が自分が住んでいる旧市街の中にあるのではと、新市街地に住むリズに指摘される。ふたりで眠り病の原因をつきとめようと動き始める。患者が発生するタイミングを調べ、街の歴史を紐解きながら眠り病の原因を探しもとめる。そのうち、旧市街が隠している「大きな秘密」がわかって来た。オチにもうひと練り欲しかったような気もするが、
対照的なリズとカトリは絶妙なコンビだった。