ロアルドダールのレビュー一覧

  • キス・キス〔新訳版〕
    どの話もまったく先が読めない。奇妙な味としかいいようのない、嫌な読後感もあればちょっとしたユーモアにクスっとなることもあり、お得感のある短編集。
    私は後味悪い話のほうが好きです。
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II
    短編集だ。ゆったりと軽妙で、どの作品にも「あなたに似た人」がいる。小心で適当で打算的。でも、憎めない。何度でも会いたくなる。そんな魅力や魔力が、この本にはある。イチオシです。
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I
    後味が悪いなんてもんじゃなくて、1日1話ずつ読みました。
    著者の登場人物(というか人間全般)に対するシニカルな目線が、まるで自分の事を嗤われているような気にさせるのであるな、と思いました。
  • キス・キス
    11篇の「奇妙な味」の作品集。

    『あなたに似た人』と比べると意外と粗が目立つ作品集かも。

    個人的お気に入り
    「ウィリアムとメアリイ」
    夫が科学の勝利を得た代償に立場が逆転する夫婦。

    「天国への登り道」
    ささいな(でも精神的負担は甚大な)嫌がらせを続けたため夫婦関係にひびが入る、どころか…。

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  • あなたに似た人〔新訳版〕 I
    皮肉が効いていて面白かった。
    やっぱりカルチャー的に、いや個人的に賭けといったものに全然馴染みがないから距離を感じてしまうところはあったけど、、、
  • 来訪者
    短編集。ブラックユーモア。
    全体的には下ネタ。ただし、ブラック。
    表題作が傑作。
    結末の怖さも際立ってるし、奇妙な謎も多く、ミステリ的にも読める。作品の構成すらも、結末を暗示させる伏線になっているようにも思う。
    他3作もまずまず。最後の「雌犬」はコメディ寄り。
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I
    ギャロッピングフォックスリー、面白かったなぁ。

    何かに囚われ過ぎた人間の滑稽さがスマートに描かれている感じ、、ロアルドダールに興味が湧いた。
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II
    以前「あなたに似た人Ⅰ」を読んでようやく今回Ⅱを読むことができた。
    読み始めた最初、あれあんまり面白くないかと思ったが、ページを捲るたびに引き込まれていった。
    なぜだかはわからないが、展開が気になって仕方がないのだ。
    自分が本作で気になったのは、「ああ生命の妙なる神秘よ」である。
    話の展開が妙に頭に...続きを読む
  • あなたに似た人
    もう廃盤となってる旧訳版。
    絶妙な語り口でぐいぐいと読ませてしまう。
    オチもどうなるのか意外と読めなかったりして、引き込み方が非常に巧い。
    シニカルが効いている奇妙な味。
    人間の弱さ醜さ恐ろしさをユーモラスに描いた逸品。
    傑作と言われる冒頭の3編から始まり、「韋駄天のフォックスリイ」の心痛みながらも...続きを読む
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II
    短編集。個人的に外れがなく面白かったです。
    Ⅰより好きです。性格の良い登場人物がいないので
    彼(彼女)が失敗しても遠慮せずに笑えます。

    サウンドマシン…植物の声を聴いてしまったら。

    満たされた人生に最後の別れを…ロマンチックなタイトル
    だけど内容は切なくもおバカな男性の末路を描いている。

    偉大...続きを読む
  • 王女マメーリア
    不器量な王女マメーリアはある朝目が覚めると絶世の美女に変身していた。美貌のマメーリアは優しい心を失う代わりに、絶大な力と傲慢さを身につけ、不幸へと進んでいくが…。大人のための寓話「王女マメーリア」に加えてTVドラマにもなった〈奇妙な味〉の傑作「アンブレラマン」「ヒッチハイカー」など全9編。その他短編...続きを読む
  • 来訪者〔新訳版〕
    ダール自身がお気に入りのキャラクター、オズワルド叔父シリーズ4編。エロ話がテーマになってるが、そこはロアルドダール。見事なラストのオチで、従来同様愉しませてくれる。さらに無茶苦茶をするエロおやじオズワルドだけに楽しく、恐ろしく。
  • オズワルド叔父さん
    強力な媚薬になるスーダンの甲虫の粉でひと財産を築いたオズワルド叔父さん。次にピカソやフロイトの精液を独自の方法で入手して売りさばこうとする。全編、「ぼく」がオズワルドの日記から抜粋した話なのだがどれも無茶苦茶なほら話。ロアルドダールお気に入りのキャラクター、オズワルド叔父の破天荒な行動は文句なしに楽...続きを読む
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I
    カズレーザーが帯で推薦してた。チャーリーとチョコレート工場の作者らしい。いわれてみれば、ブラックジョークみたいな感じがなるほど味を帯びました。星新一みたいなかんじがあります。だから好きです。なんかちょっと怖くて不安になったりする。おもしろい
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I
    「味」「南から来た男」「毒」「皮膚」「首」が好き。
    「味」は、そうだもう一人、登場している人物がいた、この人が忠実な働きをした…というところがよかった。きちんと仕事をした。
    「毒」心底、ねじ曲がった根性の人っているんだな。
    「首」自業自得、因果応報。遠くから見ていた夫は、こうなることを知っていたのか...続きを読む
  • 飛行士たちの話〔新訳版〕
    原題 Over to You
    無線なんかで「応答どうぞ」。よく〝Over〟と略して使われる。

    飛行士たちが空で最もよく発した言葉なんだろう。重要な情報交換の時にも、他愛無い話の時にも、もう返答がないとわかっている戦友を呼び出す時にも。

    ロアルド・ダールの処女短篇集。
    副題 Ten stories...続きを読む
  • あなたに似た人〔新訳版〕 II
    読後感の悪いショートショートを書かせたら天下一のロアルド・ダール短編集。印象的なのはやはり表紙にも出てくる「クロードの犬」。
    他の作品と違って複数の独立したチャプターに分かれているので、登場人物への感情移入が自然と強くなる。話としては全然関係ないが、映画「ロック・ストック・トゥースマーキングバレルズ...続きを読む
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I
    普通のミステリとは全然違います。翻訳だから文章も日本の小説とは違ってまた良し。
    中でも良かったのが、「皮膚」容赦ない残酷さ。貧しく今日食べるものにも困るような老いさらばえた老人。彼が彫り師として活力に溢れ輝いていた日々、若き画家に惚れ込み背中一面に自分の妻の肖像を刺青として残してもらった。それは自分...続きを読む
  • あなたに似た人〔新訳版〕 I
    短編集
    カタカナの固有名詞の多さにちょっと混乱しました
    どんどんと盛り上がっていってどうなるんだーって思ったら、拍子抜けするようなオチが多々
    直接的に残酷な描写はないですが人間の静かな狂気や感情みたいなものにぞわっとしたりする話も
    個人的にギャロっピング・フォックスリーがしょうもなさすぎて(褒)好き...続きを読む
  • 来訪者〔新訳版〕
    ロアルド・ダールの大人向け短編集
    少しエロティックだったり、悪趣味というかブラックコメディ風のものが多かった印象
    最後のオチがどれも秀逸で、ついつい続きが気になってしまう作品でした