山田太一のレビュー一覧
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ネタバレ空也上人がいた
老人介護を仕事としている若者と何かと彼の世話をやく中年のケアマネージャ、そして風変わりなケアーされる老人。その三人の関係性の中で、老い、恋、死が語られます。
空也上人は、無常な世の中を生きていく上での救いのイメージとして描かれています。
介護人をすぐ首にしてしまいながらも、何故を全く話さない老人。そんな老人のケアーを特殊老人ホームの仕事に切れてやめてしまった青年が担当することになります。次々に繰り出される老人の奇妙な頼みに当惑し、怒りつつもケアマネージャの助言によってなんとかケアーを続けるのですが、その三人の関係性が年の離れた恋に起因していることがだんだん明らかになっていきま -
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1988年第1回山本周五郎賞
「あれは、どうかしていたんだと思います。」
主人公の脚本家は、そう言う
だけど どうかしていたなどと思っていなかったのではないでしょうか
男は強がっていたけれど
離婚、息子との折り合いの悪さ
住んでいた家は元妻のものに
ひとり都会の夏の夜に 心に隙間ができてしまったんですね
そこに優しく入り込んで異界の者
この小説は新刊で出た時、 確か化粧箱に入っていたような記憶があるんです
映画化され、秋吉久美子が印象的だった
2023年イギリスの「異人たち」の原作もこちららしい
なぜこの表紙になってしまったんだろう?
再びのカップ論争 -
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書店店頭でこの本を見た時にはちょっと呆然としてしまった。シナリオ集なんて出版されているんだ。中身をあまり確認せず直ぐにレジへ直行した。「終りに見た街」については、ここには詳細に書かれていない中井貴一主演作品(第2作)で超弩級のインパクトを受けた記憶が生々と残っている。映画監督でシナリオの作者でもある山田太一はSF作家ではないのかと、その当時は思った。しかし現在、この話はSFの名を借りたノンフィクションではなかろうか。
その理由を述べる前にテレビドラマについて少々触れておく。「終りに見た街」はこれまで3つの作品が放映されている。第1作(1982年:昭和版)は山田太一脚本・細川俊之主演・なべおさ -
- カート
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試し読み
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ネタバレ石田の若々しいチンケなプライドも、羽柴の中年臭い無駄な見栄も、
どっちも痛々しいんですけど、分かってしまう部分がありますよね。
自分にもこういう節はあったよなぁ、あるんだろうなぁって。
結局は防衛本能ですからね。自分の価値を守りたいと思う心を、客観的に見せつけられたような感じでした。
各々の記憶について、結局答えは分かりません。
それぞれ勝手に都合よく改ざんして、それを事実と信じ込んでいるんでしょうけど
やっぱりそれを責める気持ちにもなれないと言うか。
皆生きるのに必死な訳で、自分が最も安らげる落としどころを無意識に求めてしまうのは性のようなもんなんでしょうね。
まぁ俯瞰的に見れば、ですけど -
Posted by ブクログ
ネタバレ容赦ないですね。
いや、『戦争中にタイムスリップした』物語とは言え、
どこかで何となくな平和的オチを期待してしまっていたんだと思います。
それこそ悲惨さを舐めている平和ボケだったのかもしれませんけど。どーせ小説だし・・・ってね。
まぁとは言え爆撃された未来が終幕になると予想できた人は少なかったんじゃなかろうかと思いますが。
うーん・・・面白かったんですけどね。
メッセージ性がそもそも重い題材に加え、ラストがまさかの結末である事から
どう受け止めていいのか自分の中でも理解できていない感じかな。今は。
ちょっと疑問点は残りますけどね。クリーニング屋の兄ちゃんっぽい将官とかさ。
あの人も歴史を跨