波木銅のレビュー一覧
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YouTubeで紹介されているのを見て、気になり手に取った。
未来の見えない田舎町で、欝々とした日々を送る3人の高校生は、自分たちの夢をかなえ、この町を抜け出すためには一獲千金を狙うしかないと考え、同好会を結成。ある禁断の課外活動を始めるが…。
少し距離を取った視点や、感情を煽らない淡々さ、どこかユーモアがあるような文体が、とても面白かった。
物語の中の時間と、読者が本を読んでいる進行状況がピタッと重なる文章もあって、かなり遊び心がある仕掛けだなと思って、思わずニヤッとしちゃいました( ≖ᴗ≖)ニヤッ
そして実在の映画、漫画、小説、音楽などが自然な流れで、すごくたくさん出てくることに驚 -
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ネタバレ淡々と起伏がないまま物語が進み、「ここで終わり?」と思うような最後であった。
家庭がうまく行っておらず、学校でも居場所のなかった朴が、ラップを通じて仲間ができる。しかし、憧れていた存在から酷い目にあい、転んでもただでは起きない精神で大麻の種を入手して販売する。そこには、新たな人生を手に入れたいと願う高校生の仲間が加わる。
最初的には、大麻の入手元の男と乱闘になり、学校中に大麻が蔓延し、乱闘シーンに仲間たちが駆けつけて物語が終わる。
この物語のメッセージは、人間誰もが、自分を救ってくれる存在があり、例えばラップや映画、漫画など。それらをうまく人生に取り込めたら良いが、一歩間違えると闇に染まる -
Posted by ブクログ
デビュー作『万事快調〈オール・グリーンズ〉』とても良かったので読んでみた。
予備知識を入れてなかったので、タイトルと表紙から野球の話なのかなぁと勝手に思い込んでいたけど全然そんなことはなく、「クラウド ナイン (Cloud Nine)」というのは積乱雲のことで、この上にいるほど「幸せな状態」「有頂天」「天にも昇るような気分」を意味する英語の慣用句なのだそう。
それぞれの方法で現代を生きる若者たちの姿が描かれる短編集だったこともあり、なんか単純な“幸せ”とはちがう、自らの手で勝ち取った壮大な景色のイメージ。
主人公の女子大生が、教育実習先の中学生と思いがけずMCバトルで戦うことになる表題作が抜 -
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短編集。
教育実習生が生徒とラップバトルする表題作が、勢いがあって面白かった。よくそんな即興で韻踏めるなぁとか、この教育実習生、全然人に興味なくてやる気なさそうなのに、問題児には話しかけたりするんだ...と意外に思ったところとか、いろいろ感じるところがあった。人に興味を持たなさすぎて若干恨まれているところは、笑うしかない。いるよね、こういう人。
なんかラップバトルって気持ちよさそうだ。普段言えないことでも、ラップに乗せれば結構スルスルと言葉が出てきてしまうようで、わだかまりのある人達はもう皆ラップバトルで戦わせてもいいかもしれない(適当)。
いじめられっ子が暴力的な女性に失踪した妹を探して -
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ホラーゲームを実況中の短編アンソロジー。
今は、ゲーム実況などを経験している人は多いのかもしれない。
だがゲームも好きではなく、ましてや実況などとてもじゃないが見ることもましてや参加するなど無理なわけで…
だがホラーだと、どういう感じなんだろうかと読んでみたが、ゲームというのが頭にあるからだろうか、怖さを感じることがなく、どちらかと言うと不気味さの方が強かった。
見るのをやめれば…ということが可能なので入り込めなかったのかもしれない。
○マーダー・ミステリー・リプレイ(品田遊)
姥蜘蛛に喰われる無限ループ
○CIUDAD(波木銅)
生配信中に消息を絶ったバーチャルYouTuber
○メ -
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崩壊後の
世界を
自転車
で走れ!
人喰いワニ×パワフルガール
洪水が来たのに
すべては洗い流されず、
原発の町には方舟も
来てくれなかった。
そして華奢な未来が残った。
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波木さんの文体が好きです。
会話のやり取りや文章が好きです。
オールグリーンズのような、
なんだか爽やかで、
どう考えても詰んでる状況も。
本作はディストピア小説なのかな?
現実なのか曖昧な世界で、
自転車を走らせる。
どんな世界でも悩んで苦しんで、
こんなつもりじゃなかった -
Posted by ブクログ
面白くないとは言えないけれど、読む人を選ぶ作品。
前半でサブカルについて軽く触れられるシーンがあるのだけれど、
『時計じかけのオレンジ』
『現金に体を張れ』
『アンチクライスト』
『隣の家の少女』
『ブルーベルベット』等々‥
このラインナップに嫌悪感を抱いた人は引き返した方が良いかもしれない。ここで明らかに篩にかけてきているなと感じた。
倫理観の欠けた登場人物たちの暴力、性加害、未成年飲酒や喫煙、大麻売買と犯罪のオンパレード。片田舎に押し込められた若者達の鬱屈が暴走しまくっている。
疾走感がある。やられる人間も所詮悪人なので、爽快感もある。
だけど暫くはこの手の小説は遠慮したいと思えるぐら