波木銅のレビュー一覧
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ネタバレ【あらすじ】
恋という言葉では到底つつみきれない、たくさんの感情と人生のシーン。
第一線の現代人気作家たちの手で紡がれる、繊細で豪華なアンソロジー!
島本理生 『最悪よりは平凡』特別な名を持つ平凡な容姿の私。唯一無二の存在になるにはどうすれば。
綿矢りさ 『深夜のスパチュラ』バレンタインに手作りチョコを!壮絶な一夜の奮闘の結果は?
波木銅 『フェイクファー』大学の手芸サークルで知った着ぐるみの魅力。数年後……
一穂ミチ 『カーマンライン』日米で分かれて育った双子のケントとアサミが19歳で再会した。
遠田潤子 『道具屋筋の旅立ち』容姿に関して隠したい過去を持つ優美は、初めての彼氏の言いなり。
桜木志乃 『無事に、行きなさい』アイヌの人気デザイナー・ミワと、シェフの男。レストラン改装を境に二人は。
窪美澄 『海鳴り遠くに』夫を亡くし海辺の別荘地ですごす私は、彼女に出会ってしまった。
【個人的な感想】
島本理生 『最悪よりは平凡』
綿矢りさ 『深夜のスパチュラ』
窪美澄 『海鳴り遠くに』
の3作が好きだった。
それ以外の話はよく分からなかった。 -
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ネタバレ好きが詰まった盛り合わせ!めっちゃ良かった!
最悪よりは平凡 (岛本理生)
魔美のしんどさがしんどくて、それでも好きな人ができてこれから始まっていく感じに、人生捨てたもんじゃないよねと思えた。
深夜のスパチュラ (綿谷りさ)
ひとりで買物行く時のグルグルハイテンション感にめちゃくちゃ共感。スパチュラに泣けちゃう気持ちもわかりみしかなかった。
カーマンライン (一穂ミチ)
回想から始まるストーリー展開に安心感。「ホテル・ニューハンプシャー」読んでみようと思った。
無事に、行きなさい (桜木紫乃)
「アプンノ パイエ」の言葉の意味と2本の線のデザインがそのまま主人公へのメッセージになっていて良かった。ミワさんかっこいい!
海鳴り遠くに (窪 美澄)
主人公の恵美が、絹香と出会って自分の心にちゃんと向き合えたのが良かった。最後の携帯電話越しの波の音に新しい人生が始まる感じがした。
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(2023年12月21日の感想。帰りのバスで書く。)
アンソロジーっていいよね。宝箱みたい。いろんな作家さんたちが一度に会していて豪華。
この本を買った頃は丁度自分のなかで島本理生、窪美澄、一穂ミチのブームが来ていた。だからウッキウキで買って、そのあと暫く読めずにいたのを今になってようやっと読めた。
面白かったのは綿矢りさ「スパチェラ」
綿矢りさは、中学生の頃に『蹴りたい背中』、大学二年の秋に『勝手にふるえてろ』を読んだ。両方とも、それから今回の「スパチェラ」にも当てはまることだけど、今を生きる若い女の子を描くのが本当に上手。綿矢りささん自身は歳を重ねているのに、寧ろ作品のなかではより若く、より瑞々しく、そしてより甘く仕上がってきていて面白いと思う。
桜木紫乃「無事に、行きなさい」も印象的だった。
別れを告げる言葉を持たない民族のさよなら、無事に、行きなさい。別れる人の無事を願うことができるなんて懐が深いと思った。私は馬鹿みたいに重たいから、倫彦の無事なんて絶対願わない。私の預かり知らぬところで不幸になってくれと思う。
意外だなって思ったのは窪美澄「海鳴り遠くに」
この人こんなキャラクターも描けるのね、という点で意外だった。絹香のような子、珍しい気がする。最初に読んだのが『やめるときも、すこやかなるときも』だったから、多分その影響を引きずっているのだろうけど。年が明けたら『さよなら、ニルヴァーナ』読もうかなって計画中。 -
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恋愛小説のアンソロジー。
著者ラインナップが『一穂ミチ・窪美澄・桜木紫乃・島本理生・遠田潤子・波木銅・綿矢りさ』こんなの全員海老の天ぷらじゃん。海老天しかない天丼じゃん…。
私はれんこんの天ぷらが一番好きだけど。文芸誌の恋愛特集のために書き下ろされた作品をまとめたもの。
どれもほんとーーーによかった。全部好き。
なんか恋愛ってどうしても自分の生きてきた環境から受け取った価値観がインストールされて、それがよくも悪くも作用してるよなあと読んでいて思うのだった。
あとけっきょく他人と深く向き合うことは自分と深く向き合うことでもあって、そらつらいわあ…。
ヒリヒリしてて苦しくて、でも文字からそれを体感できるところが小説のおもしろさだよなあ…!名手たちの恋愛アンソロジー超おもしろかった -
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ネタバレくそ田舎で育ったティーンエイジャーは、ヤンキーになるか映画を見たり本を読みまくるしかない。物語全体のテンションが高めで、小走り、全力疾走、小走り、全力疾走を繰り返してるみたいに息付く暇もない。
映画の引用がすっごい多くて嬉しい!楽しい!大好き!
朴と矢口が先に意気投合してから、口調がめちゃくちゃ暴力的になるのがツボにハマった。
こういうキャラクターが出てくる物語を読みたかったんです。
こんなやり取りを待ってました。まさかやってくれる人がいるとは!それだけで最高!!
クリント・イーストウッドの映画みたいにくそボケ殺すを言い合いながら金を稼いでいく。
ラストの青春小説真っ只中な感じの先に破滅が待ってるんだろうけど、何故かさわやかに感じる(笑)
めっちゃ面白かった〜( ;ᯅ; )! -
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読んでみたいけど、なかなか手が伸びなかった作家さんばかりのアンソロジー。思わず買ってしまった。
『最悪よりは平凡』 島本理生
主人公の和田魔美ってどんな女性なんだろうか?会ってみたいと思った。とても魅力的らしい。読んでて、真面目でしっかりとした女性だと思うんだけど、なぜか下心がある男ばかり寄ってくる。本人はそんなつもりは全くないのに。身体が魔性の女みたいに言われてるし。最後はいい感じに終わって良かった。
『深夜のスパチュラ』 綿谷りさ
バレンタインデーは恋する女子にとっては戦いだねって改めて思った。主人公の可耶ちゃんがチョコを買いに行くところから渡すまでの奮闘が読んでて面白かった。ガトーショコラが出来た時、良かったね、よく頑張ったと声を掛けたくなった。読んでて自分の事を思い出した。チョコレートケーキを作って大失敗した事がある。お菓子作りって材料の計量をちゃんとやらないといけないのに、私はとても適当に計量して大失敗。ものすごく言い訳をしてから食べてもらった覚えがある。
『フェイクファー』 波木銅
波木銅さんはこの本で初めて知った作家さん。着ぐるみに魅せられた人たちの話。自分で作ったり、着ぐるみの写真を撮るのが好き、など好きな理由は人それぞれ。なんとなく現実逃避をしたい人達が集まっている気がした。読んでて二つほど謎があったんだけど、分からないまま終わってそこがモヤっとする。でも面白いと思った。「裁縫は暴力の逆」、「裁縫は、誰かを傷つけたりしない」、「誰にだって秘密はある」という言葉が印象に残った。
『カーマインライン』 一穂ミチ
5歳で家庭の事情で離ればなれになった双子の話。14年ぶりに再開し、2ヶ月一緒に過ごす。14年という時間は関係なく、すぐ馴染むんだけど…。一穂ミチさんの作品はこれで二つ目なんだけど、"人の想い"に何か隠されてる、そんな印象を持ちました。2人の子供の頃の思い出に、天井に星のシールを貼るっていうのがあるんだけど、このシーンが作品で重要かな。
『道具屋筋の旅立ち』 遠田潤子
ずっとイライラ、ムカムカしながら読んでた。真相が分かって同情もするけど、それにしても主人公の優美に対する態度はダメだよね。美味しいものを食べて幸せになると思ってたけど、この作品は食べ物で苦しめられる。読んでて苦しくなってしまった。でも最後は食べる事で吹っ切れたみたい。「自分の身体は自分のもの」と気付けて良かった。
『無事に、行きなさい』 桜木紫乃
大人な恋愛小説。ミワと倫彦の関係をミワが自分の作品で表現したというのが、さすがアーティストだなと思った。その作品でお互いの道を決めたって事だと思うんだけど、う〜ん大人だね。
『海鳴り遠くに』 窪美澄
主人公の中野恵美が気持ちを佐伯絹香に伝えることが出来て良かった。こんなの本当の自分ではない、でもその事は言えない。これは辛い事だと思う。
題名の『二周目の恋』って人によって捉え方が違うんだなと思いました。