藤ノ木優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ第三弾!
今まで同様、医療+伊豆のグルメの物語。
医療現場のリアルに加え、伊豆の料理のリアルが伝わります(笑)
伊豆のその店を探したくなります。(きっとモデルがあるはず)
感涙とはいきませんが、医療シーンは熱くなります。
ドクターヘリで搬送された患者を腹腔鏡手術で救う北条。
しかし、開腹にするか腹腔鏡にするかで緊迫なやり取りがなされます。
手術後の伊豆グルメがこれまたいい感じ!
助産師、看護師たちの業務の境界からくる微妙な軋轢。
こうした仕事の役割分担ってどこの業界でもあるのですね。
しかし、目的は一緒。プロフェッショナルを感じます。
そして研修医のゆめの初めての手術
これって部分麻酔だから、患者さん会話聞こえているハズですよね。
そんな中、このやり取りは嫌だなぁ
誰でも最初はあると思いますが、ちょっと怖い。
そして、ラストは大忘年会当日に発生した緊急事態。
北条の判断。そして、ラスボス?三枝の瞬時の決断。そしてその手術の技術。
ドキドキしてしまいます。
その後の忘年会はホッコリで、そんな中でも三枝の行動、態度は人を束ねる立場の人として見習いたい。
自分なら、そのまま酔っぱらってしまう..
本シリーズでは、緩急のギャップが大きいですね。
緊迫の手術シーン
その後の、グルメシーン
これまた、続くんでしょうけど、次回作はしばらく先になりそうですね。
期待して待ちたいと思います。
お勧めです。 -
Posted by ブクログ
現役産婦人科医が描くストーリーという帯に惹かれた。
生命が生まれる現場を、生々しく、リアルに描いている作品。
主人公の新人助産師まゆと、まゆのプリセプター(指導役)の亜美が中心となって、ストーリーが進んでいく。
生い立ちにトラウマがあるまゆと、完璧な助産師を育てたい亜美。
一見、厳しく、取り付く島もないように見える亜美だが、助産師への熱意と、現場の厳しさ、生命を預かる危険と喜びを知っているからこそ、指導にも熱が入り、厳しくなるのだなと思えた。
まゆのトラウマにも向き合い、プリセプターとして責任を持つ亜美を、私はカッコイイと思う。
その厳しさを自分の糧とするまゆも。
現場はなまなましく、日々健闘されている方々には感謝しかない。
夏に続編が出るらしい。 -
Posted by ブクログ
初めての作家さんです。
読み進めるうちに、主人公の言葉の悪さが気になって読むのを止めようかと思いました。
主人公の赤坂翔太は、修行先の和食店を追い出されて「まぎわ」という料理店にたどり着き、そこに頼み込んで働くことになります。
しかし、翔太は自分の技術をひけらかすばかりで...。
作品を読んで思ったのが、自分のことばかりではなくて相手のことも思い考えなければいけない。そして、この事は色んなことに通じるな、ということです。
気をつけていないと、どうしても自分の想いを通してしまう、押し付けてしまいがちになるので「気をつけよう」と思わせてくれました。
それには、まだまだ修行が必要ですね。
色んな視点で物事が考えられるようになりたいですね〜。
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Posted by ブクログ
幼い頃に父と母が亡くなり、義母と一緒に住むことに・・・
ある日、病院で義母は本当の母だったと知る・・・
なぜ、義母は嘘を貫き通したのか・・・
体外受精の本当の意味を知れる命と向き合う小説だと思います。
体外受精の生々しさを感じることができる表現がすごく感じます。
世間では体外受精の偏見があると思うけど、この機会に不妊治療の内容を突き詰めた小説に出会えてよかったです。
望む命もあれば、望まない命もある。そのことを知ると命が生まれることについて、考える必要があるのかと思いました。
また、義母の奈緒さんがつむぎに対しての大切な想いなど、
命の誕生や扱い方について深く考えるきっかけをくれる小説でした。 -
Posted by ブクログ
接点は条件付きの電話のみ。たったそれだけの細い糸をよすがに過去を変えようと奮闘する若き産婦人科医の家族小説です。
主人公は医師4年目の産婦人科医の男性。彼がその道を選ぶきっかけは、妹を妊娠している最中に倒れ、手術をするも母子ともに助からなかったという、最も大切な人を失う経験をしたからだった。母のいなくなった生活は寒々しく、母が亡くなる原因の一つを己が作ったのだと思い込んだ主人公は、罪滅ぼしのように産婦人科医の道を選んできた。けれど、どうしても母の亡くなった光景がフラッシュバックして緊急帝王切開術に身が入らない。そんなある日、ふと生前母の使っていた部屋に入ったことから、妙なことが起こるようになる。とっくに動きを止めたはずのPHSへの着信——それに出ると、相手はなんと死んだはずの母だった。過去とつながる電話を通じて、彼はなんとか母を助ける道はないのかと、禁忌の道を探り出す。
表紙だけで読むことを決めた物語でした。表紙のイメージでは、母親から亡くなってしまう娘へのメッセージのような物語なのだろうか、という雰囲気を得ていたので、読み進めていって内容に少し驚きました。
主人公は、過去に悔いと自らへの自責の念を大きく抱いていました。本来であれば長い時間をかけて少しずつでも飲み下していくしかないそれらを、けれど彼はある日偶然取ってしまった電話によって解決できるかもしれないという希望を持ってしまいます。
様々な条件がある過去の母との通話。それを通して父を、妹を、母を、助けることができるのではないか、という荒唐無稽な想像に、希望の光を見てしまう。実際、少しずつ過去が変わることによって現実も変わっていく。生まれなかったはずの妹が生きている。ほとんど話したこともなかった父との距離が変わっている。それならば、あの日助けることができなかった母だって、と。
もしかしたら母を、妹を助けたことによって何か重大なひずみが生じてしまうこともあったかもしれないけれど、家族を欲してやまなかった主人公には思い至らないところだったのかもしれません。
随分と夢を見ているのだなと感じる部分もありましたが、自分が過去に行くのでもなく、際限なくコンタクトを取れるのでもなく、ただかかってきた電話に対しての通話しか相手と接触できないという縛りの中でどれほどのことができるのか、主人公の必死さが伝わるようでした。
ようやく得ることのできた家族、彼にはこの苦しかった思い出を忘れることなく、大切にしていってほしいと思います。
母の愛を感じられる家族小説でした。