大島清昭のレビュー一覧

  • 赤虫村の怪談

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    ネタバレ

    ホラーとミステリーを一冊で堪能できるのはうれしい限り。
    蓮太、九頭火、無有…独自の妖怪伝説が存在する赤虫村で、名家の中須磨家の人々が一人、また一人と妖怪の仕業としか思えない奇妙な状態で殺されていく。
    探偵役の怪談作家・呻木叫子が取材して集めた赤虫村の怪談は合間合間の妖しい雰囲気を盛り上げて刺激的だし、怪談に秘められた謎が解かれていく過程も興味深い。
    無有恐るべしだが、事件解決してホッと気が緩んだ最後に顔を出した人物に戦慄。おまえか~!祟りも呪いも神も凌駕する人間の内に秘めた底知れない黒さを見させてもらった。

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    2025年03月23日
  • 地羊鬼の孤独

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    ホラー下地のミステリーとして読んでいくと?となるけれど、ホラー小説として読むと大変楽しい。
    多分オカルトを否定しつつも都市伝説とかの噂ではなく生活の下地として浸透している部分が見えるかなのではと思う。小説だから端折っているとはいえあまりにも簡単に受け入れすぎている気がするし。
    現在に起きた儀式的な殺人事件の源流を探すために、過去の同じ場所で起きた事件を捜査する主人公と、憧れを深めていく先輩の刑事。凄惨な現場なのに、主人公の安直さというかアホさがあって重くならずに読める。
    最後は、ああとなりつつも呪いの使い方に驚いたけれど、畑の箇所を読む限りそういうことかと怖くなる。

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    2025年02月27日
  • 地羊鬼の孤独

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    今作も読みやすく面白かった。
    ミステリーとホラー どちらも楽しめる。
    ラストは「そうくるかぁ……」と思いました。

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    2025年02月22日
  • 一目五先生の孤島

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    孤島で起きる殺人事件。その孤島では昔妖怪が出たと伝説があり、その後その妖怪に見立てたような殺人事件が起きた。そしてその島を調査する主人公たち。
    過去の殺人事件が起きた際の手記はミステリー、現在の主人公の調査はホラーが主であり、混ざり合いながらその境界を埋めていく。
    トリックはわかるし誰が犯人か迄はすんなりいくけれど、その裏の部分まではわからないし要素としてミステリーだからホラー小説だったのかドロヘドロ納得?する。
    ミステリーとしての結末をホラーでまとめようとするから最後は?となってしまってどこに落ち着いていいかわからない。

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    2025年02月06日
  • 一目五先生の孤島

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    ネタバレ

    孤島で館で殺人事件。でもってそこでは昔からのオカルト的な言い伝えがあって、そんな感じの見立て殺人。その30年前に起きた事件を調査しに来たらまたもや殺人事件が。
    いいですね。あらすじだけでも大好物です。
    オカルトミステリとしては「霊」という存在をあるものとして使ってるのが特徴でしょうか。あと前作となる事件があったっぽくてそちらは未読でしたが楽しむうえでは問題なかったです。

    で。面白かったですけども・・・特に中盤くらいまでの展開は大変好みでした。
    ただ犯人はあれ推理できる?そんな手がかりというか伏線とかありましたっけ?読み逃したかなあ?いかにもそれっぽい人を除いたらまあこの人なんだろうけど・・そ

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    2025年02月05日
  • バラバラ屋敷の怪談

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    ネタバレ

    怪談作家呻木叫子が収集する怪談という形式で4つの話が納められているホラー小説。
    最後まで読むと実は全部の話に繋がりがあることが分かる形式になっている。
    怪異は存在するが、怪異の発生には法則性があるというミステリ的な仕掛けがあって、面白かった。
    ただ、全部の話が繋がっていなくても良かったかな…その方が怖かったように思うので。

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    2025年01月25日
  • 地羊鬼の孤独

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    読みやすくおもしろかった
    ミステリ要素は微妙 密室トリックはショボい
    が、この作家ならではの後味の悪さがとてもよい
    呻木叫子と対決してほしいけど瞬殺しそう

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    2025年01月16日
  • バラバラ屋敷の怪談

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    繋がりのある怪談短編集。若干のミステリ要素もあり、わりと面白かった。
    ・バラバラ屋敷の怪談
    ・青いワンピースの怪談
    ・片野塚古墳の怪談
    ・にしうり駅の怪談

    青いワンピースの火野雫、一途そうな言動でわりと誰でもいいの怪異っぽくて好き。

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    2025年01月02日
  • 一目五先生の孤島

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    ネタバレ

    ホラーとミステリーが入り交じった話。
    ただミステリーとして読んでいくと、トリックのヒントがほぼなかったり、動機がとんでもなかったりして、「想像できなくはないけど、それでいいの?!」的なものが多いので、地に足がついた推理とは違う気がする。なのでホラーとして読み進めて行った方が楽しそう。(でもホラーとして読んでもめっちゃ怖い訳ではない)
    続編が出るらしいから、今回のは主要メンバーのお披露目会的なものなんだろうか……?

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    2025年01月02日
  • 地羊鬼の孤独

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    途中まではすごくストーリーが好みでおもしろく読んだが、オチがそうくるか〜〜という。
    でもこれがこの著者らしいテイストだな、ともおもいました。まだ読んでない著書も読んでみます。

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    2024年12月21日
  • バラバラ屋敷の怪談

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    ネタバレ

    今回も小難しく感じる部分に苦戦した……。
    にしうり駅のスーツの人って誰だったんだろ?

    今回も章ごとの読み切りではなくて しっかり繋がってて面白かった。

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    2024年12月13日
  • 赤虫村の怪談

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    怪談作家・呻木叫子シリーズ2作目のホラーミステリ。
    土着信仰が残る村で起こる連続殺人事件は、どれも村独自の妖怪たちに殺されたかのような不可能犯罪だった…
    呻木がフィールドワークで聞き取りをした村人の妖怪をめぐる体験談と、殺人事件の捜査が並行して描かれる。ミステリ的には盛り上がりに欠けるが、クトゥルーが土地に根付いた妖怪たちの話がワクワクして面白かった。

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    2024年12月11日
  • バラバラ屋敷の怪談

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    今作はヒトコワも含めて、ホラー色が強かったです。最後のにしうり駅は、もしや笑わせにきてる?と思ったけど…。先生、メロンがお好きなのですか。
    淡々と、しかし突然ぶっとび真相が明かされるのがこのシリーズの醍醐味といえるかもしれない。そして毎回トンデモトリック(?)が1つはある気がする。

    今作でも呻木叫子自身は無事だったので、続編があると期待して待っています。
    でもにしうり駅の話で登場した彼女は失踪後だった様子、怪異のような存在になっているのかな?時系列が分からぬ。

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    2024年12月02日
  • バラバラ屋敷の怪談

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    ネタバレ

    怪談作家・呻木叫子が取材した4つの怪談とそれにまつわる事件を収録。
    8人の女性が殺害され、遺体を解体、遺棄された事件の現場でもある犯人宅、通称「バラバラ屋敷」。事件の15年後、肝試しに訪れた中学生が同級生の遺体を発見する「バラバラ屋敷の怪談」。とある少女の怪異「青いワンピースの怪談」。呻木叫子が取材に行った先で事件に遭遇する「片野塚古墳の怪談」。大学生が友人を探しに異界駅へ行ってしまう「にしうり駅の怪談」。
    怖かった。普段ホラーはほとんど読まないものだから、モキュメンタリー(フィクション)であると知っていても怖かった。表題作については、もちろん怪談話自体も怖いのだけれど、それよりも事件の真相を

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    2024年11月19日
  • 影踏亭の怪談

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    怪談作家・呻木叫子の活躍を描く連作短編集。
    表題作は叫子が自宅で瞼を髪の毛で閉じ合わされて昏睡状態で発見された事件を彼女の弟が調べてゆくという話だが、意外なオチに驚いた。どの作品も派手な怖さはなく、事件のほとんどに人為的な解決が提示されつつもじんわりとホラー要素があるという構成で面白かった。続編もあるようなので読んでみたい。

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    2024年10月30日
  • バラバラ屋敷の怪談

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    怪談作家・呻木叫子のシリーズ。
    なにげなくたまたま選んだのが先日読んだばかりの本のシリーズで結構びっくり。

    調べたら今回のは第三弾で先日読んだ「影踏亭」との間にまだ一作あるようで。
    おもしろかったです。なんか第一作と比べて話がこなれてきた感じで没入感であったり最後のまとまりがより綺麗になった印象。呻木叫子というキャラクターも前はなんともいえない不気味さみたいなものがあったんですが、今回はそれほど・・・冷静になってみると探偵役というほどでもないんだな。。ていうか前のラストの「ああああああああ」はどうなったんだろうか?読んでない第二作にそのあたりは書いてあるんだろうか?

    ところで異界駅のベクト

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    2024年10月23日
  • 影踏亭の怪談

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    ネタバレ

    実録系のホラー作家がフィールドワークの最中に、その曰くのある怪談を下敷きにしたような事件があってその裏に・・・みたいな。
    その事件そのものはコテコテの密室殺人だったりでミステリ好きとしてはほっこり。そしてどの事件も肝心の部分ははっきりせずに怪異の存在をほのめかして・・・というよくあるつくりと思ったら連作短編で最終話でああああああああああああ
    というそういう。
    なかなかに面白かったです。主人公である呻木叫子がなんとも不気味に感じました。一話で弟亡くなっても全然心動かされることもなく。終始、人となりがよくわからなくて・・・密室殺人の謎解きとかは短編だけにさらっと軽めですねえ。

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    2024年10月18日
  • バラバラ屋敷の怪談

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    久しぶりに読んだホラーミステリー。
    分からないままのホラー要素と謎解きがされるミステリー要素が混ざり合う感じは面白いが、やはり怖い(私にとっては)。
    シリーズものらしいのだが、この作品から読んでも特に支障はなかった。

    八人もの女性を殺害しバラバラにしてあちこちに遺棄するという事件の犯人が住んでいた通称『バラバラ屋敷』に肝試しに行った中学生たちが、鍵のかかった屋敷内で見つけた同級生の生首
    血なまぐさい事件が頻発する古墳で起きた、監視カメラに出入りの様子が映っていない被害者の不審死
    異界駅『にしうり駅』に迷い込んだ大学生グループの一人が密室状況で殺害された事件

    ここには挙げていないが、一番怖か

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    2024年10月05日
  • 影踏亭の怪談

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    2024-10-05
    1作目だけ読んだらやはり気になるもので、つい。
    期待通り、連作を通じての仕掛けがあって良き。その大仕掛けがやっぱり怖い。
    手触り的には雨穴作に近いけれど、ミステリの部分はこちらの方が骨太。
    惜しむらくは2作目のみ大仕掛けとの絡みが薄いことかな

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    2024年10月05日
  • 赤虫村の怪談

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    ネタバレ

    愛媛県山間部にある赤虫村には、独自の信仰と妖怪伝説が存在する。
    古くから伝わるクトル信仰と、暴風を呼ぶ「蓮太」、火災を招く「九頭火」、無貌の「無有」……。
    フィールドワークの為赤虫村を訪れた怪談作家の呻木叫子は、そこで妖怪伝説の災いを再現するかのような不可能状況下での連続殺人に遭遇する。


    『影踏亭の怪談』で新人賞を受賞した大島さんの初長編。
    『影踏亭の怪談』と呻木叫子という登場人物を同じくする同世界線でのお話ですが、時系列的には『影踏亭の怪談』よりも前になるのかな。

    H・P・ラヴクラフトの作り出したクトゥルフ神話世界に属するような、独自の信仰形態と妖怪伝説の残る村で起こる不可解な殺人事件

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    2024年09月28日