大島清昭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久しぶりにホラーを堪能しました。近年稀に見る面白さに、私は本書を誰かに紹介したくてうずうずしています。怪談話には、不可解で、奇妙な出来事がつきもので、日常的にはあり得ない珍事が起こったりするものです。本書は、それが幽霊や祟りの仕業で片付けるのではなく、謎解きをしているところが多いのです。おそらく、著者の心中には、結局いろんな悪さするのは生きている人間であり、悪霊とか祟りはそれぞれの土地の歴史伝承である、というものがあるのではないかなぁ。でも、怪談なので、不可解な出来事も残され、恐怖を掻き立ててくれます。
著者の他の作品も読みたくなりました。 -
Posted by ブクログ
最後、プツって急に終わってる…
だけどこの終わり方でいいんだと思いました。
フジテレビで放送してた「憑きそい」みたいに、深夜枠ドラマでそうっと映像化して欲しい。。
栃木にある幽霊屋敷のお話で、そこに住んだり訪れたりした人々の様子が年代ごとにまとめられていました。
時系列で進んでるから、とても読みやすかったです。
それでも、幽霊屋敷となってしまった過去の出来事とか、各話に出てくる人同士関係があったりとかで、ページ戻って確認しながら読まないといけなかったけど。
(でもそんな苦痛な作業ではない)
途中で、多分この人が災いの関係者なんだろうな…って予測できたけど、予想を上回る展開になったのが面白か -
Posted by ブクログ
ネタバレ大島清昭の呻木叫子シリーズ第二弾。前作「影踏亭の怪談」から、まさか続編が出るとは。。。嬉しい限り。
様々な妖怪、怪談が蔓延る愛媛県の過疎村、赤虫村。その村の名家、中須磨家の一族が妖怪になぞらえて順番に死んでいく。。。
ラブクラフト×怪談。
赤虫(アーカム)、苦取(クトルゥ)、無有(ナイアル)等、もう駄洒落じゃないかと笑。それぞれの邪神たちの特徴を捉えた怪談となっており、クトルゥ神話が好きな人は楽しめたのではないか。
前作のように、ラストに向けて伏線がこれでもかと言うほど回収される様な作りにはなっておらず、ミステリ色は薄い(というか、あのトリックは今の時代怒られるのでは笑)。ただその分、クト -
Posted by ブクログ
ネタバレ連続未解決事件、中国の妖怪、怪奇現象、都市伝説などホラーとミステリー好きにはたまらない要素がたくさん詰め込まれた作品でとても面白かった!!
物語の合間に、その地域に伝わる都市伝説をインタビュー形式で載せていたのもその後のストーリーに繋がる良いスパイスになっていて読んでて飽きない。
10年前の連続児童殺害誘拐事件と地羊鬼事件、その被害者が関わっていた自殺として処理されていた事件、いろんな謎が謎を呼び、そして起こる怪奇現象。。
容赦なく人が亡くなってしまうから恐怖が増した。
そしてまさかの結末……
私も船井が怪しいと思っていたけれど、まさかまさかの林原だったとは、、、!!!
でも船井もやはり -
Posted by ブクログ
怪談作家・呻木叫子。民俗学の知見を生かし、ルポ形式の実話怪談を著している。叫子や叫子の周りの家族・友人たちが見舞われたのは、密室に関連した怪談だった。
連作短編集。
表題作「影踏亭の怪談」
叫子が自宅で拘束されて、瞼が髪で縫い付けられているところを弟が発見する。ラストが驚きだった。いつの間にそんなことに…。
「朧トンネルの怪談」
入り口付近を撮影していた…ということにはこんな抜け道があるんだな。
いくら好きな人のためとはいえ、そこまで出来るのか。
「ドロドロ坂の怪談」
色々な怪異が混じった怪談という感じがした。お化け?幽霊?は、誰を探しているのだろう。
「冷凍メロンの怪談」