あらすじ
地方に住む小学生の間でかつて流行していた“冷蔵庫婆(れいぞうこばばあ)”の怪談。それを模倣したような、連続児童殺害事件が発生する。被害者たちの遺体は異様な状態で冷蔵庫の中に遺棄されていた。民俗学のフィールドワークの手法を用いて怪談を執筆する作家・呻木叫子(うめききょうこ)は警察から捜査協力を要請されるが……表題作のほか、大足様(おおあしさま)と呼ばれる神の祟りで、娘が二十五歳になると必ず自殺してしまう蘆野(あしの)家のおぞましい秘密に迫る「蘆野家の怪談」など、四編の本格ミステリ×怪異譚を収録する。/【目次】ハザコ男の怪談/蘆野家の怪談/冷蔵庫婆の怪談/満月館の怪談
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Posted by ブクログ
呻木叫子シリーズ最新作です。
民俗学とホラーの組み合わせがとても楽しい。怪異や妖怪について民俗学的見地から様々な文献を紐解きながら発生の経緯や正体を探っていきます。
幽霊とか祟りは気の所為とか人間の仕業ではなく本当に存在するというスタンスですが、発生するのには論理的な理由がある…というミステリ要素が入ったホラーです。
連作短編集になっていて、オカルト系アイドルグループ「ギャラクシー・ファントム」の一員で未確認動物担当の淵脇飛鳥が未確認動物を探して日本各地を訪れた際に怪異や殺人事件に遭遇する話と、蘆野という女性が自身の家にまつわる呪いを調査する話が入っています。それらの話に毎回登場するのが呻木叫子です。
怪談蒐集家の呻木叫子は民俗学にも造詣が深く、怪異の謎を解き、ついでに殺人事件の犯人も推理してしまいます。
タイトルにもなっている架空の都市伝説「冷凍庫婆」がとても怖いです。でも、冷蔵庫を背負って子どもに声をかけ冷蔵庫の中に閉じ込めてしまう老婆の怪異ってインパクトがあって人気が出そう。
Posted by ブクログ
なかなかいつも通り面白かった。
怪異を前提にしながらしっかりとしたミステリ連作で、なおかつ終盤でこの連作通して語られる事件の真相…
いいですねー
3151冊
今年50冊目
Posted by ブクログ
冷蔵庫に死体をとじ込める連続児童殺害事件が発生… なぜ、誰がこんなことを… #冷蔵庫婆の怪談
■あらすじ
冷蔵庫に死体を閉じ込めてしまうという怪談を模した事件が発生する。民俗学をフィールドワークで取材を行う作家、呻木叫子シリーズの最新作。
■きっと読みたくなるレビュー
冷蔵庫婆って何だ?! あまりにも引きが強いワードを見て、ついつい手に取ってしまった…
本作は怪談作家の呻木叫子が、民俗学や怪談話などのまつわる取材する中、不可解な出来事に遭遇するホラー&ミステリーです。全四作で構成される連作短編集です。
まずスゴイのが作中で描かれるか民俗学やら都市伝説やらの情報、もはや大学の研究レベルなんすよ。でてくる怪事件にまつわる民俗学としての考察が深くて深くて、読んでるともっと知りたくなってくるんすよね。
またホラーとミステリーを上手に混ぜているところが興味深い。ホラー特有の理解できない不気味な怖さ、その原因を取材やフィールドワークをとおして探っていく謎解き要素が融合してるんです。とは言え、全部が全部すっきり解決するわけではないってところもいい塩梅、軸足はホラーなんすよね。
全四作「冷蔵庫婆の怪談」が共通しており、出てくる登場人物などが繋がっています。オカルト系アイドルグループが出てきたり、館ものミステリーを彷彿とさせるお話もあったりと、読み手を飽きさせないようにバラエティに富んでるところもいいですね。
私がイチ推しなお話は『蘆野家の怪談』ですね。蘆野家に生まれた女性は、25歳になると必ず死んでしまうというという話。まずこんな恐ろしすぎる設定に興味津々だし、取材やフィードワークの中で徐々に見えてくるものが不気味すぎる。このお話は最後の最後まで引きずるんですが、終盤展開のサゲっぷりにマジ戦慄しましたね。
きっと幽霊、妖怪、都市伝説など怪奇モノに興味がある人は大好物な作品ですね。あと表紙の装画も不気味すぎます、なんか冷蔵庫から手が出てるんですけど… こわいよー
■ぜっさん推しポイント
また表題作『冷蔵庫婆の怪談』も終始イヤ~な気分で読ませてもらいました。子どもたちをかどわかす犯人はどういった人物像なのか? こちらも終盤に提示される真相は、あまりにも鬱すぎてぶっ飛びました。急に足を引っ張られるような恐ろしさがありました。
Posted by ブクログ
怪談作家・呻木叫子シリーズ第四作。
失踪から何事もなかったように帰ってきて、何事もなかったかのように仕事を再開している呻木に最後までドキドキしながら読んでいた。これまでのシリーズの内容から、何かあるんじゃないかと勘ぐってしまった。
今回は児童が何人も殺され、冷蔵庫の中に閉じ込められるという連続殺人事件をベースに、様々な怪談話が展開される。
サンショウウオ(ハザコ)になった男が次々と人を襲い喰らう「ハザコ男の怪談」
大足様に守られる代わりに、その家に生まれた女性は必ず25歳の誕生日に自殺するという言い伝えのある「蘆屋家の怪談」
小学生たちの間に流行っていた『冷蔵庫婆』の怪談を模倣したかのような連続殺人事件「冷蔵庫婆の怪談」
幽霊屋敷との噂がある館で起きた異様な殺人「満月館の怪談」
妖怪や霊や不可思議な出来事を取材した結果の呻木の原稿編と、実際の出来事や事件編とが交錯するように、不可解なことと物理的に解釈できる部分とが交錯し展開するのはこれまで通り。
ただ怖さという点においてはそこまではなかった。
後味の悪さや気味の悪さの方が残るという点では怖いと言えるかも知れないが。
犯人は分かっても動機が分からないままだったり、理不尽な状況を回避する方法が分かっても、別のジレンマに陥ったり。
そして何故呻木は年を取らないのか。行方不明中に彼女に何が起きたのか。知りたいような知りたくないような。