トマトスープのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
おもしろい。
ボラクチン第一皇后に接触するファーティマ。表情の描き方が良い。
知恵者の騙し合い。自分は気がついてないだけで周りは知恵者だらけなのか、アホだらけなのか。
三男オゴタイ・カァンや四男トルイ。この人達の顔も良い。
ボラクチン第一王妃の病気をファーティマが治し、三男オゴタイ・カァンが同じ病気になる。
治療の為のモンゴル伝統の祈祷により、四男トルイは倒れる。
ボラクチン第一王妃の動きが怪しく、それを読みきれなかったファーティマ。
自分がこの世で一番頭が良いと思っていた自分を後悔する。
・モンゴル帝国では国は土地ではなく人の集団で括られていた
・商業を守る事で繁栄した(今に繋がる考えと思う)
・イスラム圏の錬金術と中華の煉丹術、そして現代化学
今の世界に繋がる話に思いを馳せつつ、なんだか不思議な感覚。 -
Posted by ブクログ
チンギスハンが亡くなり、モンゴルの風習に習い一番下の息子オッチギンである四男トルイが後を継ぐかと思いきや、三男オゴタイの賢さから次の皇帝はオゴタイに。
モンゴルを結束するためには兄弟が力を合わせるべきとの思想のオゴタイは、それにショックを受けながらも賛同。
しかし四男トルイの皇后ソルコクタニは次男チャガタイの反乱の可能性を気にかけ、ファーティマ(シタラ)をチャガタイへ密偵に使わそうと企む。
しかしファーティマは偶然から皇帝オゴタイの第六王妃であるドレゲネの従者となってしまう。
モンゴル帝国に恨みがある、ペルシャ出身のファーティマだが、ドレゲネもモンゴルに滅ぼされた森の遊牧民出身である事を聞き、ドレゲネとモンゴルへの恨みを晴らす事とする。
三男大カァン皇帝オゴタイは寛大な心からモンゴル帝国に商人の為の都を造ることを発案。
四男トルイは金国(中国北部)首都開封を兵糧攻めにする軍事作戦を提案する。
ファーティマとドレゲネはそれに乗る事でモンゴル帝国の内部分裂を狙う。
モンゴル帝国(大元ウルス)の歴史をファーティマという女性から見ていくが、これがなかなか面白い。
次巻へ期待。
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Posted by ブクログ
時は1200年代。モンゴル帝国がライジングする際のチンギスカンの息子4兄弟。
日本は鎌倉時代で、イラン北部はホラムズ・ジャー朝?
主人公シタラ(星)はそこに奴隷として売られるが当時の中東の奴隷は我々のイメージする北米黒人奴隷とは違う様子。知識を付ければ偉い人の従者になれる。
知恵の取得を頑張るが、そこにモンゴル帝国4男トルイ軍が攻めてくる。
そこで大切なイスラムの本『エウクレイデス原論』を奪われ(線とは幅の無い長さとかが書いてあり、どこかで聞いたことがある)、
それを取り返す為にシタラはファーティマと名乗り、モンゴル帝国に潜入していく。
あと、この時代のイスラム世界では地球は丸いのね。
イスラム教の教典クルアーンには知を求める事を教典に書いてあることも意外。
フビライハン(元寇の)の幼少期も登場。
20260923再読 -
Posted by ブクログ
すごい話になってきた。
なんで幸せになれないのか、どうして復讐にしがみつくのか。どんなにいま現在を平和にしたとしても、服従させられた側に残るのは血塗られた過去。それを消すことはできない。
この漫画は単純に面白いと思って読んでいるのだけど、歴史を学ぶことで現在起こっている世界情勢にも心を向けることになっていると思う。
復讐の連鎖は断ち切ったほうが絶対いい。でも、幸せをかなぐり捨てて、過去にしがみつく生き方は、血を流してきたモンゴル帝国、ひいては歴史上登場した数々の支配者たちを絶対肯定しない、そうした強い意志も感じる。順応して生きることで感覚を麻痺させるほうが楽なのに、あらがい続ける姿勢は痺れる。生きてりゃいい、そんなわけにもいかない。心が自由であることの方が大事な人だって居るのだ。
シラがファーティマに謝罪した場面での、ファーティマの怒り…。この怒りが湧く理由を、もっと考えていきたいと思う。謝れば済むものじゃない。怒りっていうのは複雑なもので、単純に言語化できるものでもない。奪われたもの、踏み躙られたもの、自分が築き上げてきたもの、怒りの対象が持つもの、いろいろな要素が絡み合っているし、時間の経過とともに、怒りの理由も変わっていくと思う。
謝罪する行為というのは、相手の怒りを理解していると示すことでもあると思う。でも、あなたは何もわかってないよね?というのも怒りの原動力になると思う。シラはファーティマを救おうとしたのかもしれないけれども、私はファーティマが怒ったことに共感できた。理解はしてないかもしれないけれど。 -
Posted by ブクログ
この漫画を読み、自分の偏見を自覚。たとえば奴隷制は人権無視の酷い制度であり、非人道的なものだというイメージがあったのだけど、少なくともイランではイメージとは違ったらしい。ものである側面ももちろんあるのだが、買われた家で家族のように迎えられることや、結婚だってできたらしい。それと、天文学や数学の知識にも驚かされた。モンゴル帝国の話ではあるが、漫画などのストーリーで読むことで、新しい見方ができると思う。
さて、この漫画は、史実にも登場するファーティマをモデルにした漫画らしい。アニメが素晴らしく、そこから入ったのだが、漫画の方も面白い。アニメではできないコマ割りの表現や、デフォルメが効いたキャラクターが魅力的だ。
漫画を読むにあたって、自分の人生や生活に通じる価値観や、教訓が得られる作品、いざというときの人間性が描かれた作品には強く惹かれる。知の力を持って生き延び、あたたかな思い出を握りしめてモンゴル帝国に立ち向かおうとするシタラは、自分にとっても目が離せない存在だ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレバトゥのキプチャク遠征からグユクのカラコルム帰還決定までを描く第6巻。
早々に退場してしまったけれど、コルゲンもまた魅力的だった。その死と遺志を受けて、向かう先を見据えたグユクの立ち姿がまた良い。
彼らに比べ、主人公・シタラの方はというと、大きな動きを取りづらいこともあり、出番は少なく、その計略は(今は)地味にも感じられる。しかし例えば、キプチャクに往かせたシラを見送る独白の凄まじさ、その孤独や虚しさ。それを見ると、この物語がきらびやかな表舞台に立つ男たちのための物語ではなく、シタラやドレゲネ、オイラト族の娘たちのような、虐げられる女性たちの物語なのだと改めて思わされる気がする。