五十嵐律人のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
またたびを嗅いで興奮したネコが恋敵のネコに襲いかかったら罪に問えるのか?
堅苦しく馴染みのない『刑法』。でも、罪を犯すのが『ネコ』だったら?
作家であり弁護士でもある著者が、堅苦しく難しい『刑法』をわかりやすく伝えるため、人をネコに置き換えてユーモラスに解説する。
社会生活を送るうえで、身近で大切な法律。どことなく敬遠されるのは言葉が独特で意味合いが違ったりするからかもしれないです。
刑法など突き詰めれば、他人に害をなしてはいけないということに尽きると思うのですが。まあそれぞれに解釈やら事情やら色々と複雑になる要件もあるので、優秀な弁護士についてもらう、これが大きいのではと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ買うつもりはなく、棚に戻すときに落としてしまい角が折れちゃったから弁償の意味を込めて購入した本。はじめて読む作家だった。
私は自分の顔に自信はなくて(学生時代に比べたら自信はついた方だけど)、だからこの冒頭から出てくるルックスコアはなかなかキツイ仕組みだな、と思った。ホント、自分の学生時代、特に中学生の頃にスマホがなくて心底安心した。解説にもあったけど、今の子は我々の比じゃないくらいに自分の見た目を気にしていると思う。アプリそれ自体に対する対処法とかは特に綴られていなかったけど、まあ現実でもどうしようもできないよな。それにしてもなかなかリアルないじめの描写だったような。
購入時の帯に書いて -
Posted by ブクログ
五十嵐律人『六法推理』角川文庫。
読むのは3作目となる五十嵐律人。現役弁護士の書いた連作形式の青春リーガル・ミステリー小説。
デビュー作にして、第62回メフィスト賞受賞作の『法廷遊戯』は滅茶苦茶面白かったが、次に読んだ『不可逆少年』は凡作だった。そして、本作も面白くはなく、やたらと法律理論と机上の空論めいた推理が展開され、嫌気が差す。
霞山大学のキャンパスの片隅で無料の法律相談所を開いている古城行成の元に経済学部の戸賀夏倫が相談にやって来る。下宿先で最近頻発する怪現象に悩む戸賀は古城にその正体を突き止めて欲しいと依頼する。法律マシーンと呼ばれる古城は事故物件の規制を踏まえて推理するが、戸 -
Posted by ブクログ
※
『六法推理』から繋がる無料法律事務所(ゼミ)
シリーズ第二弾。
密室法典
今際言伝
閉鎖官庁
毒入生誕祭
エピローグ
ロースクール生で[無法律]の代表を務める
古城行成の豊富な法知識と戸賀夏倫の突拍子が
ないけれど鋭い閃き、冷静な頭脳派の矢野綾芽
の三人が、依頼者から寄せられる相談の解決に
法知識を絡めて推理を組み立てながら真相を
解き明かす学生法律ミステリー。
各話で登場人物三人が抱える問題が
小出しになった物語になっていて、
この本だけでも楽しめそうです。
エピローグでは、話が続きそうなニュアンスが
ちらりと見え次作に期待が膨らみます。