若松義人のレビュー一覧
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改善を浸透させる上で、トップの本気を示す意味での「トップダウン」と、現場の1人1人が考える意味での「ボトムアップ」の双方を実現させることが難しい部分だろうと感じた。
トップダウンだけで進めれば現場は思考停止してしまい、ボトムアップだけに任そうとしても現場のモチベーションは上がらない。
事例を見ていると、まずは「トップのやり抜く意思」「現場管理者が十分な役割を果たすこと」という2点からトップダウン中心に粘り強く理解を求めて推進し、少しずつ人作りを通じて現場力を高め、ボトムアップにつなげていく流れになりそうだ。
しかし、まずはそれを行えるトップ、現場管理者がいないことには始まらない。
企業の競争 -
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日本を代表する製造業、トヨタ自動車。
リーマンショック、リコール問題、東日本大震災・・・大きなダメージを受けながらも、その強い企業体質によって、以前の状態を取り戻しつつあります。
トヨタについてはさまざまな本が書かれていますが、本書は「トヨタ生産方式」生みの親である大野耐一氏に直接、指導を受けた元トヨタマンによる一冊。
見開き右ページに”トヨタの教え”の言葉が書かれ、左ページでその解説をする、という構成になっています。
本書全体を通じて感じたのは、限量生産(お客様が欲しいモノを欲しい量だけ生産する)という大きな目標を、全従業員の目的に落とし込み、つねに意識して活動している、ということ。
そして -
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ネタバレトヨタ生産方式の実践と指導を担ってきた著者が、トヨタ式改善力の原動力となる姿勢、考え方、取り組みを解説した一冊
基本的な内容に目新しさは感じなかったが、トヨタ式改善力の主要なポイントは以下のような内容だと理解した。
・高い目標を設定すること
・目標を達成したら、新しい目標を設定すること
・部分最適ではなく全体最適で考える
・なぜを5回繰り返す
上記の内容を実践するに際して最も困難を極めるのは、目標達成後に新しい目標を設定する、という部分ではないだろうか。
それはつまり終わりなき改善への取り組みを意味する。
人間は目標の達成感に浸りきってしまうとそこで満足してしまうが、満足することがあ -
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ネタバレ耳新しい言葉はあまりなかったが改めて考えるべき教訓が数多ある。(ただ、トヨタに限らず実践している企業は結構あるんじゃないか、と。トヨタ礼賛しすぎる感じが少しした。)
メモ:
自分のやりたい方向に持っていくには、地道に信頼関係をつくっていくしかない。
・「仕事は権限や権力でやるもんじゃない。仕事は、現場の人たちに対する粘り強い理解と説得で進むんだ」大野氏の言葉。
・「『人が自分の言うことを素直に聞いてくれない』『提案が通らない』などというときは、周囲があなたの能力を認めていないと考えるべき。『この人とだったら組んでいい仕事ができる』『一緒にやりたい』という他人の評価がなければ前へ進めな -
Posted by ブクログ
はじめにでも述べているように、「人がすべて」ということを感じた。
工場のオートメーション化が進み、これからのモノづくりは機械が主流だ。と漠然と考えていた私なのだが、変種変量生産(多品種少量生産)の時代にはそれが不向きであること、また機械は万能ではないことを知った。
欲しいモノを欲しい時に欲しい分だけ生産するには、人の手で作っていくのが最適であり、組立作業の中にも品質向上のヒントや生産性改善のポイントが隠されている。その作業を常に考えながら仕事をしていくことで、新たな改善案を思いつくことができる。
これから仕事をしていく身として、心構えというか、それ以前の仕事とはどういうものかということをこ