若松義人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
組織の要は人である。組織にとって人は「人財」ともいう。
世界最強経営とも呼ばれるトヨタが、いかにして人を育成しているのか。
本書は6章からなり、改善をキーワードに、「信頼改善」「システム改善」「問題改善」
「発想改善」「現場改善」「自分改善」といった側面からトヨタ流の「人づくり」を紹介している。
人を育てるのは、当然ながら上司の役割である。
単に部下が働きやすいように仕向けてやるのが上司の役割ではない。
困難な状況に直面した部下が、自ら考えて「知恵」をつけ、乗り越えるまでをサポートするのが上司の役割だ。
サポートするためには、上司自らが考えなければならない、そして「現場」を知らなければならない。
現場で一緒に考え、適切なアドバイスができ、成果に導くことによって、信頼関係が生まれる。
現場を見て批評家のように「診断」しているようではダメで、改善できる「治療士」でないといけない。
トヨタの基本は「モノづくりは人づくり」であり、その先に経営があり、事業があるという理念がある。
人の育成は一朝一夕にはできず、日々の積み重ねが求められる。
モノづくりを通じて部下を育成し、育った人が知恵を出してモノづくりを改善するのがトヨタ生産方式。
技術的なノウハウだけではなく、この精神を伝承することで人材育成の循環がある。
なによりも人間を第一に考え、安全と利益を天秤にかけることはしない。
このようにして積み重ねられた人材の育成の精神が、会社作りの土台となり、組織が成長していく。
ワタミの渡邉美樹社長の本からは、彼自身の本気度がひしひしと伝わってきたが、
こちらにおいては、トヨタという組織の本気度が組織を強くしている姿を学ぶことができた。 -
Posted by ブクログ
団体をまわす側の人間として読むと非常に参考になる。
ライバル会社さえ知っているトヨタ式。
それを実例を交えつつ読み解くのが本書である。
今まで「モノづくりはヒトづくり」など多く言われてきたが、どうやら誤解していたようだ。
私自身が捉えていたのは「モノづくりから学ぶことは多く、そこからヒトが育つ」というもの。
実際それもあろう。多くのイベントでロボット作りを活き活きと楽しむ子供たちを見れば一目瞭然。
自分でもモノ創りに没頭し、仲間と共有し、その大切さは肌で感じてきた。
だがこの解釈は「モノづくりはヒトづくり」の言葉の一面に過ぎない。
ここでの重要な解釈とは
「まずヒトを組織内で『つくら』ないと、満足のいくモノはつくれない」ということである。
ルールも志も無く、めちゃくちゃにモノを作っても売れはしないのだ。
本書ではいかに「ヒトをつくるか」をエッセンスとして抽出してある。
人間を感情を持つ動物として捉えつつも、それを包括して育てる手法はトヨタならでは。
「言い訳をする頭で実行することを考えよ」という言葉にそれが集約される。
不況の今、「ピンチをチャンス」として捉えるトヨタはどう「トヨタ式」で乗り切るのか。
武勇伝が楽しみである。 -
Posted by ブクログ
8つのムダ
作り過ぎのムダ
手持ちのムダ 他工程が終わらなければ自分の作業が始められない。
運搬のムダ
加工そのもののムダ
在庫のムダ
動作のムダ
不良を作るムダ
産業廃棄物のムダ
仕事がなくなるまで改善し続ける。
ムラがあるから、ムリをして、ムダが出る。まずムラを探す。つまり大局を眺める。
いくさの後も鎧を脱がないのが勝者である。
現地現物。とにかく現地に足を運び、現物を見る。
直接情報はネット情報に勝る。
現場は見たのか。がトヨタ式の情報キーワードである。
権限は持っても使わない。仕事は権限や権力でやるものではない。
対立点を出発点だと考える。
仕事だからこそ感情面の納得が必要である。
やってみせる。
課題のない報告はない。
スタッフのための10ヶ条
1.この仕事は何のため。を問う。
2.お客様は誰かを意識する。
3.原価知識より原価意識を持つ。
4.プラスアルファの知恵をつける。
5.現場に深い関心を持つ。
6.仕事の見える化、標準化を進める。
7.絶えざるベンチマーキングを行う。
8.問題を先送りしない。
9.1人で悩まず、100人で悩む。
10.自分を凌駕する部下を育てる。
人を育てることが仕事。そして現地現物。これを意識する。 -
Posted by ブクログ
P62〜
・資料→紙量、死量ではない。
・誰も読まない資料は不要。
・だが膨大な資料と長い説明は決裁に欠くべからざる「儀式」。安心感の保険。書類は1枚に。A4に1枚か、A3に1枚。
P69〜
・失敗の記録をつけておく。
P72〜
・3時間の金型段替えを3分でやれ
P123〜
・人づくりには30年単位で考える。
P135〜
・具体性のない「がんばれ」「しっかりやれ」「ちゃんとやれ」だけでは意味がない。言う時は具体的なアドバイスで。「しっかりボールを見ろ」×
P152〜
・整理整頓の徹底。いらないものを処分→整理。ほしいものがいつでも取り出せる→整頓。 -
Posted by ブクログ
元トヨタ社員で、社外にトヨタ式の導入を進めてきた若松さんによるトヨタ生産方式の解説本。 トヨタ生産方式といえば、「ジャスト・イン・タイム」「自働化」「5S」「カンバン」などといったキーワードが出てくる。これらのツールを取り入れればカイゼンできるのか、といえば必ずしもそうではない。 トヨタ生産方式の根底に流れているものは、お客様のためにカイゼンを続け、カイゼンのための知恵を自ら生み出し続ける現場力である。この現場力をどうやって作るかがカギとなる。 リーンにつながる考え方として、トヨタ生産方式は抑えておかないといけない。 社外に導入してきた実例を交えて、陥りやすいダメなポイントをあげているのでわかりやすい。