夕木春央のレビュー一覧
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ネタバレえげつい、これだけの絶望を突きつけて終わる潔さがもはや清々しくもあり、描かれてない余白のおかげで、読み終わってからのほうが更に恐怖感が膨らむという衝撃的な終わり方
エピローグを読み進めるまでは、推理で明かされた動機ではあんだけ残忍な殺人に至るには無理がありすぎるやろと思ってたのに…………!!!!!
実際自分がこんな状況になったとして(ありえへんけど)、犯人がやっただけの「生き残るために手段を選ばない」の究極をできるか?とかいろいろ考えてしまった
絶対死にたくはないけど、いざという時にあれができる自分やったとしたら怖すぎ 生き残っても辛いかも
って思ったけど、たぶんわたしは麻衣になれるほど -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み始めから読み終わりまで息が苦しい、最高のクローズド・サークル。犯人の存在に縋り、新しい殺人に縋り、翔太郎に縋る登場人物達の心をそのまま感じ取り、そして最後には奈落へ落とされる重鈍な1冊。
少し白けた事を言うと、ハーネスが2つ作れたのだから、全員が脱出する事は可能だったと思います。まず2人がハーネスをつけて非常口へ向かう、息がついたところで片方はハーネスを外し脱出、もう1人はそれを預かり、次の1人を送る為にそれを持ち帰るのです。タンクの空気はそれに足る量だったはず。矢崎幸太郎はタンクで数時間を過ごしたのだから。
もっとも、麻衣がそれに気づかなかっただけでもこの議論は無視できます。だいいち彼 -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価3.8
方舟作者の次作。
相変わらず読みやすくスラスラ読めるし、シンプルなミステリー作品。
方舟程の衝撃はないが、ミステリーとして楽しく読めた。どんでん返し要素もあり、やっぱりミステリーはエンタメ性があって面白い。
1番裏切られたのは主人公・里英が犯人を初めから知っていたところ。綾川が犯人だったことよりここの方がどんでん返し感があった。
最初から綾川の怪しさがあって、犯人なのではないかと思っていたのでそこに驚きはなかった。明らかに他の人より解像度が高すぎて、むしろほかの人の解像度が低すぎる。これでは主人公、父親、綾川以外が犯人でもどうという感情もわかない。もう少し誰が犯人でもいいく -
Posted by ブクログ
ネタバレクライマックスは全く予想できない衝撃的なもので、そこはすごく面白いと思いました。
ただ、全体的に事実が淡々と述べられているような構成な気がして、それぞれの登場人物の深掘りや、人間同士のぶつかり合いが見たかったなとも思いました。
閉じ込められていた期間事件解決のために動いていたのはほとんど修一と翔太郎の2人で、他はずっと黙っていたのが少し勿体無く、そこでの人間関係やアクションをもっと見たかったです。
絶望的な最後でしたが、そのような観点からそこまで感情移入して見取れなかったかなと思いました。
いや、あえて作者はそのように描いたでしょうか?じゃないとこちらの精神が持たないとか笑 -
Posted by ブクログ
「方舟」「十戒」といった衝撃作を世に送り出す前の、夕木春央さんの初期作品。デビュー作の「絞首商會」と同様に大正時代を舞台としており、むしろ近年のパニック・ミステリー路線のほうが、ファンからすれば異質に映るのかもしれません。
現代語とは微妙に異なる言い回しに最初は戸惑いながらも、読み進める手は止まりません。
執達吏のユリ子と子爵令嬢の鞠子。立場も性格も対照的な二人が、隠された財宝を追う謎解きに挑みます。
物語は、執達吏(しったつり)として奔放に振る舞うユリ子と、彼女に振り回される子爵令嬢・鞠子が隠された財宝を探し出す謎解きミステリー。
作中に登場する暗号の難易度はまさに「超ド級」で、自力 -
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方舟からの。あんまり空けずに読んだ方がいいと聞いたので。積読崩し。
『方舟』同様、密室?連続殺人事件。(今回は無人島)主人公・大室里英の伯父、大室脩造が交通事故で亡くなった後、伯父の所有する枝内島を宿泊施設として利用するという話が持ち上がり、里英・里英の父、観光業者、工務店、不動産、そして伯父の友人である矢野口の合計9人で島の下見に向かう。タイトルにもなっている通り、生存者には事件発生後、「十戒」が課せられ、犯人を探すことを完璧なまでに封じられる。今回、探偵的な立ち回りをするのは綾川という日陽観光開発の若い女性の研修社員。鋭い推理で事件を解き明かしていく爽快な終末、とはならない。これは最後ま