山﨑圭一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ古代から現代までの歴史を地域グループごとに時系列でドキュメンタリーのように作られた歴史の教科書。
歴史は先生の思想によって少しずつ伝え方が変わるのは踏まえた上で読むべし。
一般教養として大まかな流れを掴むのには最適。
後から自分で踏み込んで勉強するにも全体像が掴みやすい構造になっていて最後付録の年表もだが文化年表も時代ごとに代表作が並んでいて参考文献が派閥ごとではなく時代別に参照できるのも見やすい。
特に大人は現代に近づくにつれて新しく世界の動きを整理し直してして読めて、世界の情勢気になるけどどっからやり直そう。。。っていう人にも良いと思われる。
これを読んだ後に(前でもいいけど)
「銃・病原菌・鉄」「ホモ・サピエンス全史」を読んでみても面白い。
現実にあると思っている社会や常識、思想や人生までもが政治から見た時いかに不安定で儚いものかをシンプルに突きつけられる。
何千年経っても人間はさして変化していないのか。後退しているのか。 -
Posted by ブクログ
「マクロの罠」という歴史的事実。
世界史を経済で読み解くと、私たちがなぜ不安を抱え、システムに踊らされるのかが恐ろしいほど見えてくる。
本書は、世界史を「お金(経済)」という主軸で数珠つなぎにすることで、複雑な歴史の因果関係をシンプルにすっきりと理解させてくれる一冊。読み進めるうちに、歴史の構造がそのまま現代の社会や個人の生き方に地続きで繋がっていることに気づかされます。
深く考えさせられたポイントを3つの視点でまとめました。
# 1. 経済から見る世界史の構造:「成長の罠」と戦争
世界史を経済の視点から俯瞰すると、一つの大きなループが見えてきます。
国家や社会は常に「拡大再生産」を目指して突き進みますが、いずれ必ず「成長の罠」という限界にぶち当たる。
すると、そのシステム的な閉塞感が、なぜか「思想」や「アイデンティティの違い」へと変換され、人々の間に「確信はないが大きな不安」を生み出していく。
そして、その見えない不安が臨界点を迎えたとき、最終的に戦争へと具現化してしまう――。歴史はこの繰り返しです。
### 2. リーダーと組織が抱えるパラドックス
本書は、リーダーや組織の振る舞いについても、経済の論理から鋭いパラドックスを提示してくれます。
強いリーダーの条件:
「成長を牽引する」「わかりやすい敵をつくる」。
しかし、この条件はそのまま、国を狂わせる「破滅的なリーダー」の条件の裏返しでもあります。
ゆえに、個人の強いリーダー(独裁的リーダー)を頂点に頂くことは、常にハイリスクハイリターンを伴います。
効果的な組織の条件:
「システム化された経済運営」「拡大や統一化を目指す根本的原理・思想」。
一見、成長に不可欠なこの条件も、極限まで進めば国全体や世界を同時に危機に陥れるバグ(逃げ場のない一斉崩壊リスク)に変わります。
# 3. グローバリゼーションのリアルと、これからの景色
世界の統一化やグローバリゼーションは、世界経済の平均値を上げるためには不可欠なプロセスです。
個々の国や企業は、成長のために外へ進出せざるを得ないため、この流れは歴史的に不可避と言えます。
ただし、これはリターンだけでなく「同時にコケるリスク」をも世界中で共有してしまうことを意味しており、これこそが今の世界の姿です。
この構造がわかると、これからの未来もある程度予想がつきます。
①大国(現代で言えばアメリカや中国)が独裁的リーダーのもとで成功し、世界もその恩恵を受けて成長する(ただし、敵に仕立て上げられた中東イスラムや移民といった人々は損害を被る)。
②あるいは、大国のリーダーが大失敗して、世界全体が連動して混乱に陥る。
# 【総評】マクロの波のなかで、生きざるえない
私たちは、だいたい同じ流れで大きな失敗を繰り返しながらも、なんとか成長している世界に生きています。
歴史を振り返れば、たまたま自分がどこの時代を生きてるかで、個人にとっての豊かさなんて大部分が決まってしまうのが現実です。
そうであるならば、現代のシステムに煽られるがままに自分のキャリアを過剰に心配したり、すり減るほど働きまくってキャリアアップを目指さなくてもいいのかもしれない。
どうせ私たちは、歴史という巨大なマクロの流れの中で、ある程度踊らされる存在なのだから。
そうした良い意味での「諦観」と、世界を冷静に見つめる視座をもらった気がします。
-
Posted by ブクログ
高校時代、この本に出会えてたらなぁと強く思わされた。
世界史を単なる暗記しなければいけないものではなく、過去に生きた人たちの物語としてイメージできる良本。
ハンニバルvsスキピオの戦いは胸熱だし、フランスの王が大衆の前で処刑されて周囲の国に衝撃を与えるという話には十二国記みを感じた。
中国の、強力な改革をした統治者のあとに長期安定政権がもたらされるという構図も面白くて、日本プロ野球でノムさんが監督やった後に星野さんが監督やるみたいな話だなーと思った。
世界史には、どれもこれも映画にしたくなるような物語性があり、その面白さを体感させてくれる本書。
受験を考えるとこれだけでは足りないけれど、一人一冊はもっておいて損はないと思いました。 -
Posted by ブクログ
現役高校教師、兼Youtuberによる「一度読んだら絶対に忘れない〜」シリーズの日本史編。
自分はシリーズを通して読んできたが、今回も非常に良い内容だった。
日本史とはいえ知らない部分も多く、とても勉強になった。
序盤は薄く、明治維新以降に一気に密度が濃くなるのが面白い。
日本史の花形である戦国武将や新選組の記述はほぼ無く(新選組は名前すら出てこない)、
逆に地味な歴代首相の紹介には長々と紙幅を割いている。
しかし歴史の学びとしては、これで正しいだろう。
世界史、日本史、経済、宗教と通して読むことで、「歴史の共通パターン」を知ることができる。
・食料を保存出来るようになると、貧富の差と戦争が生まれる
・人間はひたすら権力争いに明け暮れている
・国家の歴史は「いかに土地を分配するか」「いかに税を取るか」の変化の歴史である
・国が乱れると宗教の影響力が強くなる
・強く支配しようとするほど反発も強くなる
・国を安定させるためには文治政治が必要
・戦争は好景気を生み、終結ともに不景気に転じる
・政治とカネは構造上切り離せない
などなど。
日本に限らず、世界に限らず、時代は関係なく、このパターンは共通している。
こういったことは歴史を俯瞰して見ないと分からない。
これこそが歴史を学ぶ意義だと思う。 -
Posted by ブクログ
日本史と同様、読み物として非常に読みやすく、分かりやすく、教科書以上に教科書のような気がしたし、ページ数の関係で結果だけ書かれているところは、逆にどうしてそうなったのか書かれてない分、余計に興味が湧いた。
日本史、世界史と読み終わって、どうしてここまで人間というのは同じ過ちを何度も何度も犯すのだろう。
権力にしても、宗教にしても、なぜそこまで欲深くなれるのだろう。
もちろんある程度余裕のあるお金は欲しいけど、国を奪ってまで欲しいものなのだろか?
と思ってしまった。
この先、一生自分には縁のないことだろうけど、そんな自分でも、もし莫大なお金を手にしてしまったら、やっぱり変わってしまうのかな。